国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

ミアシャイマーとウォルトによる『イスラエル・ロビー』の日本語版が9月4日に講談社から発売

2007年08月31日 | イスラエルロビー批判論文の日本語訳
私が昨年春に日本語訳したミアシャイマーとウォルトの連名によるイスラエルロビー批判論文がこのたび書籍として出版されることになったようだ。講談社に問い合わせたところ、発売日は9月4日だが出荷はもう少し早いという。東京都心部の大規模書店では少し早く店頭に並ぶかもしれない。なお、私の日本語訳は本ブログの「イスラエルロビー批判論文の日本語訳」というカテゴリーで上記の8つの記事に分けて全て収録されている。 ミアシャイマーとウォルトの両名がユダヤ系らしいとの情報、更に両名と対立する筈のネオコンの多くもユダヤ系であることは、一体何を意味するのだろうか? 田中宇氏の受売りになるが、彼らはイスラエルをわざと滅亡させようとしているように思われる。アラブ諸国の憎悪に包囲されたイスラエルという国には未来がないことを考えて、余力のある今の内にイスラエルをわざと滅亡させ、イスラエルのユダヤ人の未来を切り開くことがその目的だろうと想像する。具体的には世俗的なアシュケナジーが欧州に移住し、アラブ諸国などを出身地とする非世俗的なスファラディはパレスチナでアラブ人と共に暮らすか、あるいは中近東・北アフリカなどで別の安住の地を探すことになるのだろう。 イスラエルは建国以来存亡の危機に直面し続けており、その危機感故に国際金融資本の手先に成らざるを得ない状況にあった。国際金融資本による米国支配には、イスラエルが深く関与している(例えば、米国の主要都市や主要港湾にはモサドが核兵器を仕掛けているとの噂もある)のではないかと私は想像する。イスラエルは米国に対しては加害者であると想像するが、国際金融資本の被害者でもあるのではないだろうか。そして、そのことを理解する心ある米・イスラエル両国のユダヤ系政治家が協力して国際金融資本(その代理人である英国政府も含む)にとどめを刺すために開始したのがイラク戦争なのではないかと想像する。 . . . 本文を読む
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2000年以降、歌詞に「日本語回帰」現象 国立国語研究所調査

2007年08月29日 | 日本国内
韓国・釜山旅行記でも書いたが、韓国では商店の看板に漢字やアルファベットがほとんど使われていない。ほぼ全てがハングルである。そして、テレビのコマーシャルや一般の歌謡曲でも英語・日本語などの外国語はあまり使われていないようだ。このような状況は、一般の韓国民に対して「韓国語は英語や日本語よりも優れた言語である」という認識を生じさせる洗脳効果がある様に思われる。私はこのような傾向は偶然ではなく、韓国の支配階層の意志の反映であると考える。欧米や日本に対する強い劣等感を国民が持ち、それ故に外国への移民指向が強い韓国では、このような洗脳を通じて自国の崩壊を防ぐことが必要だったのだろう。 一方の日本では、従来から商店の看板に英語が比較的見受けられるし、新聞広告やテレビのコマーシャル、一般歌謡曲などでも英語・外来語が多用されてきた。自動車の広告でも、欧米で人気があることを売りにしたり、欧米人モデルを多用したりするものが多かったように思われる。このような状況は、一般の日本人に「日本語は英語より劣った言語である」という認識を与えさせる洗脳効果があった様に思われる。この傾向もまた偶然ではなく、欧米諸国を刺激しないために日本国民に欧米崇拝を広めようと言う日本支配階層の意思の表明ではないかと思われる。その過程では電通などの広告代理店が大きな役割を果たしているだろう。 さて、産経新聞の記事によれば2000年以降歌詞に日本語回帰現象が見られるという。これは二人の女性シンガーソングライターを取り上げただけであり、全体の動向を示しているとは言いがたい。ただ、もし全体としてその様な傾向が見られるのならば、それは「もはや欧米を刺激しないために欧米崇拝を国民に行わせる必要は無くなった」と日本の支配階層が考えているのだと思われる。 西暦2000年はブッシュ大統領が当選した年であり、この時点で911やイラク戦争なども計画されていたのだと私は想像する。つまり、第二次大戦後の世界体制が終焉して、日本が名誉ある世界覇権国家群の一員になるというシナリオが米国を含めた世界主要国で採択され、その結果日本国民に欧米崇拝を行わせる必要が無くなったのではないだろうか。 . . . 本文を読む
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トルコの親イスラム与党・公正発展党と世俗主義の最大野党・共和人民党+トルコ軍の対立の行方

