TDY、Temporary Duty。アメリカの軍隊用語で出張を意味する。世界の僻地の出張記録!TDYの次は日常の雑感

現役時代の出張記録。人との出会いと感動。TDY編を終え、写真を交えた日常の雑感を綴る。

折々の写真&雑感 279

2020年07月19日 | エッセイ
 初めて黒人のポートレートを撮るとき、絞りとシャッター速度をどのようにすればいいか非常に迷った経験がある。露出は通常の露出でいいのか、或いは少し開けた方がいいのか。現在のデジカメのように、撮った写真をその場で確認するとかISO感度を上げたり、露出の補正をするような機能などなかった。感度は、その時にカメラに装填したフィルムの感度のままで最初から最後まで撮らなければならなかった。手を加える事が出来たのは多少の増感現像と減感現像であった。但し、一枚一枚ではなく、そのフィルム全体でしか出来なかった。当時の一眼レフと、現在のデジタルカメラと比べるなら自転車と新幹線の差ほどである。

 失敗を許されない状況であったので、絞りを標準のf8にし、安全のためにf11とf5.6の3枚を一組と考えて撮った。従って、36枚撮りのフィルムで12ポーズの撮影しか出来なかった。

 二回目からはそのような無駄なことはせず、通常の撮影のように行った。いくら肌の色が黒くても、撮影時の露出は同じであることに気が付いた。よく考えてみればその通りであるが、初めての撮影の時は悩んだ。それまでに黒人を見たことは何度かあったが、写真を、特にポートレートを撮るとなると考えは別であった。私は暗室を持っていたので、その日のうちにフィルムを現像し、印画紙に焼くことが可能であった。大多数のアマチュアカメラマンはDPE店にフィルムを持って行き、その結果を知るのは一週間後であった。気に入らないからもう一枚と気軽に撮ることなど出来なかった。

 現在はフィルムで撮影する若者が多くいると聞いた。それもカラーよりモノクロ撮影に興味を持っているとのことだ。私が使っていた当時の一眼レフと違い、格段の進歩を遂げている。露出補正が出来、フィルムの感度内であるならISO感度も自由に変えられる機種まであると聞く。CFカードやSDカードの代りにフィルムを使っている感覚で写真が撮れる。多くの若者が気軽に銀塩一眼レフを使えると納得出来た。

 久しぶりに、本当に久しぶりにいつもの仲間と神代植物公園に行った。前回に続いて神代植物公園の写真であるがご勘弁頂きたい。その日は非常に風が強く花を撮る環境ではなかった。風が一瞬止むのを待つか、花の揺れに合わせて早いシャッターを切ることで対処した。このような日は温室の存在がありがたい。入るまで、仲間は信じなかったが神代植物公園では温室を冷房しているのではないかと思えるほど涼しい。特にランとベゴニアの部屋は出るのが嫌になるほどに涼しい。


キャノンEOS7DMkⅡにEF100mmマクロ、2.8Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/200秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キャノンEOS7DMkⅡにEF100mmマクロ、2.8Lを装着。 ISO:100、 f5.6、 1/125秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キャノンEOS7DMkⅡにEF100mmマクロ、2.8Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/250秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キャノンEOS7DMkⅡにEF100mmマクロ、2.8Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/50秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キャノンEOS7DMkⅡにEF100mmマクロ、2.8Lを装着。 ISO:200、 f11、 1/60秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キャノンEOS7DMkⅡにEF100mmマクロ、2.8Lを装着。 ISO:200、 f11、 1/30秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キャノンEOS7DMkⅡにEF100mmマクロ、2.8Lを装着。 ISO:100、 f5.6、 1/125秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キャノンEOS7DMkⅡにEF100mmマクロ、2.8Lを装着。 ISO:200、 f11、 1/40秒、 露出補正:-1、 WB:オート。