― ”The Private Life of Sherlock Holmes” ―
ビリー・ワイルダー版 「シャーロック・ホームズの冒険」 : 粗筋と検証 (3)
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・・・・・3回目ですが 引き続き盛大にネタバレ続きます。
インヴァネス行きの夜行列車に乗った一行。
”アッシュダウン夫妻” は寝台車、”従者” ワトソンは三等車。
怪しげな修道僧に囲まれた狭い席に押し込められたワトソン(可哀想!)
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寝台車では下の段にガブリエル、ワトソンに貰ったストランドマガジンに書かれたホームズの
女性観を読んでいます。 上の段にはホームズが。
ホームズは「彼は何でも誇張する癖がある。」、 「僕は女性の崇拝者とは言い難い」、と語り
だし自分が惹かれた女性は人殺しだったし、かかわった女性は盗癖、放火癖、色情癖の女性だった。
又過去にバイオリンの先生の娘と婚約していた事があり、彼女が挙式の直前にインフルエンザで
亡くなってしまった。」
「女性を信用すると碌な事が無い。たとえどんなに有能な女性であっても・・・・。」
(* このセリフは正典”The Sign of Four"でのホームズの台詞です)
(死なれてしまったから信用出来ないって言う発想がホームズなんだなぁ・・・。そして、女性を
愛した事があるとワトソンに言っていたのはこの事だったんでしょうか?)
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インヴァネスに到着すると、一行はマイクロフトが口にしていた「イチイの木の谷」を目指す
のですが、そこは墓地で折しも大人の棺1つと子供の物らしき棺が2つ運ばれて来て埋葬される
ところでした。
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(* ここでマイクロフトが言っていた ”グレンナフリッヒに3箱”の意味が解明されます)
墓掘り人に依れば ネス湖でボートに乗っていた父親と子供2人が転覆して亡くなったとの事で、
ネス湖にはモンスターが居るので近づかない方が良いと警告されました。
そこへ子供らしき4人がやって来て墓に祈りを捧げてるのを見たホームズは 子供では無く成人
だと言います。”midgets” (ミジェット)だと・・・
(* この事が以前依頼されて興味深いとホームズが言っていた ”サーカス団から行方不明に
なった軽業師” の事件に繋がってくるんですね。小さい棺2つに入っているのはは子供では無く
”midgets”であるるという事で 何気なく前半で示されていた小さい事件に この事がリンクして
くるのです)。
大きい棺には誰が・・・・と ホームズは墓を掘り返します。
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(* このシーンは設定、アングル殆どそのまま”The Abominable Bride" に 引用されています。
余談ですが 墓暴きのシーンはガイリッチー版にも踏襲されていました。)
すると、棺の中には行方不明と思われていたガブリエルの夫が・・・そして3羽の白いカナリアの
死骸が一緒に入っていました。
その後湖畔のホテルに到着しますが、”アッシュダウン夫妻”は湖の見える素敵な部屋、一方 ”従者”
ワトソンは屋根裏部屋へ通されます。(酷い!)
悲しみに打ちひしがれるガブリエルを尻目に ホームズは夫の指輪とガブリエルの指輪を比較し、
金属の変色から夫の死因が溺死では無く有毒ガスが発生した事が死因であると推理しています。
又カナリヤは有毒なガスを探知するために使われていたのではないかと・・・・
そんな時、ワトソンが大騒ぎでホームズの部屋へ駈け込んできます。
「ホームズ、大変だ~!」(親分てーへんだ!の八五郎か? ←古!)
