国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

大阪市廃止の真の理由:1943年東京市廃止、1985年大ロンドン市廃止、2020年大阪市廃止?

2020年10月19日 | 京阪奈学研都市への遷都
大阪市を廃止し特別区を設置することについての投票日である11月1日が迫ってきた。山本太郎だけでなく自民党までが反対の論陣を張り始めていることは興味深い。「大阪都構想」の「都」とは、特別区を保有する道府県は東京都以外でも地方自治法上「都」として扱われること以上の意味合いはなく、大阪府の名称が大阪都に変更されたり、大阪府に首都機能が移転されることを指すわけでもない。この重要なポイントをdeeplyjapan女史は鋭く指摘する。しかし、この論点をマスコミは故意に報道せず、大阪都になれば首都機能が移転して大阪が繁栄を取り戻すという大阪維新の主張を鵜呑みにしている。その目的は何だろうか? 日本国内では1943年の東京市廃止と東京府への吸収統合、東京都への移行という前例がある。日本国外でも、ロンドンカウンティとアウターロンドンを管轄する新たな自治体として1965年に誕生した大ロンドン市(グレーター・ロンドン)をサッチャー首相が1985年に廃止した例がある。その後2000年になってロンドン市長・ロンドン市議会・自治体政府であるグレーター・ロンドン・オーソリティー が再度設置されている。当時の英国では金融ビッグバンによってロンドン金融街のシティ・オブ・ロンドンに多数の外資系金融機関が参入し巨大なバブルが形成され始めていた。外国人・外国資本の流入に対する地元住民の反対が大ロンドン市で起きることを回避することがその目的だったのではないかと想像する。2000年の大ロンドン市復活は、金融ビッグバンが完成し地元住民の反対運動を押さえ込む必要性が低下したからではないか? 結局、大阪市廃止は西側支配階層の対日命令なのだろう。日本を乗っ取り米国の次の寄生先にして、そこから中国大陸を支配し管理することを彼らは狙っていると思われる。そのためには、瀬戸内海の東の端で水運に適する大阪を日本における寄生の第二拠点とすることが必要と考えたのだろう。テムズ川河口というロンドンの立地は淀川河口という大阪の立地と一致する。その上で、大阪市にシティオブロンドンの様な矮小自治体を作り出してそこを治外法権の地にするとともに地元住民の反対運動を封じ込めることを彼らは狙っているのだろう。 . . . 本文を読む
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関西出身者が首都圏1都3県の4知事の内3人を占める?:関西人とアイヌの大東亜戦争最終決戦での役割

2020年10月02日 | 21世紀の日本の進むべき進路
関西は千年以上日本の政治・経済や文化の中心であったという地位を明治維新で失い、戦後の東京一極集中政策によって大企業本社機能も全て失った。しかしながら、つい最近まで日本の中心であった地域で生まれ育った関西人は、他の地域出身者と異なる視点で東京を、日本を、世界を見ていると思われる。東京的価値観では、日本は東京と地方の二つに分割され、地方には素晴らしいものは存在しない、素晴らしいものは全て東京に存在することになっている。従って、大企業の本社が東京以外に存在することは許されないのである。これは、大西洋を中心とする英語圏諸国の一極覇権(真の中枢はロンドンで、ニューヨークとワシントンDCは米国占領拠点)の日本版とも言える。関西的価値観だと、日本には常に二つの中枢が存在してきた。平安時代以前は太宰府に外交機能があったし、天皇家と藤原氏という二つの中枢家系があった。鎌倉時代以降は武士が主に東日本を、天皇が主に西日本を支配してきた。二つの中枢の力関係や勢力圏は時代によって変化するが常に二つなのである。この二つの中枢という概念を世界観に当てはめたのが川勝平太静岡県知事の「文明の海洋史観」であり、その基礎となったのが梅棹忠夫の「文明の生態史観」である。二人とも京都市で生まれ育ち、大学時代に長期間京都を離れる経験をしている点が共通する。 また、各地のアイヌ団体が団結してアイヌ新法に明記されていない先住権を求めていることも注目される。2007年の先住民族の権利に関する国際連合宣言では先住権は認められており、日本は宣言に賛成している。しかし、米加豪NZの4カ国は宣言に反対している。日本が先住権をアイヌ新法で認めなかったのは米軍占領下での米国の圧力だろう。そして、日本でのアイヌ人の先住権承認は、米加豪NZの先住民の先住権獲得への大きな支援となり、それによって英語圏諸国の世界覇権は消滅するだろう。「狩猟をして成就したときに歌があって踊り、神と共にある。」というアイヌの生活形態は米国先住民を含めた世界の狩猟民族に共通するものであり、そこには自然を破壊せずに利用のみ行って収穫物は自然に感謝するべきという世界観がある。それは、詐欺と虐殺と強奪によって世界を支配し続け富を独り占めするのが正義という西側支配階層の世界観とは真逆である。 . . . 本文を読む
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