韓流ファンにとって2004年とは・・・
いくつかの韓国ドラマが大ヒット。新たに”韓流スター”として加わった俳優が誕生する。
『バリでの出来事(SBS)』のチョ・インソン、『天国の階段(SBS)』のクォン・サンウ、『ごめん、愛してる(KBS)』のソ・ジソブ、『パリの恋人(SBS)』のパク・シニャンが、当時、韓流スターというバッジを与えられた俳優たちである。
韓国俳優の、日本にはない独特なテイストにハマったドラマファンは彼らの出現以降、新たな韓流スターの発掘(?)にまい進。まさに2004年は、韓流スター量産元年であったのだ。
2004年のヒット作には、ある共通するキーワードがある。それは”サッドエンド(悲しい結末)”。
上の4作品中、『パリの恋人』を除いた他3作のエンディングは、ここ日本で「涙なしでは見られない!」という口コミが広まり、”友人に勧められた名作”と呼ぶファンが急増する。
もちろんそのような評価は、本国の韓国でも大差はない。この3作品のせい(?)で、いまだに「2004年は、悲しいドラマしか記憶にない」と語られているくらいだ。
ということで、多くの韓国ドラマファンの心に生き続けている、2004年の”サッドエンドストーリー”を振り返ってみたい。
*この記事にはネタバレが含まれています、ご注意ください。
『バリでの出来事』のエンディング。
ジェミン役を熱演したチョ・インソン。
ジェミン(チョ・インソン扮)は、同じベッドにいるスジョン(ハ・ジウォン扮)とイヌク(ソ・ジソブ扮)の姿に憤慨。
持っていた銃で、無残にも2人を殺害してしまう。
怒りに震えたジェミンの表情と、我を失ったような荒い呼吸は、当時多くのファンの脳裏に焼き付き、チョ・インソンが俳優として一段と成長した事をうかがわせた。
ジェミンが引き金を引いた銃弾に倒れたスジョン。彼女が最後に残した言葉は「ジェミン、愛してる」だった。
2004年当時、40%をも上回る視聴率を記録した『バリでの出来事』は、現在もチョ・インソンの出世作として、また彼を韓流スターにのし上げた作品としてその名を馳せている。
『天国の階段』のエンディング。
本作は、”シンデレラストーリー”、”記憶喪失”、”余命宣告”など、韓流ドラマのあらゆる典型的要素が全て詰まっているドラマである。
義理の兄のテファ(シン・ヒョンジュン扮)は、眼のガンに苦しむジョンソ(チェ・ジウ扮)に自身の角膜を移植してあげるため、極端な選択(自動車事故)をする。
そのテファの捨て身の行為のおかげで、ジョンソはしばらく目が開けられるようになるが、その命は長く続かず‥。
結局、愛するソンジュ(クォン・サンウ扮)の胸の中で、最期を迎えてしまうのだった。
韓国全土がジョンソの死に胸を痛め、本作の主題歌である『会いたい(歌 キム・ボムス)』を聴くと、その悲しいエンディングが思い浮かぶという人が、いまだに多くいるようだ。
『ごめん、愛してる』のエンディング。
『バリでの出来事』や『千年の愛(2003)』に出演するも、共演俳優の人気に隠れ、存在感が発揮できなかったソ・ジソブが、”3度目の正直”を果たしたドラマが『ごめん、愛してる』である。
2004年当時、高い視聴率とともにマニアを量産した韓国ドラマとして、トルコ、日本、中国でリメイクされた名作ドラマだ。
生母を探し、オーストラリアから韓国に戻って来たムヒョク(ソ・ジソブ扮)の、切々としたストーリー、そのエンディングは”ハンカチ必須”の悲しいものだった。
余命宣告を受けたムヒョクは、乗っていたバイクの上で鼻血を出しながら、息を引き取る‥。そして彼の心臓は、生母のもう1人の息子であるユンに移植され、死ぬほど愛していた生母の隣を守り続けることに。
ムヒョクの亡骸は、自身が育ったオーストラリアに埋葬されたのだが、生前、彼とともに過ごした時間が忘れられないウンチェ(イム・スジョン扮)は、彼の墓地で自ら命を絶ってしまうのだった。
エンディングに鳴り響く主題歌『*雪の華(歌 パク・ヒョシン)』のピアノの旋律は、いまだに多くの韓国人を涙させる”冬の名曲”として歌い継がれている。中島美嘉の『雪の華』リメイク曲。
かしこい韓流・k-pop生活Danmee
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