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96年2月イタリア卒旅編 その6

2008-12-11 | リョコウ
六日目は早朝からフィレンツェを発ち、ローマの前にアッシジへ立ち寄りました。


「アッシジって何処?」
二日目のヴェローナと同じく、行くことになるまで興味がないどころか名前も聞いたことのなかった街ですが、この旅行ですっかりイタリアにかぶれた(12年も前ですが)今となっては、映画『薔薇の名前』のあの街ですよ!と映画好きとしても即答せねばですね。
あの陰鬱な映画の街だと紹介して想像するのとは、全く違った美しい場所ですけれど。

清貧を美徳とするフランシスコ会の総本山であるこの街は、洗練されているというよりも石造りで簡素。
今もフランシスコ会の宗教都市としての機能を果たしているので、観光地として大々的に開発されておらず、中世を思わせる家々が丘の中腹に続いていて、のどかな街並みではあっても人々には厳かな雰囲気が漂っていた。
俺も含めて特に宗教に傾倒しているわけではない日本人観光客が、ただただ異文化に触れてはしゃいでいると注意されてしまいそう。

見所だったのは、やっぱりサン・フランチェスコ大聖堂のフレスコ画(当時は全然知らずに観たけど)。
この翌年に震災にみまわれて聖堂は大被害を被り、一部のフレスコ画もごっそり落ちてしまって部分的には修復不能になってしまったわけですが、その前に全貌を観られた事を幸運に思います。
それでも急ピッチで聖堂とフレスコ画の修復を進め、僅か3年後の2000年には世界遺産に登録されたと言うから、さすが芸術のイタリア、底力を感じます。
この辺のパワーを公共事業やら役所の対応なんかに生かせたら、誰にでも住み良い国になるんですがw

名前も知らなかった街なので、ここはガイドさんの誘導で一通り観て回って終了。
次はいよいよ最終の地、ローマです。


バスがローマの市内に入り、観たことのある建物が連なる街並みを走り抜けて最初に着いたのは、いきなりヴァチカン市国のサンピエトロ大聖堂。
大聖堂の巨大なフォルムと広大な広場に息を呑む一同をよそに、添乗員さんの言った言葉は「ここは15分しかありませんから、ここで一旦解散するので各自自由に観て巡って15分後に戻ってきてください!」。
そんなバカなw
阪急トラピックスの駆け足旅行ここに極まれり!なんて笑ってる場合じゃなく、サンピエトロ広場を挟んで大聖堂までの距離だけで歩けば片道5分かかるのに、「どないせいっちゅうねん」てなもんです。

各グループ大急ぎで聖堂に向かい、主要なところだけかいつまんでチェック!しかもチラ観w
とりあえず写真を撮りまくって引き返すみたいな。ここって世界で最も神聖で最も重要な場所のひとつなはずなのに、今思うとなにこの扱いはw

そんなこんなで、15分以内に戻れたグループはほぼ居ませんでしたけれど、揃ったら直ぐに出発して次に向かったのはトレビの泉。
たしかここって彫刻を傷つけるからとかってコイン投げ禁止だったと思うんだけど、みんなガンガン投げていたので俺も1つ「また来れますように」と願ながら肩越しにポイっと投げ込んでみました。
子供の頃から阪急三番街に流れる川へ意味もなくコインを投げていた俺、遂に本当に投げるべく場所へ投げ込むことができた気分。

続いてコロッセオ。
ここはなんとか時間があったので、入場しての見学やら外でブラブラする時間やらゆっくり出来たのですが、真横に広がるフォロ・ロマーノには入れず仕舞い。
添乗員さんは修復中だとかなんだかんだ言ってましたが、多分時間が遅かったせいなはず。
こんな事ならコロッセオも別に中に入れなくても良かったから、ヴァチカンでもうちょっと時間が欲しかったよねーなんて、添乗員さんの苦労もよそに語る一同。

晩飯は自由行動だったので、出発前から調べていたパステリアへ。
名前なんだっけなー?ホテルの有ったテルミニ駅側からテヴェレ川の向こう側にあって、美味しかった記憶しか…つかツアー飯以外は何食っても美味かったんよねー。

次の日、思わぬ人物の道もローマに通じていたことが発覚することとなります。



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