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湖にネッシーらしき怪獣を見たと言い大興奮です。
ホームズが望遠鏡で見ると何も見えない。
「ホームズ、この目で見たんだ!」と興奮状態のワトソンに、「想像力の産物だ」と切り捨てるホームズ。
「君自身の言葉に依れば 僕の想像力はゼロの筈だ」とワトソン。
(* 何時も想像力を使えと言っているのは誰だよ~~。と反撃するワトソンにそうそう、ホームズは
そう言っているよね~と・・・思わず共感)
(* 怪獣をワトソンだけが見てしまうのは ”The Hounds of the Baskervilles"のラボでのシーンに似て
いる。 現代版では正に「想像力の産物」だった訳だけど、この部分も踏襲されていたのかも知れませんね)。
有毒ガスの所在地を探すには城を探すしかないというホームズの推理により3人は自転車に乗り古城めぐり。
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なかなか目当ての城が見つからない為、途中でピクニックランチ。
(何か長閑だわ~)。
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(* この時、”従者”ワトソンに、「クランベリーソース取ってくれ」というセリフがあるのですが、
これも ”The Hounds of the Baskerilles” での最後のシーンでシャーロックがジョンのご機嫌を
取る様に「ケチャップは?」と聞くシーンに引用されている様に思います。← 立場と状況が逆になって
いるけど)
そんな時、ワトソンが汽車の車中で同席した怪しい修道僧の一行が通りがかります。
すると 又もやガブリエルが日傘をパタパタ、暗号を送っているらしき様子。
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最後に修復中の崩壊寸前の古城にたどり着きます。
が、セキュリティーが厳しい様子で立て札には 「警告。 この先立ち入り禁止」と書かれていて
正面からの侵入は無理と見たホームズは裏口から入ろうと言います。
そんな中、籠に入ったカナリヤと硫酸の入った瓶が運ばれてきますが 一行は警備の男たちに追い
払われてしまいます。
ホームズが観察していると、テントが張られ、レッドカーペットが敷かれていました。
(* レッドカーペット =赤巻き(?) これでマイクロフトが口にしていた言葉にリンクします。)
(* この辺りのシーン全般の雰囲気が BBC版”The Hounds of the Baskervilles” に踏襲されて
いるようです。 そう言えば、警備員が獰猛そうな犬を2匹引き連れてあらわれていたし・・・、あ、これは
正典「バスカヴィル家の犬」のオマージュかも知れない)
夜になり3人はネス湖に出てボートで城に接近しようとするのですが、霧の中から怪獣が姿を現します。
ネッシーだッ!
怪獣の立てた波にもまれてボートから転落する3人。
・・・・・to be continued です。
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ビリー・ワイルダー版 「シャーロック・ホームズの冒険」 : 粗筋と検証 (3)
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・・・・・3回目ですが 引き続き盛大にネタバレ続きます。
インヴァネス行きの夜行列車に乗った一行。
”アッシュダウン夫妻” は寝台車、”従者” ワトソンは三等車。
怪しげな修道僧に囲まれた狭い席に押し込められたワトソン(可哀想!)
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寝台車では下の段にガブリエル、ワトソンに貰ったストランドマガジンに書かれたホームズの
女性観を読んでいます。 上の段にはホームズが。
ホームズは「彼は何でも誇張する癖がある。」、 「僕は女性の崇拝者とは言い難い」、と語り
だし自分が惹かれた女性は人殺しだったし、かかわった女性は盗癖、放火癖、色情癖の女性だった。
又過去にバイオリンの先生の娘と婚約していた事があり、彼女が挙式の直前にインフルエンザで
亡くなってしまった。」
「女性を信用すると碌な事が無い。たとえどんなに有能な女性であっても・・・・。」
(* このセリフは正典”The Sign of Four"でのホームズの台詞です)
(死なれてしまったから信用出来ないって言う発想がホームズなんだなぁ・・・。そして、女性を
愛した事があるとワトソンに言っていたのはこの事だったんでしょうか?)
