田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

書かなきゃいけない、生ある限り。 麻屋与志夫

2021-10-01 17:03:57 | ブログ
10月1日 金曜日

台風16号の影響で風が強い。
二階の書斎で書きかけの原稿の校正をしようと、A4の用紙プリントアウトした原稿をもって13の階段を上がる。
だいたい13段というのが悪い。
日本ではあまり気にしないが西洋の文化では13は不吉な数だ。
死刑台への13階段。
先日惜しくも亡くなった斎藤さんの「ゴルゴ13」。
13日の金曜日。
最後の晩餐の13人。
だからGGは昔から、この階段を上がるときは「地獄だ、地獄だ」と唱えながら上る癖がある。
雑誌の締め切り、デッドラインも間近になると遅筆が恨めしかった。
今では忘れられた作家で、締め切りのある仕事のないのが、ウラメシイ。

A4の用紙に40×40で印字している。
したがって、原稿用紙に換算すると4枚。
校正だったら、その用紙で10枚。原稿で、したがって40枚。
一日にこれくらいしか校正できない。
悲しいことだが年には逆らえない。
新規の原稿はうまくいって10枚。
まあそんなことはめったに起きない。
月産100枚。
悲しいではないか。
それでも書けるうちはいい。
そのうち……どうなることやら。
まだ書けるうちに、自信作を書き上げたいものだ。
それが売れるかどうか、ということはもはや、ここまで来ては神のみぞ知る。

風が強い。
猫のなきごえがしている。と思ったら風の音だ。
あまり不気味な音なので、仕事は適当に切り上げて階下の書斎に退避した。
机上には妻が飾ってくれた庭の花々がいい匂いを漂わせていた。
最近ときどき思い出す。
「みなさんは、これでシナリオ研究所を卒業するわけですが、いつまでもこの日の感激を忘れないでください。プロになれるのはほんの一握りのひとたちです。でも、努力の過程は、それだけても、価値があるものです」

物書きとして大成したのは何人だろうか。

あのときの言葉は、新藤兼人先生のものだったろうか。

さてこれから、校正に取り組むぞ。精進、精進だ。


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