唐茄子はカボチャ

映画と音楽と・・・

泥の河

2008年04月20日 | 好きな映画・良かった映画
泥の河〓81東映セントラル〓

東宝

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途中いろいろ邪魔が入ったりもしましたが・・・とてもいい作品です。
もう、15年ぐらい前に映画の上映サークルで観たことがあって、そのときにすごく好きになった映画です。
昭和31年ごろの日本の風景・・・船で生活していた人もいて、戦争がまだ過去のものになっていない時代です。

子どもたちは大人の都合のなかで生きています。
子どもたちがかわいいです。大人に傷つけられ、子ども同士で傷つけて、でも、それを察してあげるやさしさももっていて、逆に平気なふりをして安心させてあげようとするその気遣いがまたよくて・・・それでぐっと仲良くなっちゃって・・

はじめてあったときの、近づきたいけど、近づきづらい感じがまたよくて・・・

加賀まり子さんが若くてきれいで色っぽいです。
やさしいお母さんだけど、生きるために子どもがいる同じ船で体を売ってるわけですが、すごく残酷です。子どもはただじっと黙ってそれを受け入れなければならないのです。

お姉さんが「べっぴんさん」なんだけど、やっぱり見る目が自然とそういうとこの娘だという目になってしまいます。偏見で見てしまいます。そんな中で生きてきた子だからなのでしょうか。しっかりしていてお行儀がよくて、わがまま言わない。笑わない。子どもらしくない子どもです。それがお風呂のシーンで子どもらしくなったところがとても印象的でした。

かにを燃やすシーンと、加賀さん登場のシーンはよく覚えてましたが、ほかはほとんど覚えていませんでした。

最後の船を追いかけるシーンは、早く大声で叫べ!と思いましたが、そうしなかったところになんか悲しみがあります。