2007年08月28日 | トルコ系民族地域及びモンゴル
トルコで世俗主義の軍+最大野党・共和人民党と親イスラムの与党・公正発展党政権の間で対立が深まりつつある。公正発展党は大統領と首相の両方のポストを手に入れ、トルコの世俗主義勢力は大打撃を受けた。更に、このタイミングでフランスのサルコジ大統領が方針を修正してトルコのEU加盟交渉を容認すると発言している。EUはトルコのEU加盟に際して従来は世俗主義を求めていたと考えられ、サルコジ大統領の方針修正は世俗主義勢力にとって新たな打撃とも言える。 しかし、EUが現状のトルコの加盟を承認することは考えられない。トルコは余りに人口が多く、EUの平均と比較して余りに貧しい。それ故、トルコがEUに加盟するとEU加盟国は膨大な経済援助をトルコに対して実行せねばならず、それをEU加盟国の市民が認めることはあり得ない。経済的問題から見ても、トルコでEU加盟可能なのはイスタンブールやイズミルなどの富裕地域だけだろう。そして、その富裕な人々は世俗主義であり、肌の色の白い人々なのではないだろうか。 7月の総選挙での世俗主義政党・共和人民党の得票率分布は興味深い。イスタンブールより西側の3県とエーゲ海岸のイズミル県、ムーラ県の5県のみで共和人民党は得票一位になっている。一方、アナトリア半島の大部分では非常に低い得票率である。イスタンブールとアンカラでも得票率は比較的高いが一位になっていないのは、アナトリア半島の親イスラム住民の大都市への移住によるものと思われる。 以前からの予測の通り、私は近い将来にトルコで世俗主義とイスラム主義の間の内戦が起きると想像する。それは軍によるクーデターの形を取るかもしれない。そして、世俗主義住民の多いイスタンブール・イズミル両地区がトルコから分離し、アナトリア半島との間で大規模な住民交換が起きると想像する。それによって、EU加盟を許される富裕な肌の白い住民の住む小国が誕生することになるのだ。その小国は、共和人民党の得票率(約2割)から考えて、人口1400万人程度になるだろう。 . . . 本文を読む
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同床異夢の日米印豪四カ国同盟

2007年08月26日 | 東南アジア・南アジア・オセアニア
軍事部門での日本とインドの提携については、日本は中国包囲網への参加を期待していると思われる。仮に中国が今後急激に発展して日本を属国化するならば、インドも独立を維持することは困難だろう。日印の軍事同盟はその様な事態を防ぐための一種の保険程度の存在価値しかないと思われるし、その保険がどの程度有効かも疑問である。 インドは中国と国境を接するものの、間に巨大な緩衝地域であるチベット高原を有しており、対立は深刻ではない。むしろ、巨大な人口を持つ途上国の代表として連携して先進国と対決する事態も十分想像される。冷戦時代のインドを見ても、親ソ連の態度をとりつつワルシャワ条約機構には加盟せず、米国との関係も維持する、第三世界のリーダーとしての非同盟戦略を採っている。日本がインドに対中包囲網の一環としての役割を期待するならば、技術移転などの分野での支援と言う対価が必要だろう。そして、対価が軍事負担に見合わないとインドが判断すれば、有事の際にはいつ同盟が破棄されてもおかしくない。 オーストラリアと日本の同盟も同様である。オーストラリアにとって最大の脅威は北隣のインドネシアであり、そのインドネシアのマレー系先住民を支配する少数派の華僑はオーストラリアにとって東チモールと共に自国防衛のための最後の砦とも言える。インドネシアを押さえ込むためにオーストラリアが日本よりも華僑+中国との同盟を指向する可能性はあると考えておくべきではないか。産経新聞の、『中国現代国際関係研究院のインド問題専門家、傳小強氏は中国メディアの取材に対し「4国連盟について、積極的な日米に対し、インドと豪州はあまり熱心ではない。中国の戦略としては、インドと豪州との関係を深めることで、同盟の結成を避けたい」と語った。』という一文は日米印豪四カ国同盟が日米vs印豪の同床異夢であることを示していると思われる。 . . . 本文を読む
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那覇空港中華航空機炎上事故:左側エンジン出火と機体左側の激しい火災の原因は?テロの可能性は?

