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韓国ドラマ「悪の心を読む者たち」あらすじと感想、心理サスペンス

2023-01-07 | 韓ドラ あ行、あ



韓国ドラマ「悪の心を読む者たち」あらすじと感想、最終回。
韓国で初めてプロファイラーになった人物が描かれていく本格心理サスペンスドラマ。
物語は1998年ごろ、動機なき殺人事件が多発する中、警察に犯罪行動分析チームが作られ、そのメンバーに抜擢された韓国初のプロファイラーになった人物をキム・ナムギルさんが熱演。
本作のキム・ナムギルさんは久々に陰のある男を演じていますが、抑え気味の演技と全体的にセリフが少ないのでその分、目の演技が目立っていてクールさの中に光る熱い眼差しに引き寄せられます。目の演技と言っても鋭いシャープさではない繊細な感じのデリケートさで、特に被害者家族に向ける心温かい思いやりのある感情演技に魅せられます。
また、キム・ナムギルさんの相棒役には映画「エクストリーム・ジョブ」で強烈な個性を放ったチン・ソンギュさんがよき理解者として心優しい分析チーム長を演じ、女優キム・ソジンさんも刑事役として加わり重要な役割でドラマを盛り上げています。女優キム・ソジンさんの悪事を追及する女性刑事役がとてもカッコ良かったです。
物語の2000年ごろは防犯カメラの設置も少なく捜査も混乱していた時代に凶悪犯の心を分析し犯罪パターンを研究して「プロファイリング報告書」を地道に黙々と作り上げていくプロファイラーが丁寧に描かれていて、その時代の世相が反映されているところも見どころの1つです。
また、よくある警察の犯罪者たちを扱ったドラマですが、本作は劇中の事件も実在する凶悪犯罪が題材になっていて、犯人役の恐ろし気な不気味さにはゾッとしますが、とても分かりやすいストーリー展開になっていて見やすかったです。
また、警察を扱ったドラマにしてはお決まりの悪役の上層部がいなかったことが珍しかったです(笑)
本作の自己最高視聴率は8.3%で、キム・ナムギルさんの大ヒットドラマ「熱血司祭」の22%にはだいぶ及びませんが、この手のジャンルが好きな人にはお勧めのドラマです。ただ本作も警察がテーマなのでラブラインは全くありませんでした。

あらすじ(ネタバレあり)
1話・2話
1975年5月、ハヨン(キム・ナムギル)は子供の頃、遊園地の池でボートから転落し、その池の底に真っ赤なワンピースを着た女性の遺体を発見します。
それがトラウマになっていたのですが、それから時が流れ1998年、東部警察署の刑事になったハヨン(キム・ナムギル)は当時10ヶ月に及び、12人の若い女性が赤い帽子の男に性的暴行を加えられ、金品を奪うという事件の犯人を追っていましたが事件の捜査は進まずに難航していました。
その後、ハヨン(キム・ナムギル)は赤い帽子を装った模倣犯を捕まえるのですが、このことで更に捜査が混線していきます。
そんな中、ソウル市内の住宅でチェ・ファヨンという女性が殺害されて全裸で放置される事件が発生します。そして、容疑者として恋人で元ヤクザのパン・ギフンが逮捕されます。
刑事のハヨン(キム・ナムギル)は誰よりも被害者の心に寄り添う妥協を許さない捜査をするために警察の仲間たちから、つまはじきにされていますが、一方でそんなハヨンを評価しているのが、ソウル地方警察庁鑑識係長のクク・ヨンス(チン・ソンギュ)です。
彼は今回の事件に危機感を覚え、捜査にプロファイラーを置く、犯罪行動分析チームの設置を訴え上司に働きかけるのです。
1999年8月、ハヨン(キム・ナムギル)は刑務所に収容された犯人の「赤い帽子」ことヤン・ヨンチョルの面会にいきます。
そして、犯人のヤン・ヨンチョルは、チェ・ファヨン殺人事件の犯人は恋人のパン・ギフンではないと話し、自分は犯罪者の目を見ただけで犯人かどうか分ると言います。そして、真犯人は性的トラウマがあり女性を全裸にするという特殊性の悪い癖のある者だと打ち明けます。
どんなに緻密に計画を立てていても習性っていうのは必ず出てしまうと・・・
そんな時、またソウル市内の住宅でウォン・マルスクという女性の遺体が発見されますが、被害者の遺体はチェ・ファヨンの時と同じで全裸でしたが性的暴行の痕跡はありませんでした。
ハヨン(キム・ナムギル)は、今回のウォン・マルスク事件とチェ・ファヨン事件は同一犯の仕業ではないかとみて、パン・ギフンを犯人として捕まえた直属の上司であるパク・デウン強力班長に真犯人捜しを訴えかけますが、パク・デウン強力班長は有無を言わせない高圧的な態度で反論のひまも与えません。二人は険悪な雰囲気になります。
それでもハヨン(キム・ナムギル)は犯人の「赤い帽子」ことヤン・ヨンチョルの面会に何度も足を運び犯人の心理を読み取ろうとするのです。
そんな時、ある男が未成年者のチョ・カンムを連れて東部署にやってきます。男は、その未成年者チョ・カンムが自分の家の鍵をこじ開け侵入しようとしたと激しく訴えかけます。
そして、ハヨン(キム・ナムギル)がチョ・カンムを取り調べます・・・
ハヨンは犯人であるチョ・カンムもヤン・ヨンチョルも親に対する恨みがとても強いことを知るのです・・・

