ぽてちの「人とはちがうモノ」日記

「人と同じことはしない」ぽてちが選んだ、いろいろなモノたちのお話。

「ソーラー」

2011-10-28 16:52:58 | 読みモノ
「ソーラー」(イアン・マキューアン)を読んだ。

前半はコメディ風に書かれているが、最後は意味深な破局で終わる
お話。以下、Amazonより。

マイケル・ビアードは、狡猾で好色なノーベル賞受賞科学者。
受賞後は新しい研究に取り組むでもなく、研究所の名誉職を務めたり、
金の集まりそうな催しで講演をしたりの日々。五番目の妻に別れを
告げられた後は、同僚の発明した新しい太陽光発電のアイディアを
横取りしてひと儲を狙っている。そんな彼を取り巻く、優しくも
打算的な女たち。残酷で移り気なマスメディア。欺瞞に満ちた科学界と
エネルギー業界―。一人の男の人生の悲哀とともに、現代社会の矛盾と
滑稽さを容赦なく描き切る、イギリスの名匠による痛快で
やがて悲しい最新長篇。

北極圏への旅の描写はケッサクで、笑える。Mr.ビーンみたい。
しかし、テーマは環境やエネルギー問題に対する現代人の姿勢である。

解説に書かれている通り、この、うんざりな主人公は現代人そのもの、
(解説では過剰な消費文明そのもの、)ということなのだろう。

新エネルギーに対しても、国家や投資家たちがそこに巨額の利益を
見出して初めて真剣に取り組むべき問題になるという事実。

あんな事故が起きてもなおかつ「安全な原発」の技術を他国へ
売ろうとしている国もある。

この節操の無さ。情けなくなる。

100年後の人類は(その頃まで生き残ったとして)どうなっているんだろう、
と思わずにいられない小説だった。

イアン・マキューアンは以前「土曜日」を読んで、気に入ったので
珍しく購入しました。もちろん、アマゾンの中古ですよー。
ストーリーもさることながら、主人公の住んでいる家が興味深い。
もう一度読み直さないと思い出せないけど、すっごく住み心地
良さそうな家だった気がする。

ヘンなところにひかれるぽてちです。明日、予約した本が
図書館に届いていなかったら読み始めるつもり。


「緑の毒」

2011-10-27 14:59:29 | 読みモノ
「緑の毒」(桐野夏生)を読んだ。

久々の桐野姐さんの小説なので期待したけど、正直ハズレだったなぁ。
Amazonの宣伝文句は、
「妻あり子なし、39歳、開業医。趣味、ヴィンテージ・スニーカー。
連続レイプ犯。。水曜の夜ごと、川辺は暗い衝動に突き動かされる。
救命救急医と浮気する妻に対する、嫉妬。邪悪な心が、
無関心に付け込む時――。」
と、どんな悪人なんだろうと期待させたが、それほどでもない。

登場人物たちが各章の主役になって構成されている。そこそこ悪くて
そこそこかわいそうな人たち。要するに小物なんだよね。

もっと救いようがないほどワルいヤツを登場させてほしかった。

「ポリティコン」のほうが評判がいいらしい。
あまり聞いたことがなかったな、と思ったら、震災のころに
発売されていた。あの頃はそんな余裕がなかったからねぇ。

「1Q84」も読んでいる。3を予約したところ。桐野夏生がブランドものを
取り上げるのは気にならないが、村上春樹が書くと
反感を覚えるのはなぜ?ことさらスタイリッシュにしたがっているように
感じてしまう。おじさんだからか。(失礼か)


ところでエキサイトのブログの方の話ですが、注文が立て続けにくる時と、
全くこない時とがあり、なんでかなぁ、と考えてしまいます。
給料日の関係か、月の満ち干か、天気か、なんだろう。

以前、実演販売のバイトをやった時も、小学校のバザーの時も、
育英会の募金をやらされた(本人の意思ではない)時にも
感じたことである。ドッと押し寄せたかと思うと、だーれも
来なくなる。不思議である。誰か解明しているのかな、この現象。

今は注文が来る時期らしいので、うれしい限り。
次は何をアップしようか楽しく考えています。
こういう日々が長く続きますように。



やっと届いたチャームブレス

2011-10-22 13:56:04 | 古いモノ
いやはや待たされたこと。3日には支払っているのに、届いたのは
なんと昨日だった(左側のチャームブレス)。待っている時間もワクワクして
楽しいものだけれど、こう待たされてはイライラするばかり。
評価のDispatch timeは初めて星3つにしましたよ。(満点は5つ)

しかし、モノは良い。なかなかこんなレアなのは見つからない。
まずは大きいほうから。



タッセルが2つ。タッセルは単品でも結構な価格です。
そしてハート型のScent Bottle(香水瓶)型チャーム。
さらに右側のヘンな形のチャームは笛でした。
なにに使うものかは不明。
あとはガラス製のベル。おぉレアものの嵐。

小さいほう。



タッセルとガラスのハート。そして細長いのは
ペンシルなんです。これはチャームなのか、
シャトレーン用のものなのか、調査中。
ホールマークつき。上の大きい画像には写ってますが、
ボトムにガラスつきできれいです。
ペンシルってシャープが発明したんじゃなかったの?
100年以上前の刻印でしたよ。

遅い遅いと腹を立てていてもこんなにいいものだと
なぜか許せるなぁ。

大きいほうは来週、別ブログで販売します。こんなレアなブレスレットは
一度逃すとほぼ二度とお目にかかれませんよー。
乞うご期待。


ついに…ペルシャ絨毯

2011-10-13 14:28:39 | 古いモノ
ついにペルシャ絨毯、ゲット!