2007年08月24日 | 日本国内
最初に起きたのは、左側エンジンの火災の様だ。you tubeの画像では乗客は飛行機の右側に逃げており、機体右側から多くの乗客が脱出したと想像される。脱出がもし遅れれば、機体右側に脱出している最中に大爆発が起きて多数の死傷者が出かねない危険な状態になっていただろう。 その次に右側エンジンから噴水のように燃料が漏れていることが証言され、右側エンジンにも火災が拡がっている。その後、右側エンジンで大爆発が起こり、火は機体下面を越えて左側にも及んでいる。それからは機体中央部を中心に火災が続いているが、鎮火した状態では機体左側の方が被害が大きくなっている。 右側エンジン付近での爆発は燃料漏れでも説明可能だろう。しかし、燃料漏れの起きた右側よりも左側エンジンで先に火災が発生しており、火災の被害も左側の方が酷くなっているのは何故だろうか? 例えば、左旋回中に燃料が漏れて左側主翼に燃料が付着した、などということも考えられるが、事故が起きたのは着陸後の様である。結局、左側エンジンと→側燃料タンクの両方が着陸後に同時に損傷したということになる。一元論では説明できないのだ。このような二つの事故が同時に発生する、しかもそれが着陸した後に起きるという可能性は天文学的に低いと想像される。とすると、残るのは何者かが何らかの手段で人為的に事故を発生させた、つまりテロの可能性である。 事故後の報道ではボルト破損による右側燃料タンクの穴からの燃料漏れが原因として挙げられている。火災の酷かった機体左側は損傷が激しく、事故原因の究明が困難なのかもしれない。先に左側エンジンで火災を起こし、乗客が右側から避難している最中を狙って時間差攻撃で右側で大爆発を起こしたと考えれば、被害を最大化することを狙った実に狡猾で卑劣なテロ攻撃である。台湾国民を動揺させること、日本人の対台湾感情を悪化させることなどが狙いなのかもしれない。犯人として私が最も疑うのは国際金融資本である。 . . . 本文を読む
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米国発世界恐慌の後に起きることは何か?

2007年08月22日 | 経済
ブログ「晴耕雨読」が、米国が対外債務を返済不能であることに触れている。近未来に起きるであろう米国発世界恐慌に際して、米国の膨大な経常赤字を穴埋めする日中両国や中東産油国からの対米債券投資が停止することは避けられないだろう。そして、米国は経常赤字分だけ内需を縮小させるという荒療治を経験することになる。その際には、米国が何らかの形で外国の保有する国債の債務不履行を実行する筈である。具体的に何が起きるかを想像してみよう。 1.まず、米国国内で多くのヘッジファンドや銀行・投資銀行・機関投資家が経営危機に陥り、米国政府がそれらを一斉に国有化することが想像される。民間企業の多くも破産状態に陥り、国有化される可能性がある。同様の事態は英国やスペインでも起きるだろう。場合によってはドイツ・フランスや日本でも金融機関の国有化が起きるかもしれない。 2.米国の機関投資家の国有化によって、米国の民間セクターが保有する膨大な対外債権が米国の国有資産に変化する。また、金融派生商品や住宅ローン債券の発行者も米国政府に統一されることになる。そして、日本・中国・中東産油国などが保有する膨大な米国債券が米国政府の保有する対外債権と相殺される。この過程で、米国企業や米国の機関投資家が保有する日本の大手企業の株式の大部分が日本政府の保有財産に変化すると思われる。 3.それでも残る米国の対外債務については、事実上棒引きにせざるを得ない。ただ、日本・中国や中東産油国は何らかの見返りを要求すると思われる。例えば、イランについてはクルディスタン・アフガニスタン・パキスタン北西部などを含む大ペルシャ国家建設の容認が見返りであり、アラブ諸国に対してはイスラエルの滅亡が見返りではないかと想像される。日本については核武装の容認・西太平洋での覇権の容認・第七艦隊の全部又は一部の日本への譲渡などが考えられる。 では、日米間で見た場合のこの問題の争点は何だろうか?それは、米国の民間企業や機関投資家、巨大財団(ロックフェラー財団など)が保有する対外債権の国有化と米国の対外債務との相殺に国際金融資本が抵抗することである。国際金融資本は何とかして日本株や日本国内の不動産を保有し続けて日本で生き残ることを狙っているはずである。 . . . 本文を読む
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円相場の行方:三分の二の法則より、今回の円高でドルは五十円まで暴落する!!

