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2021年4月24日 晩春

 例年であれば五月に入ってから見る花が、今年は四月下旬に咲き揃っています。先週も書きましたが、季節が随分と早く進んでいるようです。



 先週Upでご覧いただいた山藤です。山藤はUpじゃなくて遠くから見るに限る。



 道端で咲いているオッタチカタバミの花。地を這うカタバミと花との違いはほとんどないようです。庭に蔓延ると駆逐が難しい厄介者ですが、よく見ると花は小さくても愛らしい。これを改良した園芸種がオキザリスですと云えば納得いただけるでしょうか。



 畑に植えられた茄子の苗。花が咲いたらご覧いただきましょう。



 美しすぎる野辺の花、赤花夕化粧。



 先週は蕾だったツリバナが小さくも愛らしい花を咲かせていました。



 今日は小さな花ばかりご覧いただきましたので最後は日本の樹木の花としては最大級のホオノキの花。あたり一面に甘い香りが漂っておりました。

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2021年4月18日 蘭春の森

 四月半ばだと云うのに錨草、金蘭です。今年の春はあっという間に通り過ぎていってしまいそうです。季節の巡り具合が少しずつ早くなっている昨今ではありますが、それにしてもこんなに早く季節が進むのは珍しいような気がします。
  


 錨草。例年ならようやく咲き始めた頃かと思い急峻な雑木林に入ったのでしたが、すでに最盛期は過ぎていたようです。



 金蘭です。こちらも同じ。例年なら四月下旬からの開花だったように思うのですが・・・



 久しぶりに足を伸ばした谷戸で咲いていたこれ大手毬でしょうか。



 山藤です。庭木にされている藤と比べると花穂が短いものが多い山藤ですが、これはなかなか立派な花を咲かせておりました。

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2021年4月10日 季節は蘭春へ

 愛用の歳時記(季語集、水原秋櫻子編「俳句小歳時記」大泉書店発行)によれば、春は早春、蘭春、晩春に三分され、早春は梅の花が咲く二月。蘭春が桜咲く三月(四月初旬)、晩春が桜以降4月29日の「(昭和)天皇誕生日」までとされ、五月は初夏となる。

 南北にも長い日本列島故に季節感は沖縄・九州と東北・北海道では一か月以上の差(ずれ)が生じる。また、明治以前の旧暦に由来した季語も多く、これによってもひと月ほどの季節のずれが生じるので、一概に今が蘭春、晩春と確定的に云うのは難しいものがありますが、私は横浜地方の自然の移ろいを新暦によって表現してきたし、これからもそうしていくつもりでおります。ですので、地球温暖化が顕著になる以前の、旧来の季節表現とはややズレ生じることになりますが、実態に即した季節表現とご理解いただければ幸いです。



 と云う訳で今日最初の一枚は、いつものかつらの森の雑木林で見上げた図。葉の繁りと共に、冬の間明るかった雑木林の中が再び薄暗くなってきます。



 その雑木林を降ったところで群生していた著莪(しゃが。アヤメ科アヤメ属、射干とも)。



 道端で咲いている長実雛罌粟(ナガミヒナゲシ)。この季節の道端を美しく彩ってくれる花ですが、旺盛な繁殖力を持つことから、好ましからざる外来種とも云われております。庭で栽培すると爆発的に増えますのでくれぐれもご注意を。



 染井吉野が終わり八重桜の季節となりました。



 今日の最後は一人静(ひとり静か)。えっ、こんな所で?と云う、いつも歩いている小道のすぐ足元で咲いておりました。


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2021年4月3日 山笑う



 山笑う(やまわらう)とは聞きなれない言葉かもしれませんが、今どきの、森の木々が色とりどりに一斉に芽吹く様子を表現した俳句における春の季語ですが、この季語を使っての作句経験のない方にご理解いただくのは少々難しい、何とも微妙な季語なのかも知れません。

 中国・北宋の山水画家、郭煕(かく き、11 世紀)の画論「臥遊録」にある「春山淡冶にして笑うが如く、夏山蒼翠にして滴るが如く、秋山明浄にして粧うが如く、冬山惨淡として眠るが如く」によるとされていますが、季語とされているのは春の「山笑う」と冬の「山眠る」だけのようです。



 柿若葉。柿の葉は芽吹いて一週間と秋の紅葉が美しい。夏の間の柿の葉はただ暑苦しいだけで感心しないと思うのは、私の自然を見る目の感度が低いからでしょうか。



 紫花菜(むらさきはなな、正式名称:オオアラセイトウ(大紫羅欄花)、別名:花大根、諸葛菜など)が、咲き誇っておりました。



 こちらが本家「菜の花」たる「アブラナ(油菜)」。アブラナ科アブラナ属に属する野菜、白菜やブロッコリーも薹が立ち花が咲くと油菜とほとんど同じ花を咲かせます。春の畑で黄色い花を見かけるとつい「あっ、菜の花!」と云ってしまいますが、多くの場合、様々なアブラナ科の植物の花であると云うことになります。



 檜林と植栽されたレッドロビンの間に見える「菜の花」は、アブラナではなくブロッコリーの花です。なぜ遠目で判るかのかと云えば、そこがブロッコリー畑であったことを知っているからです(^^)





 今日最後にご覧いただくのは二輪草の大群生地。山奥ではありません。最初に見た時には我が目を疑いましたが、横浜市青葉区の住宅地のすぐ傍にあるのです。いつまでもこの姿が守られることを願って止みません。

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