3話・4話
似たような犯罪パターンを研究して資料化しておけば、きっと助けになると言う鑑識係長のクク・ヨンス(チン・ソンギュ)の前向きな熱い思いから新たに発足した犯罪行動分析チームがスタートしますが部屋は地下倉庫でチームも3人という寂しいスタートです。
クク・ヨンス(チン・ソンギュ)は犯罪行動分析のチーム長、統計分析官チョン・ウジュ(リョウン)も加わり、ハヨン(キム・ナムギル)は犯罪行動分析官として、チーム長クク・ヨンスと刑務所で服役囚たちの面談を行っていきます。そして、犯罪者たちの心理を研究して資料を作っていくのです。
そんな中、チャンイ洞で幼児バラバラ殺人事件が発生し、ソウル地方警察庁の機動捜査隊が事件を担当することになりました。そして警察にはイ・スヒョン5歳の女の子の失踪届が提出されていました。
この事件に犯罪行動分析チームも入れてほしいと捜査情報の共有を求めますが、拒否されてしまいます。機動捜査隊からは犯罪心理だとかいう気の遠くなるような作業に協力する暇はないと断られてしまいます。
ハヨン(キム・ナムギル)はもう一度刑務所に行き、面談したバラバラ殺人犯チャン・ドゥクホの話から犯人像を解き明かしていきます。
ハヨン(キム・ナムギル)は幼児バラバラ殺人犯のチョ・ヒョンギルの家を突き止め、機動捜査隊ユン・テグ(キム・ソジン)に連絡します。
合流した二人でしたが殺人犯のチョ・ヒョンギルはすでに逃走した後でした。
ハヨンはまだ見つかっていない被害者の指がどこかに遺棄されているはずだと確信し、警察は付近を大々的に捜査しますが犯人宅の近くから見つかった指は8本だけでした。遺体はあと2本の指だけ見つかっていないのです。
ハヨン(キム・ナムギル)は残りもきっとあるはずだと言い、警察は近くの下水路から川の中、石の下、林の中まで隈なく捜しはじめます。
その後、犯人と被害幼児の指紋が採取されましたが、犯人の右の親指、人差し指、小指の3つだけ指紋が見つかるという奇妙な事実が報告されました。
ハヨンは変なつかみ方をする人物なのか、それとも指が2本ないのか・・・?
そして、機動捜査隊は犯人が勤めていた精肉店を訪ね、お給料の時に渡した小切手の使用先から
コンビニを突きとめ急いで向かいます。
ところが、犯人のチョ・ヒョンギルが偶然コンビニに現れ、緊急逮捕されますが、犯人は指が2本なかったのです。
ハヨン(キム・ナムギル)とチーム長クク・ヨンスの二人は犯人チョ・ヒョンギルの取り調べを行いますが、謝ってはいるけど謝る相手が誰だか分からないと言う犯人に憤りと哀れみを感じるのです。