2007年08月18日 | 経済
2005年のソニーバンクの外貨預金セミナー がニクソンショック後のドル円相場の変動を簡潔にまとめている。今後の円高の目標数値としては38円と67円という二つの数字が挙げられている。ただ、金融関係者が真実を一般大衆に伝えることはあり得ないと思われるので、この二つの数字はあてにすべきではないだろう。 私は為替相場取引に手を出したことはない素人だが、ニクソンショック以後の円相場の動きには明確な規則性があると考えている。以下にその規則と、それから予想される円高のピーク値を述べる。 第一次円高:1971年360.00円→1978年175.10円 第一次円安:1978年175.10円→1982年278.50円 第二次円高:1982年278.50円→1988年120.45円 第二次円安:1988年120.45円→1990年160.35円 第三次円高:1990年160.35円→1995年079.75円 第三次円安:1995年079.75円→1998年147.64円 第四次円高:1998年147.64円→200?年???.??円 上記の数字の羅列を見ると、円高のピーク値は約180円→約120円→約80円と、常に前回ピークの三分の二の数値になっている。私はこれを『三分の二の法則』と名付けている。この法則に従えば、第四次円高のピークは80円の三分の二である53.3円が目標となる。実際にはきりのよい数字で50円がピークになり、そこで円高が円安に反転するだろう。 一方、円安のピーク値は円高のピーク値と比較して規則性に乏しい。ただ、前回の円高ピークの三分の四倍の水準までは必ず値を戻しており、第一次及び第三次円高ではその後大きくオーバーシュートしている。従って、第四次円安のピークは70円以上となるだろう。 上記の1998年の急激な円高の際には、金融派生商品の取引を行っている企業は少なかったが、それでも30円程度という急激な円高が発生している。911事件でこの時の損失のデータが失われたことは偶然ではないだろう。現在では数多くの企業が金融派生商品に手を染めており、円キャリートレードが巻き戻される際の円高は前回の比ではない様に思われる。一ドル50円は一見突拍子もない水準だが、そこまで行かないと米国の過剰消費体質は治せないだろう。 . . . 本文を読む
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英国の不動産バブル崩壊の衝撃は米国のそれを上回るか??

2007年08月16日 | 欧州
サブプライム融資を発端とする米国の不動産バブル破裂が話題となっている。しかし、ブルームバーグの記事によれば、英国の不動産バブルは米国よりも深刻だという。その原因としては、1.不動産価格の上昇が継続していること、 2.金利上昇が継続していること、 3.金融機関の多くが所得証明なしに貸し出しを行うなど、返済能力の評価が不十分であること、等が挙げられている。 現在の世界的な過剰流動性が逆流し始めるならば、英国でも金融機関が貸し出し余力を失い、不動産バブルは急に蛇口を止められて破裂するだろう。更に、国際金融資本の本拠地であるロンドン金融街の繁栄に依存しきった英国経済は大手金融機関の相次ぐ破綻で大打撃を受け、大恐慌に突入する可能性が高いと思われる。 欧州諸国の中で不動産バブルが最も深刻なのはスペインである。ただ、2010年以降に太陽活動の低下に伴って欧州が寒冷化する可能性があり、スペインは寒冷化の打撃を受ける北欧諸国の住民の避難先として住宅需要が下支えされる可能性がある。英国は欧州寒冷化の打撃が最も大きい国の一つであり、住宅需要の下支えは存在しないだろう。 欧州経済で注目すべきことは、ドイツに不動産バブルが存在しないことである。このため、バブル崩壊による内需減少はドイツではほとんど起こらないと想像される。この点は日本も同様である。石油・天然ガスの輸出で蓄積した膨大な対外資産を有し、シベリア開発などの設備投資の高まりも想像されるロシア経済も成長を続けるだろう。近未来の世界では、恐慌の混乱の中でダメージの小さい日本・ドイツ・ロシアが経済的にも政治的にも急速に影響力を拡大すると想像される。英国は既に製造業を失い、北海油田も枯渇寸前であり、唯一繁栄している金融業も破綻がほぼ確実である。近未来の英国は英語だけが資産となり、ラテンアメリカとの言語的繋がりを有するスペインと同じ程度まで国際的影響力を低下させていくことになるだろう。 . . . 本文を読む
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旧樺太庁所在地の豊原の地名の由来は、ロシアの文豪チェーホフの旅行記「サハリン島」だった?

