私が昨年春に日本語訳したミアシャイマーとウォルトの連名によるイスラエルロビー批判論文がこのたび書籍として出版されることになったようだ。講談社に問い合わせたところ、発売日は9月4日だが出荷はもう少し早いという。東京都心部の大規模書店では少し早く店頭に並ぶかもしれない。なお、私の日本語訳は本ブログの「イスラエルロビー批判論文の日本語訳」というカテゴリーで上記の8つの記事に分けて全て収録されている。
ミアシャイマーとウォルトの両名がユダヤ系らしいとの情報、更に両名と対立する筈のネオコンの多くもユダヤ系であることは、一体何を意味するのだろうか?
田中宇氏の受売りになるが、彼らはイスラエルをわざと滅亡させようとしているように思われる。アラブ諸国の憎悪に包囲されたイスラエルという国には未来がないことを考えて、余力のある今の内にイスラエルをわざと滅亡させ、イスラエルのユダヤ人の未来を切り開くことがその目的だろうと想像する。具体的には世俗的なアシュケナジーが欧州に移住し、アラブ諸国などを出身地とする非世俗的なスファラディはパレスチナでアラブ人と共に暮らすか、あるいは中近東・北アフリカなどで別の安住の地を探すことになるのだろう。
イスラエルは建国以来存亡の危機に直面し続けており、その危機感故に国際金融資本の手先に成らざるを得ない状況にあった。国際金融資本による米国支配には、イスラエルが深く関与している(例えば、米国の主要都市や主要港湾にはモサドが核兵器を仕掛けているとの噂もある)のではないかと私は想像する。イスラエルは米国に対しては加害者であると想像するが、国際金融資本の被害者でもあるのではないだろうか。そして、そのことを理解する心ある米・イスラエル両国のユダヤ系政治家が協力して国際金融資本(その代理人である英国政府も含む)にとどめを刺すために開始したのがイラク戦争なのではないかと想像する。 . . . 本文を読む
●イスラエルロビーの力 -地政学を英国で学ぶ 8/5-
今日のイギリス南西部は午後になってから少しだけ暖かくなりました。夏よ、復活してくれ。
さて、中東情勢が相変わらず混沌としておりますが、今日届いたエコノミストを見て面白い記事があったので簡単に紹介しておきます。これけっこうこれから話題になりそうな。
エコノミストというのは基本的に欧米ユダヤ系のプロパガンダ広報誌的な役割を果たしている雑誌 . . . 本文を読む
Middle East policy
To Israel with love
Aug 3rd 2006 | WASHINGTON, DC
From The Economist print edition
Why America gives Israel its unconditional support
ANYBODY who doubts the size of the transatla . . . 本文を読む
The War over Israel’s Influence
Page 1 of 1
July/August 2006
Political scientists John J. Mearsheimer and Stephen M. Walt sparked a firestorm when they raised questions about the power . . . 本文を読む
The Mind-set Matters
Foreign policy is shaped by leaders and events, not lobbies.
By Dennis Ross
John Mearsheimer and Stephen Walt are troubled by the power and influence of the Israel lobby in Wash . . . 本文を読む
June 27, 2006
A Dangerous Exemption
By: Zbigniew Brzezinski
Given that the Middle East is currently the central challenge facing America, Professors John Mearsheimer and Stephen Walt have rendered a . . . 本文を読む
We are grateful to Zbigniew Brzezinski for his incisive defense of our article. But one point of clarification is necessary. Brzezinski says that we might be called “in some respects anti-Israel.” To . . . 本文を読む
6.結論
イスラエル系圧力団体の勢力を抑制することはできるのか?イラクでの大失敗、アラブとイスラム世界での米国の印象を改善する必要性の明白さ、アメリカ・イスラエル公共問題委員会(AIPAC)の当局者が米国政府の機密をイスラエルに伝えていたことが最近暴露されたことを考えれば、人々はそう考えたくなる。アラファトの死とより穏健なムハマッド=アッバスの選出によって、米国政府は平和条約を結ぶように強力か . . . 本文を読む
)シリアを付け狙う
2003年4月にイラク政府が崩壊すると、シャロン首相とその副官たちは米国政府に対してシリア政府を標的にするよう催促し始めた。4月16日にはシャロン首相はイエディオット・アハロノット紙(訳者注:イスラエル最大の発行部数のヘブライ語新聞)との会見で、米国に対してシリアに「非常に強い」圧力をかけるように呼びかけている。その一方で、彼の政権の国防大臣であったシャウル・モ . . . 本文を読む
)イスラエル系圧力団体とイラク戦争
米国国内では、この戦争の推進力は新保守主義者の小さな集団であり、その多くはリクードとの関係があった。しかし、イスラエル系圧力団体の主要組織の指導者たちはこの運動への発言を引き受けた。「ブッシュ大統領がイラクでの戦争を(国民に)受け入れさせようとした時、米国の最も重要なユダヤ系組織は団結して彼を弁護した。共同体の指導者達はサダム=フセインと彼の大量破 . . . 本文を読む
5.主客転倒
)悪霊として描かれるパレスチナ人
2001年秋、そして特に2002年の春にブッシュ政権は、イスラエルの占領地域での拡張主義者政策を停止させパレスチナ国家の創設を提唱することにより、アラブ世界の反米感情を減少させてアル・カイーダの様なテロリスト集団への支援を弱体化させようと試みた。ブッシュは反対する者に対する非常に有効な説得の手段を持っていた。彼はイスラエルに対する経 . . . 本文を読む
)マスメディアの操作
イスラエル系圧力団体の物の見方は主流派のマスメディアでも優勢である。「中東専門家の間の討論はイスラエル批判を想像することすら出来ない人々に占拠されている」とジャーナリストのエリック=オルターマンは記している。彼は反射的かつ無制限にイスラエルを支持すると期待できる61人の特別寄稿者(コラムニスト)と解説者を列挙する。逆に、彼はイスラエルを一貫して批判するかあるいは . . . 本文を読む
4.イスラエル系圧力団体
)イスラエル系圧力団体とは何か?
その説明は、イスラエル系圧力団体の並ぶもののない力にある。我々は「イスラエル系圧力団体」と言う言葉を、米国の対外政策を親イスラエルの方向に導くために活発に活動する個人や組織の緩やかな連合の意味で使う。これは、「イスラエル系圧力団体」が支配的な指導力を有する統一された運動であることを示すものではないし、組織内の個人がある事 . . . 本文を読む
3.縮小する倫理的な主張
問題はイスラエルの戦略的価値だけではない。イスラエルの支援者は、イスラエルは弱体で敵に囲まれているために無条件の保護に値すると主張する。これは民主主義だ。ユダヤ人は過去の犯罪行為により苦しんだ、それ故、特別な取り扱いを受けるに値する。そして、イスラエルの振る舞いはその敵対者の振る舞いに比べて倫理的に優位にある。周到に観察すれば、これらの主張はどれ一つとして説得力がない . . . 本文を読む
イスラエル系圧力団体 LRB Vol.28 No.6
ジョン・ミアシャイマーとスティーブン・ウォルト
原文はhttp://www.lrb.co.uk/v28/n06/print/mear01_.html(2006年3月23日公表の要約版)ですが、わかりやすくするために翻訳者の判断で要約前の全文版(2006年3月15日公表)の各章ごとの見出しを挿入してあります。
なお、要約前の全文版は h . . . 本文を読む