映画監督クリント・イーストウッドが、名作『ミリオンダラー・ベイビー』の次に撮る映画はアメリカ目線の太平洋戦争映画。と、当初聞いていたのですが、蓋を開けてみると日本目線の映画と同時に撮影をしていたらしい。
そこはかとなくガッカリしていたのに、なんだか嬉しくなって待ち遠しくなった2部作のうちアメリカ目線映画『父親たちの星条旗』を観てきました。
★★★★★
やっぱり戦争がテーマな映画には感情移入出来ないなぁと思いながら観ていたら、実際のテーマは硫黄島戦線で英雄に祭り上げられた人達の葛藤でした。
あの写真と像について、こんな事実が有ったなんて全然知らなかったのは日本人だから当然かもしれないけど、硫黄島戦線自体について無知だった事が恥ずかしい。
最初は何にも知らずに観ていたから、再現しなくても良いリアルな戦闘シーンにうんざりして少し眠くなったのですが、日本語の悲鳴が聞こえて彼らが戦っている相手は我々日本人なんだと思い出し、眠気が吹っ飛んだ。
それからは複雑な気持ちで観る事に。
12月には2部作の後半、日本人から観たこの硫黄島戦線『硫黄島からの手紙』が控えている事を知っているので、私自身もこの映画を公平な観方をする事が出来たのかもしれない。
でなければ感情移入なんて出来なかったと思う。
どうやって撮影したのか、当時の硫黄島を完璧に再現した映像が恐ろしく、当たり前のように死んで行く人達が悲しみを誘った。
が、家に帰ってつけたテレビでは、硫黄島で米軍が行ったさらに想像を絶する殺戮について、生き残った元日本兵の口から語られていた…。。
お互いの言い分は両方を聞かなければわからない。
物騒な今の時代、戦争がいかに愚かな事なのか改めて考える機会なので、2部と合わせて全ての日本人が注目すべき映画かもしれない。
途中、自爆した日本兵の遺体の中に渡辺謙らしき姿が有ったのが気になった。
ライアン・フィリップは良い俳優になってきたね。
追記<2006-10-31>
って、ライアン・フィリップがリースと破局ってw
この映画が成功した影響かなぁ。
そこはかとなくガッカリしていたのに、なんだか嬉しくなって待ち遠しくなった2部作のうちアメリカ目線映画『父親たちの星条旗』を観てきました。
★★★★★
やっぱり戦争がテーマな映画には感情移入出来ないなぁと思いながら観ていたら、実際のテーマは硫黄島戦線で英雄に祭り上げられた人達の葛藤でした。
あの写真と像について、こんな事実が有ったなんて全然知らなかったのは日本人だから当然かもしれないけど、硫黄島戦線自体について無知だった事が恥ずかしい。
最初は何にも知らずに観ていたから、再現しなくても良いリアルな戦闘シーンにうんざりして少し眠くなったのですが、日本語の悲鳴が聞こえて彼らが戦っている相手は我々日本人なんだと思い出し、眠気が吹っ飛んだ。
それからは複雑な気持ちで観る事に。
12月には2部作の後半、日本人から観たこの硫黄島戦線『硫黄島からの手紙』が控えている事を知っているので、私自身もこの映画を公平な観方をする事が出来たのかもしれない。
でなければ感情移入なんて出来なかったと思う。
どうやって撮影したのか、当時の硫黄島を完璧に再現した映像が恐ろしく、当たり前のように死んで行く人達が悲しみを誘った。
が、家に帰ってつけたテレビでは、硫黄島で米軍が行ったさらに想像を絶する殺戮について、生き残った元日本兵の口から語られていた…。。
お互いの言い分は両方を聞かなければわからない。
物騒な今の時代、戦争がいかに愚かな事なのか改めて考える機会なので、2部と合わせて全ての日本人が注目すべき映画かもしれない。
途中、自爆した日本兵の遺体の中に渡辺謙らしき姿が有ったのが気になった。
ライアン・フィリップは良い俳優になってきたね。
追記<2006-10-31>
って、ライアン・フィリップがリースと破局ってw
この映画が成功した影響かなぁ。
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「父親たちの星条旗」は今までの戦争映画とは一味違った作品に感じました。
たくさんの戦友を失った一方で、「英雄」と一方的に祭り上げられ、宣伝に利用された若い兵士たちの苦悩が、よく描かれていたと思います。
硫黄島の戦闘は、沖縄に次ぐ激戦だったそうで、現在硫黄島に勤務する人は、霊感が強いとかなりツライ思いをするみたいですよ。
12月の「硫黄島からの手紙」も必ず観ようと思います。
渡辺謙さんが演じる「栗林中将」は、自決していないはずです。最後の組織だった突撃の時に、率先して戦死なさったという話でした。(ドキュメンタリーの本を読みました) 栗林中将は、命令だけ…の司令官ではなく、簡単に死ねる「バンザイ突撃」や「玉砕」を許さなかったと言われています。死ぬよりも苦しい生を生きよ、と部下に言い、自ら率先した方だということです。
アメリカ万歳の戦争映画が多い中で、政府に翻弄される若者たちの苦悩が描かれていて、戦争映画嫌いな私にも感情移入出来た映画でした。
あんな激戦というか砲弾と銃弾の嵐が実際に有ったなんて、沖縄に次ぐという事は沖縄での防衛戦もあんな恐ろしい状況だったんでしょうね。
(映像に出来ない恐ろしい事もたくさん有ったのはテレビで知りましたが)
何でも映像化出来ちゃう時代だからこそ本当の事が伝わってきて恐ろしかったです。
『硫黄島からの手紙』は、ずーっと泣きながら観てしまいそうな気がします。
>あかん隊さん
何もわからないまま、自分の意思をいえないまま、それでも英雄だなんて。
こんな頭にくるような実態が公表されて、当たり前のように全米の人がそれを知っていて、それでも今でも政府を信用して戦争を肯定する人がたくさん要るという現状が理解できないなぁと感じました。
栗林中将の情報ありがとうございます!
