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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

処分撤回を求めて(407)

2016年07月01日 | 日の丸・君が代関連ニュース
東京・全国の仲間の皆さんへ。
(転送・転載・拡散歓迎。重複はご容赦を。一部報道関係者にも送信)
被処分者の会・東京「君が代」裁判原告団の近藤です。

 ◆ 都教委の暴走を止める判決を
   ―「君が代」三次訴訟第3回最高裁要請報告


 ■ 参院選から都知事選へ―野党共闘+市民で都政を変えよう!
 自民党改憲草案第三条は「国旗は日章旗とし、国歌は君が代とする」と規定し、第2項で「日本国民は、国旗及び国歌を尊重しなければならない。」と国民に尊重・義務を課しています。立憲主義の否定どころか、戦前の「大日本帝国憲法」にもなかった国民を縛る規定を盛り込んでいるのです。
 参議院選挙(7月10日投開票)まであと11日。野党共闘は「野合」どころか「希望」です。4野党+市民で自公+補完勢力=改憲勢力を少数に追い込み、憲法を守り抜きましょう。
 昨日、自民党小池百合子元防衛相が都知事選での立候補を表明しましたが、石原・猪瀬・舛添(自公推薦)の亜流を許さず、4野党+市民で都民本位の都政に刷新する都知事の実現を期待しています。
 ◆ 最高裁は憲法の番人―都教委の暴走を止める判決を!
 昨日6月29日、被処分者の会・東京「君が代」裁判原告団は、三次訴訟・第3回最高裁要請行動を行い、24名が参加し、最高裁に個人署名2826筆(累計13996筆)団体署名34筆(累計286筆)を提出し、原告3名が要請書を渡し、発言しました(詳細は下記参照)。
 通常最高裁では弁論が開かれないので、最高裁要請が原告らの思いを最高裁に伝える唯一の手段です。河原井さん根津さん07年停職処分取消・損害賠償請求事件での都教委の上告を退ける決定(5月31日付 勝訴)を受け、本訴訟での最高裁の動きが迫る中での要請となりました。
 生徒が主人公であるべき学校現場に命令と服従を持ち込み、教育を破壊してきた「日の丸・君が代」強制の「10・23通達」(2003年)撤回させ、東京の教育行政を抜本的に転換するため、最高裁は「憲法の番人」として都教委の暴走を止めてほしい、との切実な願いを訴えました。
 *最高裁に入構できるのは17名に制限されているので、7名の人が入構でませんでした。でもこれに懲りずこれからもよろしくお願いします。
 次回要請は7月28日(木)14時~です。
 なお、7月4日(月)15時30分より、校長・教頭経験者の会の最高裁要請がありますが、人数に余裕があるので応援に来てほしいとの要請があります。遠慮せず最高裁に来てください。
 ◆ 最高裁はこの苦しみに耳を傾けて―3人の原告の要請書より
 今回の要請は、現職教員は殆ど参加できないので、退職者3名が要請書を提出しました。そのほんの一部を抜粋します。
 ●NNさん(戒告処分取消、損害賠償請求)
 ・小渕首相(当時)は(国旗国歌法案の)国会審議時に、「政府といたしましては、国旗・国歌の法制化に当たり、国旗の掲揚に関し義務づけなどを行うことは考えておりません。したがって、現行の運用に変更が生ずることにはならないと考えております。」という政府答弁をしています。
 ところが都教委はこうした法制定時の趣旨を逸脱し、1999年に「国旗掲揚・国歌斉唱」を強制する通達を発出し、それに対する抵抗が強いと見て、さらに強い強制力を持った10.23通達を2003年に出しているのです。
 ・都教委は、私が不起立をした2006年度に懲戒処分に伴う給与の昇級幅の圧縮と勤勉手当の減額を行いました。その結果、戒告処分での昇級幅(処分がなければ4号給昇級)の圧縮は1号給減から2号給減に、勤勉手当の減額は10%から20%へと増加しました。2005年度までなら2号給減、20%減額は(減給を超えて)停職に該当します。・・・そうした裁量権の許しがたい逸脱は、・・・都教委の再処分に端的に表れています。・・・減給処分が取り消された原告の内、今も都立学校で勤務している9人の現職者に対しては、控訴しないで判決を確定させた上、戒告の再処分を下しているのです。勝訴してかえって以前より重い不利益(2014年度から戒告は3号給減になっています)・・・ということが、適切な裁量と言えるでしょうか。まさに都教委の意に添わないものは徹底的に抑圧し排除しようとする、権力の横暴としか考えられません。
 ● KMさん(戒告処分取消、損害賠償請求 再雇用拒否第二次訴訟原告)
 ・私は、2008年3月、都立豊島高校(定時制)の卒業式で、国歌斉唱時に、退席してトイレに行ったことで、職務命令違反とされ、戒告処分を受け、4月から勤務するはずだった再雇用職員選考の合格を取り消されました。この再雇用職員選考の合格を取り消されたことを不服として訴えた訴訟の東京地裁判決(2015年5月25日)(原告ら勝訴)には、私が受けた精神的苦痛について、以下のように記述されています。 ―原告Kは「卒業式で『国歌斉唱時に起立しなければ嘱託教員合格を取り消すぞ』と都教委に脅迫されていると思うと、怒りと悲しさとやりきれなさでいっぱいだった。…」―
 ・・・裁判官の方々が、私たちの苦痛を理解し認めてくださったと思って、とても嬉しくなりました。しかし、本来、学校教育全体の問題として考えれば、本件の戒告処分が取り消されることが、きわめて大切なことであると思います。
