実は長年輪島塗の重箱を探していたぽてちです。
新品を買うととても高価だし、ヤフオクでも数か月探してもなかなかいいのが出てこないし…とあきらめかけていたところ、
出たんです、ヤフオクに。画像はあまり良くなかったけど、ぽてちの目はごまかされませんでした。「これだ!」
買うと決めると強いこと強いこと。最初から高額入札しておくと、びくともしませんでしたよ。しかも送料込み18000円(!)で落札できました。
久々に快哉を叫んだぽてちです。
上のような木箱に入ってました。大正四年の一月に、森川さんが新調したものらしいので、104年前の重箱!
箱や中の包み紙は傷みが激しい。でも、
一個一個この紙に包まれていました。確かに輪島塗。左の手書きは秋草、かな。
中身を公開しますねー。自分で言うのもナンですが、とっても素敵でキズもほとんどなく、ほんとに104年前の?でした。
秋の七草の、葛(くず)です。
同じく、萩。
同じく桔梗とすすき。
これがわからなかった。多分、女郎花(おみなえし)。
こちらは蓋です。すすきと多分、藤袴。
二枚目の蓋。なでしこと朝顔。朝顔は初秋の季語らしいですな。朝開いてすぐしおれるのが秋らしいとは、昔の人は風流でしたね。
ヤフオクでは三段重+二段重として出品されていました。五段ではなかなか使いづらい。しかも昔のものなので、八寸四方(24.5cmくらい)と大型なんです。
よっぽどがんばらないと正月に五段で使うのは難しいです。何を入れたらいいんだ?
最近の重箱は五寸で、しかも角が丸かったり、胴張(正方形ではなく、真ん中がふくらんでいる)だったりして、ぽてちの好みではなく、それも二の足を踏んでいた理由でした。
以下、美しいディーテイルです。
赤が退色したのかな。
蒔絵の盛り上がりがきれい。
もう、毎日眺めて見惚れているぽてちです。
中もこれといったキズも無く。
今から正月が待ち遠しいです。
これが大正四年のものとは、保存が良かったのでしょうね。
これは家宝ですね。ごちそう一杯詰めて下さい。でも、食べる時より積んで眺めている時が幸せかも?
少し離れたところにある大きな公園の萩が観たくなりました。
大体において伝統工芸品は昔の方が技術が高い気がします。
漆って防虫効果があるのか、包み紙はひどい虫食いでしたが漆器は無傷でした。
秋の七草も知ることができました。