横浜市青葉区に残された里山、「恩田の森」の四季の移ろいをご紹介するblogです。
恩田の森Now
雨の白山谷戸
29 May 2011
例年よりも2週間近く早く梅雨入りした横浜地方は、予報通りの雨でしたが、Sさんの田んぼで植えをしているのではないかと白山谷戸に出かけてみました。
雨の中で代掻きをしていました。話をお聞きしたところ「先週は葬式続きで仕事が出来なかったんだよ」とのこと。
雨に濡れるジャガイモの花。花の後にできる地上の実を食べるトマトやナスと地下茎(地中のイモ)を食べるジャガイモは随分違った植物のようにも思えますが、この花をご覧いただくとお判りの通り、ジャガイモはトマトやナスと同類のナス科の植物です。江戸時代初期に日本に入ってきた当時は花を観賞するために植えたとのことです。
白山谷戸からすみよしの森の小谷戸を見る図。手前にきゅうり、その奥はにはナスが植えられています。雨で霞んでいるせいかいつもよりも谷戸が奥深く見えるような気がします。
田植えは来週か
21 May 2011
代掻きだったり、なかにはまだ水が入っていない田んぼがある中で早々の田植え。恩田の森では一番早い田植えかも知れませんが、残り半分は午後の仕事と云う事なのでしょうか。なるせの森の田んぼですが、二枚だったものが冬の間に大きな一枚にされていました。
銭葵(ぜにあおい)です。地中海沿岸が原産で、日本には江戸時代に観賞用として渡来したようですが、今では庭から逃げ出して道端などで咲いているのを見かける方が多いようです。
上の写真の田んぼから少し奥に入ったところにあるキャベツ畑では除草作業中。夏場のキャベツは虫が付きやすいのでかなりの量の農薬が使われているそうですが「これは一回しか使わないで頑張っているんだよ」とのとこ。採りたてキャベツ、ありがとうございました。美味しかったです。
この時期、雑木林の周辺部などで咲いている「えごのき」の花。株立ちのものが好まれ庭木にもされますが、雑木林の中ではクヌギやコナラに負けまいと高く伸びる木が多いようで、花が咲いているのは香りと地面に落ちている花で気づくことになります。
代掻きが始まる
14 May 2011
森の田んぼで代掻きが始まりました。これはかつらの森とすみよしの森の間の白山谷戸の田んぼ。刈取りは手押し式の機械を使う田んぼも多いのですが、さすがに代掻きは乗用型のトラクターが使われることが多いですね。
植えられる苗の方はこんな感じ。今年の苗の為に新しくされたハウスの中ですくすくと育っています。
恩田の森唯一の水系、奈良川の小さな中洲で咲く花菖蒲。乾いた場所で咲くのはアヤメで湿った場所で咲くのがハナショウブ。そこまではわかるのですが、カキツバタとハナショウブの区別が今ひとつつきません。
赤花夕化粧。夕化粧とは云うけれど、夕方から咲くわけではなく昼間に咲きます。北米南部から南米が原産で明治時代に観賞用として持ち込まれましたが、今では関東以西で野生化しています。こちらのHPでは静岡以西とされていますが、東京・神奈川でも普通に見ることが出来ます。
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山藤咲く
8 May 2011
雨が続いた昨日とは打って変わって好天。気温もぐんぐん上がり今年初めての半袖での散歩となった今日の恩田の森。森の緑はあっという間に濃くなり2週間前に萌え出した頃のの面影はもうありませんでした。上の写真は遠くからの一枚で判りにくいですが森の木々に絡みついて生きている山藤。花が咲いて初めてその存在を知ります。
これも咲いているのに気付かない花の一つ、桐の花です大抵は木が大きくて頭上で咲いていますので気付かず、足元に薄紫色で漏斗型の花が落ちているのを見つけて上を見上げると咲いているのが桐の花です。
広い畑にポツリポツリと疎らに作られたかまぼこ型の小さなハウスは、多分、スイカ。しばらくしましたらまたご覧いただくことにしましょう。かぼちゃだったりして・・・。
森の農家や民家の植栽として植えられた躑躅が綺麗です。白から濃いピンクまで色も色々で見事ですが、実は躑躅と皐月の区別がつかないのです。
5/9追記:これはオオムラサキと云うツツジのようです。実に判り安い名前でした。
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竹の秋
1 May 2011
竹の葉が茶色になっているのにお気づきでしょうか。筍(竹の子)が生える季節は竹の葉が生え替わる季節でもあります。ただし落葉と同時に新しい葉が生え出てきますので葉の無い時期はありません。今日は一日中強風が吹き荒れ竹の葉が舞っている恩田の森でした。
今の季節、道端などいたるところで、時に道路の割れ目などからも生えて花を咲かせているナガミヒナゲシ(長実ヒナゲシ)。名前の通り、花の後には長細く大きくな実を付けます。地中海沿岸が原産の帰化植物で戦後に日本全国で増えだしたようです。実の中には2000個程の種が入っていて猛烈な繁殖力を持っているようです。
すみよしの森でこれまで見たことのなかった花を見つけました。もっとも毎週通っていた道筋にある木ですから気が付かなかっただけと云う事ですね。調べてみると意外とすぐにわかりました。ニシキギ科ニシキギ属のツリバナ(吊花)です。名前の通り長い柄の先に花をつけるのが特徴で、マユミ(真弓)と同類なのが頷けます。
花と一口に言っても色々な花がありますが、この花とも思えないグロテスクなものはシュロ(棕櫚)の花です。花の後には直径1センチほどの黒い実をつけます。この実を鳥が食べて糞と一緒に消化されなかった種を落とし雑木林の中などに棕櫚が生えて来るのです。
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