国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

2014/6/30予定のアルゼンチン債務不履行は金融ハルマゲドンを通じて国際金融資本を滅亡させる?

2014年06月20日 | 中南米・カナダ
2014年6月16日の米国最高裁判決により、6月30日にアルゼンチンが国債を債務不履行することがほぼ確定した。アルゼンチンは今後米国国内法に基づき再編された債務を自国法に基づく債務と交換する予定とされ、2001年の前回の債務不履行時ほどの酷い経済混乱には転落しないとロイター記事では予想されている。ただし、この債務不履行が米英の金融市場に与える影響については不透明である。前回債務不履行より金額は小さいが、エクアドル国債発行に対する悪影響は懸念されている。最も重要なのは、最近の超金融緩和により膨張しきった米英の金融バブルがアルゼンチン国債の債務不履行が原因で破裂することだ。米国内のサブプライム層に対する巨額の自動車ローンなどの高リスク債券の金利が急上昇すれば米国経済はリーマンショックを上回る劇的な恐慌に転落し、米英型資本主義そのものが消滅することだろう。アルゼンチンの国債債務不履行がコペルニクス的転換の引き金になる可能性があるのだ。北京オリンピック中の南オセチア紛争、ソチオリンピック中のウクライナ政変とその後のクリミア等を巡るロシアとウクライナの紛争など、国際金融資本は大規模スポーツイベント時に開催国に隣接する反国際金融資本派の国で紛争を起こしてきた。ブラジルワールドカップの最中に隣国アルゼンチンで起きる国債の債務不履行は金融市場の激震のみならず、フォークランド紛争の再燃を通じて武力紛争に拡大する危険もあるだろう。 . . . 本文を読む
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