田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

おわかれだけが人生か? 麻屋与志夫

2015-07-21 06:46:14 | ブログ
7月21日 火曜日

●――カミサンがねています。
まだ朝の5時です。
まくらもとの、ソファには彼女の愛猫リリが、
カミサンとおなじようなポーズでスヤスヤムニャムニャ。

●4人いる、弟のいちばん下。
10歳もはなれた弟の発病、
入院、
手術、
ICUでの面会、
個室に戻ってひと安心したのに、
死。

●ICUで面会した。呼吸器をつけていた。話はできなかった。
それでも、上掛けのシーツのうえに、人差指で「ありがとう」とかいた。
あれが、Hからうけとったlast messageとなった。
いつも、まわりのひとに感謝のことばを吐露していた。
心根のやさしい弟だった。

●とうとつに訪れた死の通知。

●悲しみと心労で、
疲れはて、
このところ顔がひきつっていたのに……。

●そっと、障子をあけて、のぞきこむと――。

●あどけない少女のような顔で、ねています。

●弟と遊んだ、幼いころの夢でもみているのでしょう。

●わたしは、そっと障子をしめました。





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