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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

経済活動として、平和教育を成立させる、株式会社「がちゆん」

2016年09月20日 | こども危機
  《ひのきみ通信Web版から》
 ◎ 修学旅行における沖縄での平和学習の提案について
片柳善啓(浦安高校分会)

 株式会社「がちゆん」という企業を御存知でしょうか。
 修学旅行で沖縄へ行く学校では、各勤務校で事前学習に取り組まれ、沖縄での資料館や民泊などの現地学習、そして事後学習という流れで平和学習をしていると思います。
 ここで、現地学習の一つの選択肢として紹介するのが冒頭に紹介した株式会社「がちゆん」で、琉球大学の学生である国仲瞬さんとその学生仲間たちが立ち上げた会社です。
 この会社は「一生に一度の沖縄修学旅行を『一生続く深い学び』のはじまりにします。私たちは、沖縄という非日常な空間とディスカッションを活用した対話の場を提供する企業です。沖縄の言葉で『ゆんたく』は『対話』を指します。がちゆんの社名の由来は、『ガチ(本気)のゆんたく』
 本気のゆんたくは、生徒ひとりひとりの主体性を引き出し、内面の変化を引き起こします。
 私たちは、現役の大学生である私たち自身の原体験から、『がちゆん』に一生ものの価値を見出しています。本気の対話から生まれる喜びや魂の煌めきを、一生に一度の修学旅行で沖縄を訪れる全国の中学生・高校生と共有したい。そんな想いで会社を起こし、沖縄修学旅行だからこそ学習効果が高まるプログラムをご提供しています。(会社ホームページより)」
 という、沖縄の平和学習をボランティアとしてではなく、経済活動の一環として成立させて、平和と経済の発展を両立させようとしています。
 沖縄でも、高齢化が進み、大戦の経験者が少なくなっています。沖縄の青少年にとっても戦争は実体験のないものであり、高齢の方から聞いて学ぶことが中心となっていたものが、大戦を経験し、出来事を教えてくれる人がいなくなっていく現状があります。
 しかし、沖縄にある基地や戦跡といった土地にあるもの、全国でも高齢者の精神疾患罹患率が高いという心の中にあるものは、沖縄県外の人間よりもまだまだ沖縄の若者の方が身近に感じることができます。
 そこで、沖縄の青少年と沖縄県外の青少年とが一緒に残された資料の言葉などについて考えるという、一方向の学びではなく、双方向の学びによって、共に平和な世界を作る地球市民として育つという、教育ではなく“共育”を目標として掲げています。
 詳しい活動内容や実践事例等については、株式会社「がちゆん」の公式ホームページ(http://gachiyun.wix.com/gachiyun-inc)に掲載されていますので、インターネットで検索をして是非、御覧ください。
 経済活動として、平和教育を成立させることについて、もう少し。
 沖縄教職員組合委員長の方が現在取り組んでいることに、沖縄経済の基地からの、より一層の自立と、地域経済の活性化とを目指して、沖縄のある地域の人々に民泊事業の推進をしているということがあります。
 この方の言葉に「平和とは、経済的な自立があって初めて成り立つ。そして、差別と格差の解消が必要不可欠である。」というものがあります。
 まさに、株式会社「がちゆん」の活動は、平和に対して寄与するものであり、沖縄への修学旅行を行っている学校の方に検討していただきたいと思います。
『ひのきみ通信』第202号(2016年8月27日)
発行=「日の丸・君が代」対策委員会
連絡先:千葉市中央区中央4-13-10 千葉県高等学校教職員組合内
http://homepage3.nifty.com/hinokimi/
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