 ・国際化している日本の中では、多様な価値観を互いに認め合いながら、少数者・弱者の人権を守ることが、ますます求められてきています。都立高校の現場では、在日の生徒のみならず、ニューカマーの生徒(中国・韓国・タイ・フィリピン等々)、様々な国を母国とする生徒たちが増えつつあり、教育現場はまさに国際化が進んでいます。だからこそ、日本国憲法の前文にあるように、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」「われらは、いずれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであって」等々、日本国憲法の精神に基づく教育活動が、ますます重要になってきていると認識しています。
 このような点から考えれば、・・・「国旗に向かって起立し国歌を斉唱せよ」という職務命令を出し、これに従わないものを懲戒処分に処すという都教委のやり方は、あまりにも乱暴です。様々な立場の生徒がいるにもかかわらず、学校の中で、日本の国旗国歌に敬礼しなければならないのだと、教師の所作を通して、一律に生徒に強制することは、国際協調・国際平和を志向する良識ある立場とは、とても言えません。
 ● KYさん(減給処分取消確定済み 損害賠償請求 再雇用拒否第三次訴訟原告)
 ・私は1973年4月から2011年3月まで都立高校6校で数学の教員として勤務しました。・・・いわゆる進学校、夜間の定時制高校、職業高校と様々なタイプの学校を経験し様々な生徒と出会えたことは私の宝です。入学式のときはまだ中学生を抜けきれない顔をしていた生徒が卒業式のときには大人びた顔になって巣立っていくのを見ることが出来るのは大きな喜びでした。その入学式と卒業式が2003年10月23日に発出された、いわゆる10.23通達によって大きく変わりました。この通達により全教職員に「君が代」の起立斉唱の職務命令が発せられました。しかし私は「君が代」が第二次世界大戦で国威高揚などに使われたことを考えると斉唱することは自分の信念としてどうしても出来ませんでした。
 ・私の減給処分は地裁の判決で取り消され、東京都が控訴しなかったため、処分取消が確定しました。しかし私の気持ちは晴れません。それは東京都教育委員会の謝罪がないからです。処分取消確定後、私は都教委へ電話をして謝罪を求めました。しかし「判決があったので、処分取消に伴う給与等の是正は行うが、それ以上のことはしない」とのことでした。・・・処分取消確定まで私は「処分を受けた教員」という汚名を着せられ、精神的苦痛を受けていたのですから、当然そのことへの謝罪はあるべきです。それが世間の常識です。都教委に謝罪の必要性をわかってもらうためにも、私の精神的苦痛に対する慰謝料支払いを東京都に命じていただきたいと思います。
 ・私はこの減給処分を受けたために定年後の再雇用制度である非常勤教員に採用されませんでした。・・・非常勤教員選考の時に校長が提出する推薦書兼業績評価書には履歴書に基づいて減給処分のことが記載されたため、勤務成績が良好でないと判断され不採用となりました。このように処分を受けると処分による不利益以上の不利益を受けることになります。不起立で戒告処分を受けた人も同様に不採用となりました。不起立であったことだけで、重大な不利益を受けることには慎重であるべきことは高裁判決も認めるところです。であるならば減給処分、停職処分を取り消すだけでなく戒告処分についても取り消すべきです。
 ◆<参加者の発言より> 学校が学校であり続けるために―現状を直視した判決を
 (四次訴訟原告) 最高裁判決の影響は大きい。都教委は最高裁判決の都合が良い部分だけを切り取って利用し、従来の強権的な教育行政を変えようとしていない。減給・停職処分が取り消されても謝罪しない。最高裁判決の補足意見に基づき話し合いを求めても拒否している。現状を踏まえた判決を願う。
 (三次訴訟原告) 先週末に弁護団が提出した『補充書面』と『学者意見書』は、被告都教委及び原審における『旭川学テ最高裁大法廷判決』の曲解を端的に正し、専門職としての教員の自由の限界と教育委員会の権限の限界とを判例に沿って画したものなので、しっかり目を通していただき最高裁の責任で正しい判例解釈を行っていただきたい。
 (東京「君が代」裁判原告団事務局) 2012年の処分取消訴訟の最高裁判決から4年半となる。最高裁がこれまでの最高裁判決に漫然と従うのではなく、現状を踏まえた前向きの判断を下すことを期待する。争点は、①戒告処分の取り消し、②戒告・減給・停職処分の精神的苦痛に対する損害賠償請求を認めること、である。
 (三次訴訟原告) 処分で教員としての人生が変わった。停職処分に対する損害賠償請求では、これまでの最高裁判決を維持してほしい。
 ◆ 今後も引き続き最高裁要請を成功させよう!
 最高裁の動きが切迫する中、1団体につき月1回の最高裁要請を一つ一つ成功させましょう。
 ★ 東京の教育を考える校長・教頭経験者の会・最高裁要請行動
   →WK元久留米高校校長らが発言・要請を行います。入構できる人数にかなり余裕がありますので、是非参加・応援を!
 7月4日(月)
  15時15分 最高裁西門集合・時間厳守
  15時30分~要請
  <行き方> 地下鉄永田町駅、半蔵門駅徒歩5分 最高裁南門から左手、国立劇場寄り
 ★ 東京「君が代」裁判第三次訴訟・第4回最高裁要請行動
   *集めた署名を最高裁に提出し要請を行います。
 7月28日(木)
  13時45分 最高裁西門集合・時間厳守
  14時~ 要請  要請者(予定):3名
 <行き方> 地下鉄永田町駅、半蔵門駅徒歩5分 最高裁南門から左手、国立劇場寄り
 ●上告人以外の参加も可能です。入構できる17名を超えたら調整します。