2007年08月15日 | ロシア・北方領土
敵国の文豪の著作の一文から政庁所在地を名付けるというのは一見突拍子もなく思える。しかし、チェーホフの樺太旅行記が日露戦争のわずか9年前に出版されていること、ロシア領時代の樺太を詳細に描写していることを考えると、樺太攻撃・占領を計画していた日本軍の中枢部はこのチェーホフの旅行記を熟読していた筈だ。そして、北海道や樺太の多くの都市が先住民であるアイヌ人の言葉から地名を取っているのと比較して「豊原」という地名がアイヌ語と関係がない奇妙さを考えれば、チェーホフの言葉が由来という井澗説は十分説得力があるだろう。なお、井澗氏は、第二次大戦後に南樺太を占領したソ連が「豊原」とチェーホフの関係を知っていれば地名を変更しなかったかもしれないと言っているが、少なくとも1953年のハザール人独裁打倒までのソ連ではそのようなことは困難であったのではないかと私は想像する。 豊原の現在の名前である「ユジノサハリンスク」の「ユジノ」は「南の」という意味であり、日本語に直訳すれば「南樺太市」という味気ない地名である。同様に千島列島の南クリル地区・クリル地区・北クリル地区の中心行政地も日本語に直訳すると「南千島町」「千島町」「北千島町」という味気ない地名である。私は、近い将来に日露の対立が解消されると共に「ユジノサハリンスク」がチェーホフの樺太旅行記から取られた昔の名前である「豊原」に変更されることを望む。それは、ソ連崩壊と共にレニングラードがドイツ名のサンクトペテルブルグに改められたのと同様、日露両国の友好形成に役立つことだろう。 . . . 本文を読む
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フルシチョフ第一書記、ブレジネフ書記長とウクライナのオレンジ革命

2007年08月11日 | ロシア・北方領土
フルシチョフとブレジネフは共に、ウクライナ東部または隣接するロシアの州を故郷とし、ウクライナを主要な活動の場としたロシア人政治家である。ロシアの1/3の人口のウクライナの中の少数民族であるロシア人が1953年のハザール人独裁打倒からゴルバチョフ登場までソ連を支配した事実は実に興味深い。 そして、オレンジ革命の中心人物であるユシチェンコ大統領とティモシェンコ元首相も、何故か支持基盤のウクライナ西部ではなく親ロシアの東部の出身なのである。ユシチェンコはKGB勤務暦があるし、ティモシェンコが巨万の富を築いたガス産業はロシアからの供給を受けている。この二人の政治家は恐らくロシア政府の工作員として反ロシア運動を推進しているのだろう。 フルシチョフはハザール独裁打倒直後の1955年に、ウクライナ融和策の一環としてクリミアをウクライナに割譲している。それほどウクライナとロシアの対立は深刻であったのだろう。そして、その主因が1930年代のウクライナの大飢饉と大粛清であったことは言うまでもない。大飢饉の起きた地域はウクライナと北カフカスに限局している。両地域は耕作に適した黒土地帯だが、ボルガ川流域・西シベリアの黒土地帯や中央アジアのオアシスでは飢饉は起きていない。 これは私の想像だが、ハザール人独裁政権であった当時のソ連政府は、ハザール人の伝統的居住地域であった北カフカス・ウクライナの住民との対立の怨念を晴らすべく、両地域に限定して穀物を収奪して農民を大虐殺したのではないか。そして、その後の粛清でウクライナの知識人を大虐殺することに成功したのではないか。 ロシア人ではあるがウクライナで育ち活動したフルシチョフは飢饉のため妻を失っており、ウクライナ人の経験した苦難とハザール人・モスクワ政府への怨念を誰よりも理解していただろう。その対策としてクリミア割譲が必要だったのだろう。 ウクライナ史ではナチスは侵略者とされる。しかし、ウクライナでナチスが大虐殺したのはユダヤ人だったことも明記されている。これは、ナチスが実はハザール系ユダヤ人による大虐殺からウクライナを救い出そうとしたことを国民に暗示するためだろう。近い将来に国際金融資本の世界支配が崩壊した時、ウクライナから(恐らくロシアも同様だろうが)「ヒトラーは我々の救世主だった!」との叫び声が上がると想像する。 . . . 本文を読む
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イスラムの不寛容こそがイスラム諸国の経済発展を阻害している