でも一生モノという額ではなかった。

ご覧のように、ノマディックなタイプです。
いわゆる豪華なペルシャ絨毯というイメージからは
離れています。価格もぐっとリーズナブル。

それでもペルシャ(イラン)製です。カシュガイ族という
遊牧民が織ったもの。キリムの方が有名らしい。
遊牧民とはいうものの、最近では多くが定住しているらしいです。

以前載せたCarpet Vistaというスウェーデンの会社からネットで購入。
最近、日本人客が増えた気がする。

これに決めたポイントとしては、
1.20~50年前のものであったこと。
きれいでも、新しい絨毯には興味がないので。
2.ディスカウントコードが送られてきて、全品15%offで買えたこと。
3.大きさが手頃だったこと。
この会社のはやたら大きい。(400cm×300cmとか。)
これは247×171でした。それでも縦がちょっと大きくて考えた。
4.カシュガイは赤が主体だが、縁が茶で違和感ないかな、と
思ったこと。

赤は落ち着いた暖かみのある色で安心しました。この画像より
深みがあります。



10日にスウェーデンから発送し、今日着いたのです。なんと3日で!
恐るべし、FedEX。早すぎるー。



モチーフは花や羊や馬など、素朴でかわいらしいもの。

そしてなんとCarpet Vistaは今日からオータムセールなんです。なにぃー。
30%以上offになっている。でも、どちらにしようか悩んだものは
対象になっていなかった。よかったー。

これでクリスマスがグッと楽しみになった。色も赤で
クリスマスカラーだし。

なにもいいことがなかった今年、(と言いきっていいと思う)
せめてクリスマスくらいは盛大に薪(放射能検査済ということだった)を
燃やし、赤いキャンドルに火を灯して楽しく過ごしたいです。

ちなみに余談ですが、原資は母や祖母から受け継いだアクセサリー類です。
大体ものすごい立爪のオパールだの、すごく細い18金のヒスイの指輪だの、
一生身につけることはない。それより高く売れるうちに売って、
別のものを買おう、ということで、9月の初めに東京の質屋に送って売りました。
昔持ってたルイヴィトンや、母のバッグと一緒に。
かなりの値で売れました。ひょっとしたら金は最高値くらいで売ったかも。
投機の才能があるんじゃないかと思ったほどです。

パールのネックレスだけはとっておいた。ヒスイは石だけ送り返してもらった。
いつか機会があれば自分でシルバーで作りなおしてもいいかな、と思って。

アクセサリー関係を仕事にしている割に、この手の一般的なアクセサリー
には全く興味がない私。
その分、時間がたてばたつほど価値が出てくるものを買ったので、
母も祖母たちも喜んでくれていることでしょう。
という風に解釈しておくことにします。

「告白」

2011-10-09 11:22:18 | 読みモノ
更新は久しぶり。別に忙しかったわけではないですが。

「告白」(湊かなえ)を読んだ。(遅い。)ようやく図書館に
置いてあるのを見つけたので、試しに借りてきた。
ベストセラーには失望させられることが多いので、あまり
期待してなかったが、割とおもしろかった。やりすぎ感は
ありますが。

「人を呪わば穴二つ」これが読後に浮かんだ言葉。
悪いことをするときはそれなりに覚悟しなきゃね。

中で、「H市母子殺害事件」のことが触れられていて、
事件当時少年だった男に死刑判決が出た(確定はしてなかった
ように思う)ことを思いだした。

遺族は被告が死刑になってそれで満足できるものなのかな、
というのが私の素朴な疑問。そういう目に遭っていないので
実感はできないけど、多分満足できないと思う。
結局は法の名のもとに殺人で報いたことになり、
相手と同等だということに気付くから。
最後は赦さないことには納得できないんだろうな。
というか、それでこそ相手より優位にたったことになり、
本当の意味での復讐になるのでは?

人間てなんて勝手なんだろう。この小説の登場人物たちの
なんとグロテスクなことか。

で、お口直しに、「お茶と探偵」(ローザ・チャイルズ)シリーズを
読んでます。第一作が、「ダージリンは死を招く」今読んでいるのが
「グリーン・ティーは裏切らない 」です。いい!実に能天気だ。



いいでしょう。これぞコージーミステリー。ティー・ショップを
経営しているセオドシアが事件をゆるーく解決していくんだなぁ。

なにしろいろんな種類の紅茶、お菓子が登場(ごていねいにレシピまで
付いてます)。舞台はアメリカのなかでも異色な古色蒼然としたチャールストン。
アンティークな街並みや家具、茶器。そして必ず登場人物の服装を細かに
描写していて、これはもう、女子が喜ぶ要素満載、実にたのしー!

読んでると不思議とすがすがしい気分になっていきます。
これは男には絶対わからない感覚。

女子の皆さん、ぜひ!おすすめです。

そうそう、読書といえばブックマーカー。(?)
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詳細

実は昨日ついにペルシャ絨毯買っちゃったのです。
その話は後日。