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肛門周囲膿瘍でも、外から見て腫れていればどんな外科医でも切開することができます(どこを切開するかで、うまい下手はありますが)。むずかしいのがこういうタイプです。患者さんは痛くてたまらない、採血すると炎症反応があるものの、どこに膿(うみ)があるか分からない。で、抗生物質の投与だけで経過観察、というつらい経過をたどります。この、高位筋間膿瘍の場合は、直腸内に指をいれて薄い筋肉を触れながら内肛門括約筋と外肛門括約筋の間に細いメスを進めて行きます。切開排膿が成功すれば楽になるのは同じです。指先の感覚だけをたよりにメスを進めるのは、かなりドキドキものでありますが、そのときの気分はといえば、「いまやらねば、いつできる、わしがやらねば、だれがやる」という感じです。さあて、誰のことばでしょう?
(初出6/13/2009)
(初出6/13/2009)