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インヴァネスに到着すると、一行はマイクロフトが口にしていた「イチイの木の谷」を目指す
のですが、そこは墓地で折しも大人の棺1つと子供の物らしき棺が2つ運ばれて来て埋葬される
ところでした。
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(* ここでマイクロフトが言っていた ”グレンナフリッヒに3箱”の意味が解明されます)
墓掘り人に依れば ネス湖でボートに乗っていた父親と子供2人が転覆して亡くなったとの事で、
ネス湖にはモンスターが居るので近づかない方が良いと警告されました。
そこへ子供らしき4人がやって来て墓に祈りを捧げてるのを見たホームズは 子供では無く成人
だと言います。”midgets” (ミジェット)だと・・・
(* この事が以前依頼されて興味深いとホームズが言っていた ”サーカス団から行方不明に
なった軽業師” の事件に繋がってくるんですね。小さい棺2つに入っているのはは子供では無く
”midgets”であるるという事で 何気なく前半で示されていた小さい事件に この事がリンクして
くるのです)。
大きい棺には誰が・・・・と ホームズは墓を掘り返します。
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(* このシーンは設定、アングル殆どそのまま”The Abominable Bride" に 引用されています。
余談ですが 墓暴きのシーンはガイリッチー版にも踏襲されていました。)
すると、棺の中には行方不明と思われていたガブリエルの夫が・・・そして3羽の白いカナリアの
死骸が一緒に入っていました。
その後湖畔のホテルに到着しますが、”アッシュダウン夫妻”は湖の見える素敵な部屋、一方 ”従者”
ワトソンは屋根裏部屋へ通されます。(酷い!)
悲しみに打ちひしがれるガブリエルを尻目に ホームズは夫の指輪とガブリエルの指輪を比較し、
金属の変色から夫の死因が溺死では無く有毒ガスが発生した事が死因であると推理しています。
又カナリヤは有毒なガスを探知するために使われていたのではないかと・・・・
そんな時、ワトソンが大騒ぎでホームズの部屋へ駈け込んできます。
「ホームズ、大変だ~!」(親分てーへんだ!の八五郎か? ←古!)
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ホームズが望遠鏡で見ると何も見えない。
「ホームズ、この目で見たんだ!」と興奮状態のワトソンに、「想像力の産物だ」と切り捨てるホームズ。
「君自身の言葉に依れば 僕の想像力はゼロの筈だ」とワトソン。
(* 何時も想像力を使えと言っているのは誰だよ~~。と反撃するワトソンにそうそう、ホームズは
そう言っているよね~と・・・思わず共感)
(* 怪獣をワトソンだけが見てしまうのは ”The Hounds of the Baskervilles"のラボでのシーンに似て
いる。 現代版では正に「想像力の産物」だった訳だけど、この部分も踏襲されていたのかも知れませんね)。
有毒ガスの所在地を探すには城を探すしかないというホームズの推理により3人は自転車に乗り古城めぐり。
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これも ”The Hounds of the Baskerilles” での最後のシーンでシャーロックがジョンのご機嫌を
取る様に「ケチャップは?」と聞くシーンに引用されている様に思います。← 立場と状況が逆になって
いるけど)
そんな時、ワトソンが汽車の車中で同席した怪しい修道僧の一行が通りがかります。
すると 又もやガブリエルが日傘をパタパタ、暗号を送っているらしき様子。
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最後に修復中の崩壊寸前の古城にたどり着きます。
が、セキュリティーが厳しい様子で立て札には 「警告。 この先立ち入り禁止」と書かれていて
正面からの侵入は無理と見たホームズは裏口から入ろうと言います。
そんな中、籠に入ったカナリヤと硫酸の入った瓶が運ばれてきますが 一行は警備の男たちに追い
払われてしまいます。
ホームズが観察していると、テントが張られ、レッドカーペットが敷かれていました。
(* レッドカーペット =赤巻き(?) これでマイクロフトが口にしていた言葉にリンクします。)
(* この辺りのシーン全般の雰囲気が BBC版”The Hounds of the Baskervilles” に踏襲されて
いるようです。 そう言えば、警備員が獰猛そうな犬を2匹引き連れてあらわれていたし・・・、あ、これは
正典「バスカヴィル家の犬」のオマージュかも知れない)
夜になり3人はネス湖に出てボートで城に接近しようとするのですが、霧の中から怪獣が姿を現します。
ネッシーだッ!
怪獣の立てた波にもまれてボートから転落する3人。
・・・・・to be continued です。
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→ ビリー・ワイルダー版「シャーロック・ホームズの冒険」: 4/4