2007年08月08日 | 中近東地域
欧州ではイスラム移民の出生率は全体に高い上、移民も停止していない。改宗が死罪であり続ける限り欧州のイスラム人口は増加の一途を辿るだろう。その結果、近い将来に人口の過半数がイスラム教徒になり、欧州諸国は現在の中東と同様の低開発国に転落して欧州文明は死滅することになる。 その様な事態を避けるためにはどうすればいいのか?答えは二つしかない。 一つはイスラム教が自己改革を行って、文明と両立できる世俗的宗教に進化することだ。現在のトルコ西部などの状況が参考になる。それは広大なイスラム世界が先進国化することで巨大な市場を生み出し、日本や欧米にとっても有益である。ただし、その過程では預言者ムハンマドや彼の追従者たちなどの従来の権威の一部を否定するという難関が存在する。果たして実行可能かどうかは疑問である。長沼真一郎氏の主張する「テクノ・ウラマー構想」は、日本の協力によってイスラム世界の世俗化を実現するという試みであると思われる。また、イラン・イスラム革命に代表されるイスラム原理主義の動きとは、原理主義にうんざりした自国民を世俗化させるための陰謀なのかもしれない。もう一つは、イスラムの世俗化が不十分に終わる、あるいは失敗する場合であり。、欧州やロシアは自国の文明を維持する為に域内のイスラム教徒を弾圧することが必要になる。他宗教への改宗の強制、イスラム圏への追放といった強硬な方法が選択枝に上がってくるはずだ。生温い手段では原理主義的な一神教を根絶できない。 先代及び現在のローマ教皇は他宗教・他の宗派との対話を推進しているのは、原理主義的なキリスト教徒が凄惨な宗教戦争を引き起こした歴史を反省したものだろう。その結果、欧州世界は複数のキリスト教宗派が平和的に混在するという、日本の仏教に似た状況に移行しつつある。そして、欧州世界が真に一神教の弊害克服を目指すならば、キリスト教の普及によって撲滅されたギリシャ神話・ケルト神話・ペルシャの拝火教などの過去の多神教を復活させることも必要ではないか。 ギリシャ神話の遺跡の多くが現在トルコ領になっているイスタンブール・イズミル近郊に存在している。現状のままで欧州世界とイスラム世界の境界線が形成されるならば、それは「侵略者トルコ人から領土を奪還せよ」という十字軍的衝動を全欧州に引き起こすのではないか。欧州・トルコ間の戦争は避けられないと予想する。 . . . 本文を読む
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タリバンによる韓国人拉致問題の行方

