「尼僧とキューピッドの弓」(多和田葉子)を読んだ。
gooブログの画像フォルダにアップロードするのに以前は苦労して
考えついたタイトルを一つずつつけてアップしていたけど、
なんとタイトルなしでもよかったんだ、知らずに律儀につけてましたー。
ところで、多和田葉子はいくつか読んでますが、いつもよくわからなかった。
本作はとても読みやすく、(特に第一部はルポルタージュのようだった)
方針転換をしたのかな?
ドイツの尼僧院に暮らす中年から老年の女性たちのお話。ここに入居する
条件は未婚か離婚した女性で、テスト期間を経て許可されるシステム。
尼僧院といっても厳しい戒律などはなく、(礼拝に出ても出なくてもいい、みたいな)
尼僧というイメージとはかけはなれたおばあちゃんたちが広い個室で
気ままに(とはいえ時に争いごともある)暮らしています。
なんだか居心地よさそうだなぁ。自分もそういうところがあったら
暮らしてみたいような気がしてきます。
「彼女にも重い荷物を下ろしてしまった後の軽やかさと無条件に愛されている
幼児の華やかさがあった。」と書かれているのを読むと、
歳をとるのもいいかな、と思える。家族から「どこに居るのか知らない」と
言われるのも困るけど、一人暮らしは楽なのかな。ただ経済的にある程度
恵まれていないと無理だなとは思う。
第二部は駆け落ちした元尼僧院長のお話。この人はまだ若い(40歳で、
ここでは多分最年少)ので、生臭いことがいろいろ起きます。
第一部が聖ならこちらは俗ですね。
対比がおもしろい。
さて、俗といえばこの前のeBay、やっぱりダメでしたー。
一万近く入札して数百円で負けるとくやしいですな。
オークションてそんなもんか。でも前回逃したvesta caseの時ほどではない。
あれは年に一個出るかどうかの逸品でした。
今日も掘り出し物探しにeBayをチェックしますよー。