◎プレイボーイ(老子狂言)
『プレイボーイ
オレはプレイボーイで
近いうちに
極地のコウリを溶かすつもりだ。
なにしろ、
この頃の
彼女ときたら!
彼女のオナラの臭いこと。
だから極地が
こごえいるのさ・・・
あんたは、
オレの思いなぞナンノソノ・・・
それでも、
オイラはプレイボーイ
新しいあんたを産むために
オレのペニスは極地を燃やす・・・』
(老子狂言/ダンテス・ダイジから引用)
以下【】内は上掲詩から引用。
【彼女】【あんた】は、人類全体。
これは、世界の主宰者にしてプレイボーイのオイラが、彼女のオナラに邪魔されつつ、
ペニスで極地を燃やす。その結果、新しいあんたを産むというもので、世界創生、転変神話。これは、人類の集合的無意識に組み込まれている元型の一種で、適当な戯れごとではない。
精神分析学者ユングが、窓の外の太陽を見ながら首を左右に振っている統合失調の患者が、「あの太陽から黒いペニスがぶら下がっている。オレが首を振ると、それに合わせてあのペニスが動いて、世界に風が吹くことに気がついたんだ」と語るのを聞いた。後日ユングは、古代ミトラ教文献で、それと同じような記述「太陽からは『ありがたい筒』が地面へと向かってぶら下がっている。その筒が西に傾くと東風が吹き、東に傾くと西風が吹く」という件りに遭遇して、黒いペニスのことが単なる患者の個人的無意識の表出でないことを発見した。
わが日本の古事記では、伊邪那岐命(いざなぎのみこと) 伊邪那美命(いざなみのみこと)の二柱の神が、天の浮橋の上にお立ちになり、天之沼矛という巨大なペニスを下ろしぶらぶらかき回し、地球上に国土を修理固成した故事があって、類似のもの。