グラナダ版 ”A Scandal in Bohemia ”Revision”: (2)
The Adventure of Sherlock Holmes
(1984年)
・・・・・ 修正: その(2)
派手なお召し物でマスクの紳士にワトソンを紹介するホームズ。
↓ 正典パジェット版挿絵の国王
初めましてと握手をしようと手を伸ばすも全く無視され戸惑うワトソン。
どちら様ですか?と名を問うホームズに、ボヘミアの貴族であるクラム伯爵だと名乗ります。
2人だけで話したいという伯爵に 毅然として「お断りします。私同様彼にも全てお話し下さい」と
応えるホームズに、「君がそう言うなら信用しよう」と渋々従う”伯爵”。
”伯爵”は、この件は2年間極秘にする様に。 2年後には問題でなくなる。だが今は欧州全体の歴
史を揺るがせかねない問題なのだと言います。
そして、”クラム伯爵”も実は偽名である事、面倒な問題がおき公になればボヘミア王室ホルムシュ
タイン家の危機を招きかねないという紳士に対し、「それも承知しておりますよ。”陛下”」と云う
と驚いた様な紳士は、「その通りだ、私は王だ」と云ってマスクを取り去ります。
「ウィルムヘルム陛下だと気づいていました。 カッセル・フェルムシュタイン大公でありボヘミア
国王」それを聞いてビックリ仰天のワトソンは慌てて立ち上がります。 それを制した国王は語り始
めます。
「10年程前にワルシャワを訪問した時に かの有名なアイリーン・アドラーと出会った。」”かの有名な”、
当然知ってるだろ?の王にもピンとこないホームズはワトソンと人名簿を調べます。
人名簿によれば 『1858年ニュージャージー生まれ。オペラ歌手としてワルシャワ等で活躍。引退後
ロンドンに在住。時折音楽会に出演』とあります。
アイリーン・アドラーと深い仲になったという当時皇太子であった国王の回想シーンが挿入されます。
目隠しをさせ楽団の演奏で2人だけで踊るシーン、射的や乗馬で的確な腕を披露するアイリーン、そし
て男装をして王と2人でナイトクラブでカンカンを見て遊ぶシーン等(※これらは正典には書かれてい
ないオリジナルシーンですが、アイリーンの”男装”は さり気なく後のある場面のヒントにもなって
います)
そしてそんな折、国王がポートレイトを写す際アイリーンがつと傍に寄り添い2人の写真が撮られたの
だと言います。
それを聞いたホームズは、チッ、チッ、チッ、と舌を鳴らし「それはまずい。実に軽率でしたね」に、
国王は「彼女は美しく魅力的で、賢く大胆な女性だった。当時はまだ皇太子だった。若気の至りだった。
が、今は30歳だ(←30歳?これが?)」色々言い訳する国王。
↑ グラナダ版として初の”尖塔のポーズ”
↑ こちらが正典「ボヘミアの醜聞」内、シドニー・パジェット版挿絵にある”尖塔のポーズ”
この後、歴代のホームズがこのポーズをとる様になります。
↑ BBC版ベネディクトのシャーロック、ガイ・リッチー版R.D.Jr.のコラージュ(何度も載せてスミマセン)
ホームズが写真を取り戻そうとしたのか尋ねると、「試みたが失敗した。買い取ろうとしても売らない
だろう」という国王。
それでは盗めば・・・いうホームズに、5度試みた。2度強盗を雇い、一度は荷物を奪った、待ち伏せを
2度したがことごとく失敗。写真は見つからなかったのだと言います。
それを聞いたホームズは大爆笑。 ムッとする国王
私の身の破滅だと困り果てる国王は、スカンジナビア王の第二王女クロチルド姫との結婚を控えており、
先方は厳格な家柄であるし 王女も潔癖症である。 アイリーンの事が知れると破談になるに違いない。
