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デス・プルーフ in グラインドハウス

2007-09-12 | 劇場映画れびゅー
何かとつるんでやるのが好きなクエンティン・タランティーノとロバート・ロドリゲスの二人が、今度はあえてB級カルト映画をそれぞれ1本ずつ撮った企画“グラインドハウス”。
今回は、先に上映されたタランティーノ監督作『デス・プルーフ in グラインドハウス』を観てきました。
★★★

ぜーんぶ計算ずくの113分。

ネタバレ
映画館で椅子に座って観ていなかったら、ながら見になって途中から他の事でもしてそうなくらいにツマラナイ序盤の展開。
フィルムが劣化したかのように見せる演出も逆効果、実際に劇中で起きている事はほんとに昔のB級ホラーレベルに合わせていて眠気を誘います。
綺麗な女優がたくさん出てくるはずなのに、わざわざ場末風ぶっ細工にメイクしたのしか出てこないし、今時感溢れるカート・ラッセルもセクシーフェロモンと言うより加齢臭が漂ってくる。

余りにもの眠さに時間の感覚も無くなった頃、やっと本題の“デスプルーフ”車が出てきて、待ちに待った暴走が有るも、もう充分観たからこのまま終わってください的な空気に包まれてしまう。
このままこんな展開が続くなんて、この先想像される血みどろの後味悪い惨劇はもう要らない…。
なんでこんな映画観ようと思ったんだろう。

なんて思っていたら、次のターゲットはどっかで見た子も混じった映画関係者達。
カート・ラッセルはウロウロしてるけど、そんな事より彼女たちのガールズトークが面白くていつの間にか眠気も吹っ飛ぶ感覚。
あえてボロボロのフィルムのように見せていた演出はどこへやら、舞台もいつのまにか会話からはっきり現代とわかるように。
着メロ(ダリル・ハンナ@『キル・ビル』の口笛)が鳴ってからは、『キル・ビル』との繋がりもネタになってくる。

あれ?この開放感は何?なんだか楽しい。
ここまで我慢した人へのプレゼント?w

ゾーイ・ベルのぶっ飛ぶ勢いなスタントだけでも満足だし、普通の映画ならここで終わるはずなのに、この映画は違う。
大反撃に出た彼女たちの雄姿に、周りで起きてる事故なんてどうでも良いやと思えてしまうクライマックス。
蹴りを入れた瞬間に終わる爽快感に大笑いしながら劇場を後にしました。

今の時代に、CG無しでこれほど迫力満点で気持ちの良いカーアクションを楽しませてくれる映画が作れるなんて驚き。
ほとんどそれまでのシチュエーションから来る高揚だから、カーアクション自体は大したこと無いはずなんだけど、やり方が上手いなぁ。

後になって考えると、退屈だった序盤にしても、「こうなるだろう」と想像したこととはつねに逆の展開ばかり。
後部座席に居てもシートベルトしていた人まで有無を言わさず殺してしまったり。
映画オタクのタラちゃんが、観客の視点で計算しつくしたこだわりの映画でした。
いつも通り好き嫌いはっきり分かれるでしょうね。



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2 コメント

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そうそう (そーれ)
2007-09-13 17:29:19
>ミチさん
そうですよねぇ。
タラちゃん嫌いな人って「絶対に観ない」って言い張って、「面白いよ」って勧めても全く聞く耳持ってくれない人が多かったり(汗)
私も毎回なんかやってくれそうで期待しちゃいます。
返信する
こんにちは♪ (ミチ)
2007-09-13 08:04:38
TBありがとうございました。
確かに好き嫌いは分かれそうな映画ですよね。
でも、コレを観に行く人はタラちゃんってことを分かって観に行っているので案外皆さん絶賛かも(笑)
かくいう私は大いに楽しんだ派です!
返信する