つぼみな日々

いろんな花の蕾をもっていたい。たくさんの花を咲かせたい。
言葉を紡ぎたい私のブログです。

くせ毛のラム

2011-12-22 15:36:57 | 日記
けいこがみかんをまた送ってくれた。
「傷みかん、送った。変な段ボールに入れたらたくさん入っちゃった。送料高かった」
とメールで言っていた。
どうもありがとう、とハートをつけて返信する。

私が地元愛知県蒲郡市で誇れる数少ないものがみかんだ。
個人的にだが、愛媛よりも三ケ日よりも和歌山よりも、私はみかんは蒲郡だと思っている。
甘味だけでなく、酸味もちょうどよく「みかんの味!」という主張も強い。
中でも、温室でぬくぬくと育ってぴかぴかに磨かれた大ぶりのみかんよりも、山の斜面で吹きさらしになっている小ぶりで皮が薄いのがいい。
もっと言うと、どの山で、どの木で育ったというのも味に違いがあるようだ。

けいこが暇つぶしにみかん切りのお手伝いに行っているみかん農家のみかんは、蒲郡みかんの中でもまたおいしいみかんだと思う。
ただ、送ってもらっているのはあくまで商品にできない傷物のみかんだから一つひとつに味の差が大きい。
傷は外の冷たい空気と戦った勲章だ。
大きくて皮が厚く、実との間がふかふかしているものは味に締まりがない。
小さくて皮が薄く、実と皮が密着していて剥きづらいものの方が味がみかんの味が濃くておいしい。

港町生まれだから海産物も悪くはないのだが、私があまり魚介には興味がない。
そもそも今はだいぶきれいになったものの私の幼い頃は汚く臭い湾だったため私は港町出身という意識さえ持ってはいない。
他にも味噌や和菓子などで地元名産品はあるのだが、それでもやはり、みかんだ。

みかんは傷みやすい。
傷物だからさらに、というのはあるが、段ボールから取り出したら思っていたみかんの弾力ではなくて指が入ってしまうほど腐っているものがあったりする。
上に向けている面はよくても下に青白くカビが生えていたりするものもある。
放っておくと感染するから周りのみかんも含めてそっと処分する。

おいしそうなのを選りすぐっておすそ分けをする。
みかんの季節のクリスマスプレゼント。