5話・6話
幼児バラバラ事件の殺人犯チョ・ヒョンギルの心理分析を行うためにハヨン(キム・ナムギル)とチーム長クク・ヨンスは刑務所を訪れます。
犯人のチョ・ヒョンギルはよりによってあそこの公園で僕の目についたのがいけないと言い運が悪かったと、犯行動機を少女のせいにするのです。
その後、犯罪行動分析チームは上司のペク・ジュンシク(イ・デヨン)刑事課長とホ・ギルピョ(キム・ウォネ)機動捜査隊隊長のお陰で3年が経ち、2002年になりましたが、相変わらずハヨン(キム・ナムギル)とチーム長クク・ヨンスは刑務所に行き、犯人たちの犯罪に対する心理の聞き取り調査を続けています。
そして2003年、かつてのハヨン(キム・ナムギル)と機動捜査隊ユン・テグ(キム・ソジン)の上司で二人とも不仲で衝突していたキム・ボンシクが機動捜査隊1係長として赴任してきます。
そんな中、機動捜査隊ユン・テグ(キム・ソジン)は韓国大学のハン・ソクフン教授が2週間前に自宅で夫婦共に殺害された事件の捜査を任されます。
内密なのに、記者が嗅ぎまわっていることで、マスコミに洩れないように迅速に捜査するように指示がでます。ところが、また同じ手口の事件が発生し、連続殺人事件となります。
ソウル地方警察庁内部では、機動捜査隊と犯罪行動分析チームの関係が悪化し摩擦が生じています。機動捜査隊1係長キム・ボンシクは分析チームの現場立ち入りを禁じてほしいと言いますが、ペク・ジュンシク(イ・デヨン)刑事課長は「分った、しかし奴らが自主的に調査するのまでは止められない」と忠告します。
そんな時、また高級住宅地で60代の女性が殺害される新たな事件が起こります。
その後、機動捜査隊ユン・テグ(キム・ソジン)は防犯カメラから犯人の後姿を見つけますが、ハヨンは次の犯行と警察の捜査時間を稼ぐために公開捜査を進めます。
しかし、捜査はなかなか思うように前に進みません。



7話・8話
ハヨンたちは地道にコツコツとプロファイリング報告書を作り、犯罪行動分析チームも4年目になりましたが、高級住宅地連続殺人事件はいまだに未解決のままです。
そしてある晩、若い女性が自宅の玄関前で中年の男に何度もレザー用ナイフで刺され重傷を負う殺人未遂事件が発生します。
その後もまた若い女性が男に刺される事件が発生し、ハヨンは今年はじめに同じような西南部連続殺傷事件が2件あったことを捜査日報から思い出し捜査をはじめます。
また、機動捜査隊ユン・テグたちもこの事件の捜査をはじめますが、高級住宅地連続殺人事件の容疑者とこの刺傷事件の容疑者の体格が小柄だということが似ていて、手口を変えた犯行ではないかとにらんでいますが、ハヨンは違う人物だと主張します。
そして、また若い女性が男に刺される事件が発生しますが、今度は包丁で刺され死亡する殺人事件に発展しました。
そして、その後、風俗店女性拉致事件の容疑者としてク・ヨンチュンが逮捕されますが、彼が高級住宅地連続殺人事件の容疑者だったことがわかります。
ところが機動捜査隊1係長キム・ボンシクの取り調べを受けた容疑者ク・ヨンチュンがその後トイレに行くと言ってトイレの窓から逃走し、キム・ボンシクと機動捜査隊ユン・テグは犯人に逃げられてしまいます。
後を追いかけるユン・テグは容疑者ク・ヨンチュンともみ合いになり、刃物で刺されてしまいますが、そこにハヨンが駆けつけてユン・テグを救います。
取調室で容疑者ク・ヨンチュンは18人殺して、女性11人の遺体を山の中に遺棄したと供述しますが、あとになって嘘だと言って供述を覆し、お前みたいな下っ端とは話にならない上司を連れて来いと言ってバカにした態度を取ります。
次にペク・ジュンシク(イ・デヨン)刑事課長が取調室に入りますが、ハヨンが容疑者ク・ヨンチュンの操作方法を説明します。
その後、刑務所に面会に行ったハヨンは殺人が仕事だという犯人のク・ヨンチュンの優越感と喜びに満ちた顔を見て、犯罪行動分析チームの仕事に就いた辛さを感じ涙を見せます。

