田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

今日は何の日。カミサンのトラウマはまだ残っている。 麻屋与志夫

2014-12-08 05:38:16 | ブログ
12月8日 月曜日

●昭和16年12月8日。

云わずと知れた真珠湾攻撃の日である。

この朝から、決して明けることのない暗い時代が始まったのだ。

わたしは、小学校2年生。

なにが起きたのかさっぱりわからなかった。

ただ、大人たちが興奮していたのを覚えている。

●過日、戦争中の小学生の生活。

というthemeで出身校に話しにいったことがある。

子どもたちには、あまり反響はなかった。

いくら語り伝えても、実感としての戦時中の小学生の生活は理解されないだろう。

むしろ、家庭で、

オジイチャンやお婆ちゃんが、

子どもや孫に伝えるべきことのような気がした。

公の場での話よりも、家庭で語り継ぐべきことのようだ。

何処の家でも、だれかこの戦争の犠牲者がいるだろうから。

●カミサンの家は代々木初台にあった。

もちろん、戦災で全て灰となってしまった。

カミサンの性格を形成しているのは疎開児童としての不安感だ。

幼児のトラウマからまだ回復していない。

彼女の心の中では、

戦争はまだおわっていないのだ。

●新しい街に越して来た時の不安感が一番深く心に残っている。

いまだに、新しい街に行くことには戸惑いがある。

旅行はあまり好きではない。

街を歩いていても、

迷子になるのではないかと恐れる。

●太平洋戦争の始まった日。

その朝。

今日も朝から冷え込んでいる。




日本経済新聞出版社刊。
親友香取俊介氏の作品です。わたしはいま再再読しています。
おもしろいですよ。いろいろな読み方のできる懐の広い作品です。
学生には、道徳の書としても読めると思います。
各紙の書評欄で好評です。ぜひご高読下さい。

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