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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

放射性廃棄物を19年間不適切保管してきた六ヶ所村再処理工場

2020年07月15日 | フクシマ原発震災
 ◆ 懲りない原子力政策 (東京新聞【本音のコラム】)
鎌田 慧(かまたさとし・ルポライター)

 声を大きくして言うしかない。わが故郷・青森県に建設されている、県内最大の工場のことだ。
 建設開始から二十七年たったが、竣工(しゅんこう)式はまだ一度も行われていない。竣工しないからだ。
 高レベル放射性廃棄物が、工場の最も重要な建屋に漏れて、汚染されている。
 建設費は当初七千億円といわれたが、これまで三兆円をかけた「未完工場」である。もっとも危険な核施設、使用済み核燃料の「再処理工場」は、稼働の見通しはない
 民間企業ではあり得ないが、税金と電気料金が無限に注ぎ込まれている
 「来年できます」「再来年には」ともう二十四回もウソをついてきた。

 一三兆円ものムダな投資はやめようとの声はあがらない。
 日本原発行政の「扇の要」と位置づけられた「核燃サイクル」
 絵に描いた餅のアンコの部分が再処理工場だ。
 この工場が運転停止になったのは、二〇〇九年。高レベル廃液をガラスと混合してガラス固化体をつくる、高さ二十四メートルの「ガラス固化セル」で、廃液が床上に漏洩(ろうえい)しているのが発見されて運転停止。
 危険性は福島事故後のメルトダウンで証明済みだ。
 汚染された固化セルのなかには、誰も入れない。

 住民に影響がなかったのがせめてもの幸いだった。それから今日まで停止したまま。それでもだれも廃止を宣言しない。
『東京新聞』(2020年7月14日【本音のコラム】)


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