田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

雪崩れるように老いてくる。 麻屋与志夫

2021-01-17 10:54:20 | ブログ
1月17日 日曜日

●この寒空の下、妻はDIYの店「カンセキ」までバラの土と肥料を買いに行くと意気こんでいる。
「真冬の寒波到来。きょうが一番寒いってさ」
「そんなことない。寒さなんて感じない」
 それはそうだろう。なにか好きなことに熱中しているときのカミさんのパッションはすさまじい。そばによったらひぶくれができるだろう。誇張ではない。すごい熱気を感じる。

●彼女がいらいらしていると、電球が破裂したり、計量器が狂ったりする。わたしも若く体力のあったときはさほどに感じなかったのだが、最近はもうダメ。

●彼女が怒っていると、体内電気が放出されるのだろう。こちらも帯電してしまってなにもできなくなる。

●先日は尿をトイレの床に垂らしてしまった。歳相応の頻尿だ。「またよごしたよ」と絶叫を浴びた。恐怖におののいた。

●織本順吉さんの老残の姿が瞼に浮かんだ。「老いてなお花となる」同世代のGGは見なければよかった。といまでも思っている。世間と没交渉。だから自分が老いたことを他人と比べたことがない。老人だと思っていなかった。他人が見たらあんな老いぼれと、映るのだろう。まだ文学青年のつもりでいるのに……。天下の名優を老いぼれ、なんて言ってごめんなさいね。同世代のよしみで、泉下の織本さんゴメンごめん。

●織本さんが背後からカメラを向けられて怒りだしたシーンがあった。GGも思わずしーんとしてしまった。カメラに殺意を感じた。もっともどのシェークエンスにも冷酷な目があったことは否めない。娘さんが父にたいする復讐の気持ちがあったと語っているのを知った。

●GGもいまはカミさんと二人暮らしだ。力関係が、まったく逆転。娘や息子たちも、みんなカミさんの味方だ。

●これからますます、雪崩れるように老いていく。死ぬことは少しも怖くはないが、いい小説、これがおれの小説だと誇れるような作品が書けるまでは死ぬわけにはいかない。

●カミさんの叱咤にもめげずにきょうもこれから作品を書きつづける。

●まだまだ若い気持ちでいるんだけどな――。あと何年……いやそんなことは考えないことにしている。


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