姫路大手前・岡崎外科 消化器肛門クリニック ブログ・肛門科通信

姫路城が好きで姫路在住の消化器・肛門科医によるクリニックのブログです。胃腸肛門の情報あり、気軽にお越し下さい。

痔瘻(4)高位筋間膿瘍

2010-04-12 00:00:01 | 痔瘻・肛門周囲膿瘍
肛門周囲膿瘍でも、外から見て腫れていればどんな外科医でも切開することができます(どこを切開するかで、うまい下手はありますが)。むずかしいのがこういうタイプです。患者さんは痛くてたまらない、採血すると炎症反応があるものの、どこに膿(うみ)があるか分からない。で、抗生物質の投与だけで経過観察、というつらい経過をたどります。この、高位筋間膿瘍の場合は、直腸内に指をいれて薄い筋肉を触れながら内肛門括約筋と外肛門括約筋の間に細いメスを進めて行きます。切開排膿が成功すれば楽になるのは同じです。指先の感覚だけをたよりにメスを進めるのは、かなりドキドキものでありますが、そのときの気分はといえば、「いまやらねば、いつできる、わしがやらねば、だれがやる」という感じです。さあて、誰のことばでしょう?
(初出6/13/2009)

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