 ◆ 最高裁要請署名を継続しています。引き続きご協力ください。
   署名用紙は被処分者の会ホームページ(上の段)からダウンロードできます。
  ↓
http://www7a.biglobe.ne.jp/~hishobunshanokai/
 *署名用紙は個人署名用、団体署名用の2種類あります。

 ◆ 粘り強く闘われている「日の丸・君が代」強制反対の裁判の傍聴をお願いします。
   ―裁判傍聴に裁判所に行こう! お気軽にどうぞ―

 ★ 東京「再雇用拒否」第三次訴訟・控訴審第1回弁論
   (東京高裁第5民事部。2011年再雇用拒否の損害賠償請求、原告3名)
 →地裁の不当判決に反撃して逆転勝訴に向けた闘いが始まりました。
 7月25日(月)
  13時傍聴希望者集合(傍聴抽選なし・先着順)
  13時30分開廷
  東京高裁511号
  報告集会:場所未定。追って連絡。

 ★ 東京「君が代」裁判第四次訴訟第11回口頭弁論
   (東京地裁民事11部。2010~13年処分取消請求、原告14名)
 7月27日(水)
  10時30分傍聴希望者集合(傍聴抽選なし・先着順)
  11時開廷
  東京地裁527号法廷(定員42名)
  報告集会:場所未定。追って連絡。
 *毎回満席で入廷できない人が多くいます。早めにお出でください。


都教委要請書、再発防止研修抗議声明掲載。
三次訴訟最高裁要請署名用紙 ダウンロード可能。
「お知らせ」、通達関連裁判進行状況等随時更新。
各種判決文、声明文、行動予定、資料等入手可能。
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「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会
東京「君が代」裁判原告団
事務局長 近藤 徹
携帯:090-5327-8318
e-mail:qq947sh9@vanilla.ocn.ne.jp
事務所:〒160-0008 新宿区三栄町6 小椋ビル401号
被処分者の会HP↓(6月16日更新。下の青のアドレスをクリック・アクセス可)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~hishobunshanokai/
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