山口恵以子さんの「食堂のおばちゃん」を読んだ。
姑と嫁が仲良く営んでいる食堂のお話。
二三(ふみ)は、デパートの腕利きバイヤーだったが、
10年前、夫が53才の若さで突然亡くなったのを機に退職、
それ以来、夫が残したはじめ食堂を、姑一子(いちこ)と二人で営んできた。
幼かった娘は小さな出版社の編集者となり、
はじめ食堂は、大きな収益はないまでも、家庭料理の店として常連客に愛され
無くてはならない店になっている。
そこに集う人々に起きる小さな事件、1時間ドラマを見ているように読める。
作者はもともとドラマのシナリオを書いていた人だそうだから、納得だ。
悪い人がいない、悪く見えても根は悪い人じゃない、良い人ばかりで
物足りないかも知れないが、安心して読める。
北朝鮮の暴挙や現金強奪など、嫌なことが続いている時には
こういうホッとする読み物が良いわ。
そうそう、出てくるお料理がどれも美味しそう~