「ぺっこ」「ぺっこばり」は、奥州市では、よく使う言葉です。
意味は、(少し)(ちょっとだけ)という意味です。これの語源は、ネットを検索しても実はどこにも書いてないので考察してみます。
同じように方言で少しを意味する言葉を挙げてみると「こればっこ」「こればんこ」があります。(このぐらい)という意味に「こ」が付くと(小さい)ことになります。
東北弁では、語尾に「こ」「っこ」が付く言葉がたくさんありますが、なんでもいい訳ではなくてあまり大きなものにはつけません。
「鳥っこ」「犬っこ」「茶碗っこ」
「こればっこ」は、代名詞の「これ」に「ばっこ」が付いたもので、「ばんこ」が元です。恐らく「こればんこ」は、(こればかり)が転じたもので、古語の(かばかり)だと思います。
古語辞典goo辞書で(斯許り)を調べると
①これくらい。この程度。これしき。「斯許りの傷にはひるまない」
②これほどまで。こんなにも。「斯許り難儀するとは思いも寄らなかった」
と出てきます。
大体意味的には、あってる気がします。
つまり かばかり→こればかり→こればんこ→こればっこ
と転じてきたことになります。
ここで「ぺっこ」についてですが、おそらく「ばっこ」の部分が「ぱっこ」に訛りさらに「ぺっこ」になったと考えています。行が一緒だと訛りやすいんです。
例えば、(入れ)は「へーれ」「ひゃらい」とか、(食え)が「け」「かせる」とか
少しを意味する言葉は、この他に「わんつか」(僅か)「ちょびっと」(ちょっぴり)「すこすばり」(少しだけ)とかがありますが、語源は簡単にわかります。
それにしても古語がそのまま方言として使われていると、語源を特定するのは割と簡単なんですが、あまり原形をとどめていないと苦労しますね(^^;