リトル・ミス・サンシャイン

年末年始の休暇に観るつもりが、ずっと風邪で寝込んだせいで結局行けず、そのまま観る気が失せてしまった『リトル・ミス・サンシャイン』
でも、アカデミー賞４部門にノミネートされたことだし、この週末は観たい映画も少ないしと言うことでとりあえず観てきました。
★★★★★

日本では映画好きしか観ないような単館系作品だし、公開されてから１ヶ月以上経過してるので空いてるかなぁと思っていましたが、さすがにアカデミー賞ノミネートの発表と、PGA作品賞獲得の直後だけ有って満員でびっくり。

頑固で癖の有る人物ばかりが揃ったフーヴァー一家。
“勝ち組”という言葉に固執するお父ちゃんが、固執すればする程本人とこの一家の負け組みっぷりが際立ってくるのが面白い。

そんなフーヴァー家の娘オリーブちゃんが、夢にまで見たお子ちゃまのミスコンに出場する事が決定したところから始まる転落ロードムービー。

面白いｗ
躊躇していたけど、観に行って良かった。

黄色いオンボロミニバスに乗り込んだ一家のやり取りは、一見微笑ましくも仕事でイライラしているお父ちゃんのせいで落ち着かない。
何かと言うと「勝ち組」だ「「負け組み」だと突っかかるわけです。

全編ブラックユーモアで溢れているのですが、ブラック過ぎて声に出して笑い辛かった。
このタイミングで笑ってしまったら周囲の人に人格疑われそうなんて感じで。
所々我慢から開放されるのでストレスは感じ無いのですが、気心の知れた仲間だけで観たらずっと笑いながら観てしまいそうです。

ぷっくりお腹のオリーブ役アビゲイル・プリスリンちゃんに注目が集まりがちですが、喋らないお兄ちゃん役のポール・ダノをはじめ、全員偉才を放っています。

ネタバレ
カリフォルニアが近づく程に不幸度が増していく一家。
そんな一家を結束する原動力は娘への愛と、力を合わせなければ動いてくれない壊れたミニバスｗ

元恋人に白い目で見られようが、仕事に失敗しようが、じいちゃんがポックリ逝こうが、色弱が判明して夢に破れようが、必ずオリーブちゃんをミスコンに出場させてやる！
痛々しさが増す程に、この負け組み一家が愛しく感じられた。

でも、こんなにまでしてたどり着いたミスコンがあれでは…。
綺麗とか可愛いを通り越して奇妙としか思えない他の候補者達や、それを取り巻く人達に大笑い。
あの子供達は犬の品評会に出される作品と同じですね。

フツーな子供のオリーブちゃんの雄姿に期待していたら、もっと笑わせてくれるなんて。
じいちゃんやるのう！

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