知らずに観たら変な観かたをしてたかもしれない(汗
とても励みになりました!
さすがはイーストウッド、切り口が違うだけでこんな戦争映画も作る事ができるんだと驚いています。
静かに伝わってくるものがありましたよね。
↑のあかん隊さんの読まれた本「散るぞ悲しき」は栗林中将について書かれた本で、私も読みました。
本当に凄惨だった戦いをどう描いてくれるのか第二弾も楽しみです。
いえいえ、ブロガーとしては他人事じゃない事ですよー
イーストウッドって、Wikiで調べてみるとかなり古くから映画に出るだけじゃなく撮ってた人なんですね。
でも監督作は知らない映画ばかり。
継続は力というか、80年代後半からは知ってる映画が増え、努力してここまで凄い映画監督になったんだなぁって、ほんと私知らない事ばっかだったとこの映画を観た後色々と調べ物しました(笑)
第二弾は、はじめから泣いてしまいそうな予感です(汗
あの有名な星条旗を立てるシーンの写真、私はてっきり米軍が硫黄島を占領した時の勝利写真だと思っていたので、
この後一ヶ月も地獄のような戦闘が行われたこと、この写真によって人生を狂わされた青年のことなどを知ってショックでした。
日本側の映画では渡辺謙さんが栗林中将を演じるのですね。これまでは戦争映画といえば片方の視点でしか描かれて来なかったように思うので、是非私も両方見て見たいと思います。
その感覚を麻痺させる戦争、そして、そんな戦争を起こす「国」というシステムって何なんでしょう。
なんてことを「美しき日本」に暮らしつつ、考えてしまいました(笑)。
てなわけで、TBありがとうございました。
私最近ほとんど本を読む事が無くなってしまって、こういう映画と出会えてもそこから関連した本を読むなんて事も無くなってしまいました。
ほんとはそうした方が身になるんですが。
あの星条旗を立てる瞬間を撮った写真と像については、何の時に撮られたものなのかすら知りませんでした(アホ)
でも、こうやって色んな映画を観て、それも垂れ流し的に観るんじゃなくてブログに残して身にしていきたいです。
戦争がテーマの映画が楽しみだった事なんて一度もありませんが、『硫黄島からの手紙』だけは早く観てみたいです。
>にらさん
おっしゃる意味とても共感できます。
逆にうんざりしていたアメリカの戦争映画のワンシーンから、日本語の悲鳴が聞こえただけで欠けていた感情が沸いて来ました。
国を動かすのも人だからこそ、人の心に直接訴えかける事の出来る“映画”を製作する人達が、クリント・イーストウッド監督のようにに公平な考えで有る事を明確にして考える映画を作って下さるのはとても嬉しいしありがたいです。
日本人からすれば、外国人が公平な事を言ってるというのは嬉しい事だけど、当の国の人からすれば裏切り行為ととられ兼ねない行為ですよね。
この映画のアメリカでの成績が1週目から3位、4位と落ちているのが気になります。
私も硫黄島について何も知りませんでした。
公式サイトみてびっくり。
硫黄島って東京だったんですね…(冷汗)
グーグルアースで見ると直ぐ下にグアムサイパンが(汗)
拡大して見ると自衛隊の基地やすり鉢山も見えて、ここで大勢の人が死んでいったんだなぁとしんみりした気持ちになりました。、