田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

木枯らしに舞う枯れ葉。 麻屋与志夫

2023-11-20 09:38:59 | わが家のニーユス
11月20日月曜日室温12℃
せせらぎ公園の散歩道。
狭いのでサイドバイサイドでは歩けない。
ふと下を見ると紅葉した楓の大きな葉が落ちていた。
腰をかがめて拾っていると、少し前をいくカミさんから声がかかった。
「こっちのほうが赤いわよ」
さすがカミさん。
ふりかえりもせず、気配だけでGGがなにをしているのか察してしまう。
なるほど二枚目のほうが赤さが深い。
なんとも言えない晩秋の趣を一枚の葉に感じてしまう。
裏返すと葉脈が透けててはっきりと見える。
まだしっとりとして生きているようだ。
川沿いに立ち並ぶケヤキの錆び色の葉はかさかさに乾いている。
にぎるとこなごなにくずれてしまう。
それはそれでうつりかわる季節のはかなさを――。
ものみな枯れて寂寥としていく季節感をつたえてくる。
掘りごたつで仕事をしている。
二枚の葉を黒いコピー機の上にのせた。
晩秋の風情を堀コタツでたのしんているとつまがJAZZをかけてくれた。
「ニューヨークの秋」「枯れ葉」。


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