9話・10話
ク・ヨンチュンによる連続殺人事件は世間に大きな衝撃と恐怖をもたらしましたが犯人逮捕後、警察の内部も新しい捜査方法を受け入れる必要があると感じています。
そして、犯罪行動分析チームは、仲間の統計分析官ウジュの友人のチェ記者のインタビューを受けますが、この分析チームの紹介記事が大きな反響を呼び、21世紀捜査改革の土台となるソウル地方警察庁犯罪行動分析チームとして、ハヨン(キム・ナムギル)はプロファイラーとして注目を浴びることになります。
その後、機動捜査隊と分析チームは西南部連続殺傷事件の犯人を追って捜査が続きますが、ハヨンが犯人になりきる方法で犯人の心理と行動を分析する姿を見てクク・ヨンス(チン・ソンギュ)はハヨンに今の自分がどんな顔をしているか、そのやり方は危険すぎると心配するのです。
そして西南部連続殺傷事件の犯人は今度は部屋に侵入し若い女性の頭を傷つけ放火して逃げる事件が発生します。
また別の日にアパートに強盗が入り、そこの親子に取り押さえられる事件が発生し警察でハヨンが取り調べをしますが、その犯人が西南部連続殺傷事件の容疑者ナム・ギテで自分のことを知っていたのです。
ハヨンは容疑者ナム・ギテの心をつかみ、西南部連続殺傷事件の容疑者であることを自白させるのですが、平気な顔してたくさん人を殺したいから長生きしたかったという容疑者の言葉に身を震わせ怒りを感じるのです。そして、ハヨン(キム・ナムギル)は精神的に心が病んでいきます。
どうしようもない辛い出来事に逃げ出したくなるハヨンは車を走らせ事故に遭ってしまいます。幸い命は助かりますが集中治療室で様子をみることになります。

第11話
交通事故を起こしたハヨン(キム・ナムギル)は病院に搬送され無事に手術を受けますが、ハヨンを犯罪行動分析チームに誘ったチーム長クク・ヨンスは罪悪感を感じるのです。
そんな中、今度は女性の失踪事件が相次いで発生します。その2件の失踪者がカラオケの従業員ですが、捜査は一向に進まず、事件の関連性を見つけるためにパク・デウン刑事はハヨンを呼んでほしいと刑事課長ホ・ギルピョに頼みます。
また一方でハヨンの事故は神経が麻痺するほど重症で今はリハビリを受けている状態ですが、そこに刑事のユン・テグ(キム・ソジン)たちがお見舞いにきますが、ハヨンは「もう警察に戻る気はない」と明かします。
そんなある日、ハヨンは、自分が担当した事件の被害者の母親と病院内で再会し、「私たちのような人の力になってください、これ以上自分たちのように大切な人を失うことがないように」と励ましと勇気づけられる言葉をかけられ涙を流します。
退院の日、ハヨンは直接 犯罪行動分析チームの事務所に帰り仕事復帰します。
そして、いまだに誰も発見されていない女性連続失踪事件の捜査に今まで通り加わるのです。
その後、被害者の女子大生のカードで犯人がお金を引き出します。

第12話(最終話)
機動捜査チームとハヨンたちは防犯カメラの映像から容疑者の車を割り出し、犯人はウ・ホスン38歳の男と特定します。
ユン・テグ(キム・ソジン)とナム・イルヨンは容疑者が勤めているマッサージ店に向かい、アリバイを聞き出しますが、ウ・ホスンは落ち着きを払った態度で恋人とディナーをしていたと答えるのです。
任意同行を求めますが今日は仕事が忙しく疲れているから明日警察に出向くと言いますが、家に帰った容疑者ウ・ホスンは自分の車に火を放ち証拠隠滅を図り、翌日誰かが車に火をつけたと警察のユン・テグ(キム・ソジン)に電話してきます。
ところが、ハヨンにとっては予測通りのことで、これがきっかけとなり家宅捜査令状が取れ、容疑者ウ・ホスンは緊急逮捕され、プロファイリング報告書もまた役に立ったのです。
ハヨン(キム・ナムギル)とチーム長クク・ヨンスは自信ありげにシラを切る容疑者ウ・ホスンの取り調べで彼の愛する11歳の息子の話をして、父親が連続殺人事件の犯人と知ったらどう思うか・・・?と繰り返し問い詰め、アリバイを崩していくのです・・・
ところが、彼には保険金詐欺疑惑もあり、簡単には自白しない容疑者ウ・ホスンです。
そんな中、ウ・ホスンのジャンバーから血痕が見つかり山で発見された死体と一致すると連絡が入り、更に燃えた車の中から口紅が見つかったと報告されます。
容疑者ウ・ホスンはユン・テグ(キム・ソジン)に自白すると伝えます。
ユン・テグはどんな話でも聞く準備が出来ていると静かに話し自白を引き出す作戦に出ます。
そして、韓国ではじめてプロファイラーとなったハヨンの活躍で、犯罪行動分析チームが認められ、新たに第1期生の任命式が開催されました。
ラスト、ハヨン(キム・ナムギル)は「科学は日々発展していて、この世に完全犯罪はありません。だから必ず犯人は捕まるだろう」と伝えます・・・ 終わり






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