痔は手術しないと治りません!と言われるとびっくりしますね。実はこの言葉、大変奥が深いのです。内痔核「いぼ痔」を例にしてお話しましょう。人間が手を使う様になって、お尻が常に下向きになってからというもの、重力とうっ血により、肛門クッションが太って下垂する様になったものが内痔核です。つまり、内痔核は組織の「退行・変成」によって生じたものです。顔にしわがよるのと同じですね。したがって、薬では、余分な腫れをとることはできても、もとに戻すことはできないのです。もとに戻すには手術で「切る」か、注射(ジオンやパオスクレー)で小さくするしかありません。じゃあ、お尻の調子が悪いときに、ボラギノールやプリザエースで治るのはどういうこと?と思われるでしょう。当院でも、急に悪くなった痔核にたいしてはまず投薬(ネリプロクト、ボラザ、強力ポステリザンなど)を行います。急に生じた余分な腫れや、血栓は薬を使って、安静にしていると軽快しますから、結局は症状を取っているのです。みえてきたでしょうか?私の方針は「症状を改善する」なのです。痔核によって命を取られることはありませんから、「絶対手術しないといけません」ということはほとんどありません。つまり、もとに戻らなくても、症状がとれたら別にこまりませんものね。痔核は人間の宿命ですが、その宿命と重力と症状の間で絶妙なバランスの立ち位置を提案するのが、私の仕事と思っています。
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