そのアイリーンは例の写真を来週月曜日の婚約発表の後送ると云って来たと云います。
ホームズは他に事件を抱えているが後3日あるので何とかなるだろうと(チョット勿体ぶって)国王を安
心させます。
そして、「この件の報酬は?」と尋ねると、国王は持ってきていた布袋2つを出し、「金貨で300ポンド、
紙幣で700ポンドある」と。
これを聞いたワトソンはビックリ仰天で椅子から飛び上がります。
(※ 合計1000ポンドは現在の貨幣価値にすると約2,400万円相当とか・・・!! そりゃ~腰を抜かす
程ビックリしますわ)
(※ 報酬には拘らない筈のホームズが珍しく自分から報酬を確認するのは、国王への戒め、お灸をす
えるの意味もあるのかも知れない)
アイリーン・アドラーの住所を聞いた後、「近いうちに良い知らせを」と国王を帰します。
見送りをするワトソンは丁寧にお辞儀をしますが、鷹揚に頷く国王。一方ホームズは知らん顔で見送り
もせず暖炉の傍でパイプをくゆらし始める。それを見た2人があきれ顔。
国王を送り出したワトソンは、喜色満面でもみ手をしながら国王の置いて行ったお金を取り上げ、
「”ロマノス”で食事ができるぞ。 だが金曜日までは3日しかない」というワトソンに、「それまでに
は解決する。週末にはセント・ジェームス・ホールでチャイコフスキーの演奏会があるんだ」と自信満々
のホームズ。
(※ ”ロマノス”が良く分からないのですが、多分普段はとても手が出ない高級なレストランなんで
しょう)
1人にしてくれとワトソンを自室に追いやったホームズは、国王が置き忘れて行ったマスクを手に取り
何やら思案顔(アイデアが浮かんだ?)
・・・・・ to be continued です。
← グラナダ版『ボヘミアの醜聞』再掲 : (1)
→ グラナダ版『ボヘミアの醜聞』再掲 :(3)
● 『グラナダ版シャーロック・ホームズ』 : Index
The Adventure of Sherlock Holmes
(1984年)
・・・・・ 修正: その(2)
派手なお召し物でマスクの紳士にワトソンを紹介するホームズ。
↓ 正典パジェット版挿絵の国王
初めましてと握手をしようと手を伸ばすも全く無視され戸惑うワトソン。
どちら様ですか?と名を問うホームズに、ボヘミアの貴族であるクラム伯爵だと名乗ります。
2人だけで話したいという伯爵に 毅然として「お断りします。私同様彼にも全てお話し下さい」と
応えるホームズに、「君がそう言うなら信用しよう」と渋々従う”伯爵”。
”伯爵”は、この件は2年間極秘にする様に。 2年後には問題でなくなる。だが今は欧州全体の歴
史を揺るがせかねない問題なのだと言います。
そして、”クラム伯爵”も実は偽名である事、面倒な問題がおき公になればボヘミア王室ホルムシュ
タイン家の危機を招きかねないという紳士に対し、「それも承知しておりますよ。”陛下”」と云う
と驚いた様な紳士は、「その通りだ、私は王だ」と云ってマスクを取り去ります。
「ウィルムヘルム陛下だと気づいていました。 カッセル・フェルムシュタイン大公でありボヘミア
国王」それを聞いてビックリ仰天のワトソンは慌てて立ち上がります。 それを制した国王は語り始
めます。
「10年程前にワルシャワを訪問した時に かの有名なアイリーン・アドラーと出会った。」”かの有名な”、
当然知ってるだろ?の王にもピンとこないホームズはワトソンと人名簿を調べます。
人名簿によれば 『1858年ニュージャージー生まれ。オペラ歌手としてワルシャワ等で活躍。引退後
ロンドンに在住。時折音楽会に出演』とあります。
アイリーン・アドラーと深い仲になったという当時皇太子であった国王の回想シーンが挿入されます。
