麦の穂をゆらす風 プレミアム・エディションジェネオン エンタテインメントこのアイテムの詳細を見る |
観終って思わず、「こんな終りかたかよ・・・」とつぶやいてしまいましたが、救いが無い映画です。でも、これが今の世界の部分でもあるわけで・・・
イギリスがアイルランドの国民の意思を尊重して完全な自由を与えて・・・与えるというのもへんですね・・・要するに、支配を放棄すれば何の問題もありませんが・・・そこは、そう単純に進まないのが政治です。
そういう意味では、ある程度の自由を与えたことによって、国内を分断させたというのは頭のいい選択だったといえます。
兄弟や仲間がそのことによって引き裂かれ、同じ民族が殺しあってしまうのは本当に悲しいことだと思います。
かくまってくれた家を昔の英国軍と同じようにおどしつけるところや、最後の銃殺もそうだし、結局、英国軍がいたときと何が違うの?と思いましたし、しかも、同じ仲間同士で名前まで知っちゃってる同士がいがみ合ってるのはおかしいです。
でも、この場合の選択は難しいとも思いました。
たしかに完全な独立というのはみんなが望むところです。それだったらなんも問題が無いわけですけれど・・・でも、それに比べれば小さな譲歩だったかもしれないけれど、いていイギリスが譲歩したというのは戦いの成果でもあり、その流れを完全な独立への足がかりにすることも可能だとも思うのです。
・・・映画を見た範囲での感想ですけど・・・
問題は、完全独立を求めた戦い続けるか、妥協して休戦するかという問題が、分断の分かれ目になっていますが、本当は、それをどうするかをどれだけ民主的に決めて進められたかなのではないでしょうか。
どっちにしても、武力で押さえつけるとか、逆に武力で立てこもったりするというやり方は、溝を深めていくだけな気がします。
キリアンマーフィーが知的な強さを持っている感じがいいです。女の人も、よかったです。