2007年08月03日 | 韓国・北朝鮮
アフガニスタンでは現在、韓国人キリスト教布教団体のメンバーが拉致されている。表向きは米韓両国はこの問題を深く憂慮している。しかし、実際にはこの拉致事件は韓国国内の反米感情を高めて韓国を米国陣営から切り離すために米軍を中心とする勢力によって仕組まれたものではないかと私は想像する。 国際金融資本の世界支配崩壊と共に米軍は韓国を含めたユーラシア大陸の橋頭堡から撤退することを計画していると思われる。ただ、その撤退を混乱無く実行するのは困難であるようにも思われる。米軍撤退決定と同時に韓国から脱出する不法難民が日本を含む近隣諸国に溢れる可能性が高いからだ。更には、韓国に駐留する日本人が拉致され、解放と引き替えに韓国人難民を日本が受け入れよと要求する事態も想像される。 その様な混乱を回避するには、韓国国内で反米感情・反日感情が高まること、日本人や米国民間人への迫害事件が起きることは非常に有用である。迫害を恐れて日本人や米国人、更には米国人と混同されやすい欧州人・オーストラリア人等が韓国を脱出するならば、韓国国民は勝利の凱歌に酔いしいれてくれると思われるからだ。また、中国や北朝鮮がこの問題の解決に協力し、人質の解放を成功させるならば韓国では「新たな東アジアの覇権国である中国に事大しよう!」「同胞を救った北朝鮮は韓国にとって米国よりも重要な友好国だ!」といった価値観の転換が起きることも期待できる。米軍にとっても、「韓国人拉致問題の様な問題の再発を防ぐために、在韓米軍を中東に転出させる」という大義名分で韓国から米軍を引き上げることができるだろう。 ブッシュ米大統領とカルザイ・アフガニスタン大統領は8月5日と6日に米大統領の別荘キャンプ・デービッドで首脳会談を行う予定とされ、広島原爆忌の日にこの問題についての声明が出されるだろう。久間前防衛相の「原爆は仕方なかった」発言により登場した小池新防衛相は、この問題に関して発言するという役割を演じるのではないか、などと私は想像(妄想)している。 . . . 本文を読む
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チェルノブイリ原発事故は20秒前の直下型地震が原因?地震兵器による攻撃の可能性は?

2007年08月02日 | ロシア・北方領土
中越沖地震で損傷を受けた柏崎刈羽原発の放射能漏れが問題になっている。現場は首都圏の北西方向であり、仮に冬の北西季節風の強い時期に地震が起きていれば首都圏が危うい所であった。信頼性には疑問のあるソースだが、内海新聞ではかなり深刻な事態が起きている可能性を示唆している。 世界の原発事故の中で最も大規模なのは1986年のソ連のチェルノブイリ事故である。Wikipediaによると、ロシア地球物理学研究所のストラホフ前所長は、事故の約20秒前に小さな直下型の地震があり、原子炉は耐震構造ではなかったために、原子炉で爆発が起きたと主張している。事故の20年後になってこのような報道が行われるのは、真実がやっと表に出てきたのかもしれない。また、事故の最初の爆発の8秒前にマグネチュード2.5の直下型地震がチェルノブイリ地方で観測されているらしい。これが原発内の爆発によるものか、あるいは偶然の地震かで専門家の意見も分かれているようだ。 原発のあるウクライナ北部は山脈のない大平原であり、地震の原因となる断層が存在するとは思えない。また、当時のソ連はペレストロイカを掲げたゴルバチョフ大統領が登場して米ソ関係が急速に改善しており、冷戦体制が終結しつつあった。米国でも反国際金融資本陣営と思われるレーガン大統領・ブッシュ父副大統領体制であり、国際金融資本は冷戦終結を脅威と考えていた可能性がある。あるいは、石油ドル体制の維持を狙う国際金融資本にとっては原子力発電の普及は脅威であり、それ故に攻撃を行う必要があったのかもしれない。もし地震兵器が存在するならば、国際金融資本がそれを用いてチェルノブイリ原発に人工地震を仕掛けて大事故を誘発させたのではないか、という陰謀シナリオの可能性を疑ってみる必要があるのではないだろうか? チェルノブイリ周辺の放射性物質汚染地図を見ると、チェルノブイリの北東側のベラルーシに非常に強い汚染が見られる。この汚染は首都モスクワが放射性物質に直撃されるのを防ぐための人工降雨によってもたらされたという説がある。確証はないが、ソ連には人工降雨の技術が存在することは佐藤優氏が著書で触れているので本当かもしれない。この時期は西風ないし南西風が卓越風であると思われ、人工降雨を行わなければ放射性物質を含んだ空気がモスクワに達していた可能性は非常に高いだろう。 . . . 本文を読む
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