目隠しをさせ楽団の演奏で2人だけで踊るシーン、射的や乗馬で的確な腕を披露するアイリーン、そし
て男装をして王と2人でナイトクラブでカンカンを見て遊ぶシーン等(※これらは正典には書かれてい
ないオリジナルシーンですが、アイリーンの”男装”は さり気なく後のある場面のヒントにもなって
います)
そしてそんな折、国王がポートレイトを写す際アイリーンがつと傍に寄り添い2人の写真が撮られたの
だと言います。
それを聞いたホームズは、チッ、チッ、チッ、と舌を鳴らし「それはまずい。実に軽率でしたね」に、
国王は「彼女は美しく魅力的で、賢く大胆な女性だった。当時はまだ皇太子だった。若気の至りだった。
が、今は30歳だ(←30歳?これが?)」色々言い訳する国王。
↑ グラナダ版として初の”尖塔のポーズ”
↑ こちらが正典「ボヘミアの醜聞」内、シドニー・パジェット版挿絵にある”尖塔のポーズ”
この後、歴代のホームズがこのポーズをとる様になります。
↑ BBC版ベネディクトのシャーロック、ガイ・リッチー版R.D.Jr.のコラージュ(何度も載せてスミマセン)
ホームズが写真を取り戻そうとしたのか尋ねると、「試みたが失敗した。買い取ろうとしても売らない
だろう」という国王。
それでは盗めば・・・いうホームズに、5度試みた。2度強盗を雇い、一度は荷物を奪った、待ち伏せを
2度したがことごとく失敗。写真は見つからなかったのだと言います。
それを聞いたホームズは大爆笑。 ムッとする国王
私の身の破滅だと困り果てる国王は、スカンジナビア王の第二王女クロチルド姫との結婚を控えており、
先方は厳格な家柄であるし 王女も潔癖症である。 アイリーンの事が知れると破談になるに違いない。
そのアイリーンは例の写真を来週月曜日の婚約発表の後送ると云って来たと云います。
ホームズは他に事件を抱えているが後3日あるので何とかなるだろうと(チョット勿体ぶって)国王を安
心させます。
そして、「この件の報酬は?」と尋ねると、国王は持ってきていた布袋2つを出し、「金貨で300ポンド、
紙幣で700ポンドある」と。
これを聞いたワトソンはビックリ仰天で椅子から飛び上がります。
(※ 合計1000ポンドは現在の貨幣価値にすると約2,400万円相当とか・・・!! そりゃ~腰を抜かす
程ビックリしますわ)
(※ 報酬には拘らない筈のホームズが珍しく自分から報酬を確認するのは、国王への戒め、お灸をす
えるの意味もあるのかも知れない)
アイリーン・アドラーの住所を聞いた後、「近いうちに良い知らせを」と国王を帰します。
見送りをするワトソンは丁寧にお辞儀をしますが、鷹揚に頷く国王。一方ホームズは知らん顔で見送り
もせず暖炉の傍でパイプをくゆらし始める。それを見た2人があきれ顔。
国王を送り出したワトソンは、喜色満面でもみ手をしながら国王の置いて行ったお金を取り上げ、
「”ロマノス”で食事ができるぞ。 だが金曜日までは3日しかない」というワトソンに、「それまでに
は解決する。週末にはセント・ジェームス・ホールでチャイコフスキーの演奏会があるんだ」と自信満々
のホームズ。
(※ ”ロマノス”が良く分からないのですが、多分普段はとても手が出ない高級なレストランなんで
しょう)
1人にしてくれとワトソンを自室に追いやったホームズは、国王が置き忘れて行ったマスクを手に取り
何やら思案顔(アイデアが浮かんだ?)
・・・・・ to be continued です。
← グラナダ版『ボヘミアの醜聞』再掲 : (1)
→ グラナダ版『ボヘミアの醜聞』再掲 :(3)
● 『グラナダ版シャーロック・ホームズ』 : Index