そーれりぽーと

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『コンフィダント・絆』@シアターBRAVA!

2007-05-27 | ステージれびゅー
三谷幸喜/作・演出の舞台。

90年代のテレビドラマに始まり、彼の作り出す世界は幾度となくテレビや映画で観ていて一応ファン。
つーても全部チェックする程のファンでは無いんだけどね。
生の舞台は今回が初体験。

数日前、ヤフオクを見ていて偶然この公演を知り、スムーズに落札してチケットを手にしたのは3日前。
導かれるように劇場に足を運んだんですが、そういや今月はWOWOWでも『笑の大学』特集で舞台版と映画版、加えてロンドン版のプロモーションが放送してたのを観たばっかだったんだ。

劇場ロビーではロンドン版『笑の大学』(The Last Laugh)の大阪公演分が、自分で座席指定できる先行発売されていました。
ロンドン版は三谷幸喜の脚本を大いにいじくってるぽく、WOWOWでも彼自身がプロモーションしなければならない番組なのに若干不満を漏らしていたっけ。
なので、せっかくのオイシイチケットだけど購入はしませんでした。
外国語劇の字幕上演は、先日の『エリザベート』で懲りたのもあるし。

そんなこんなでまたまた前置きが長くなりましたが、今回観たのは『コンフィダント・絆』。
相変わらず観劇経験が少ないので、まともな表現が出来ませんが、「スゲー面白かった」w

舞台は19世紀末のパリ。
登場人物は四人でアトリエをシェアする画家達と、一人のモデル。
画家達はジョルジュ・スーラ(中井貴一)、ポール・ゴーギャン(寺脇康文)、クロード・エミール・シュフネッケル(相島一之)、フィンセント・ファン・ゴッホ(生瀬勝久)。
モデルはルイーズ・ブーランシュ(堀内敬子)

三谷幸喜と同じ45歳の男優四人は、四人とも違う劇団や映画畑出身で、全く違う絵を描く四人の画家と重ねて観るとさらに面白い。
四季出身の堀内敬子によるミュージカルパートが華を添え、舞台脇のピアニスト(作曲を手がけた荻野清子自身による演奏)とのやり取りも楽しい。

お互いがライバルな画家達の間に友人関係はどんな風に成り立つのか、真の友情表現とはどういうものなのか。
三谷流の笑いの中に四人の複雑な心理が描かれていて面白かった。

俺的には生の生瀬勝久と、中井貴一の演技を見れたのが一番の成果かも。
やっぱ凄いわ二人とも、化け物的。
特に生瀬勝久については劇団そとばこまち時代(当時は槍魔栗三助という芸名だった)のテレビ番組からのファンだから、今回偶然このチケットを手に入れる事が出来てマジ感動。

寺脇康文は繊細で豪快なゴーギャンという設定がぴったりでしたが、相島一之はもっと壊れてしまう役を見たかった(ただの俺のワガママです)。
堀内敬子って映画では全然印象に残らない女優だったけど、この舞台では輝いてました。やっぱ舞台女優ってこういうものなのかな。

今回は舞台がパリ。
ロンドン版『笑の大学』(The Last Laugh)の脚本に手が入れられたのが本当に気に入らなくて、そのまま海外公演に持ち出せる脚本を書いたんでしょうか。
とっても気になります。
そういや、台詞の中には“日本”を連想するものが全く無かったかもしれない。

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4 コメント

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嫉妬 (そーれ)
2007-06-03 12:09:23
>kazuponさん
こちらこそいつもお世話になります。
私は初三谷作品観劇だったから、余計に楽しめたのかもしれませんが、一週間経った今も余韻が残っています。
>ゴーギャンとスーラーがゴッホの絵を見てしまう
シーン
シュフネッケルだけが全く何も感じない辺りが、凡人な自分と重なって余計に面白かったです。
それにしてもゴッホのしたたかなこと(笑)
堀内さんの歌と、ピアノの萩野さんが日本人だらけのこの舞台をパリへと誘ってくれていたようにも感じました。
チケットはもっぱらヤフオクでチェックして買うんですが、まさか三谷幸喜の舞台が5日前に定価で落とせるなんて、ついてました。
私も今年に入って演劇づいちゃって、月に1本とか観ちゃってて、出費が大変です
映画も試写じゃなくてほとんど劇場でですし…。
返信する
こんにちわ (kazupon)
2007-06-01 13:41:08
いつもお世話になってます!
自分もこれ観て記事書いてたので思わずTBさせて
いただきました。
三谷作品はそんなに沢山観てないんですけど
(映画は全部観ました)これはすっごく良かった
と思います。創作と嫉妬についての話ですよね。
ゴーギャンとスーラーがゴッホの絵を見てしまう
シーンが圧巻でしたね。ミュージカルっぽいのも
堀内さんあっての演出だったと思います。
お芝居のチケットはなかなか高価だし、三谷さんみたいに人気のものはホントに取りにくいんですけど、
こういうの観ちゃうとバンバン行きたくなって
しまいます!
返信する
魅力的な人々 (そーれ)
2007-05-31 14:56:38
>あかん隊さん
すごい!パルコ劇場の最前列ですか!
私は大阪シアターBRAVA!の2階席、前から2列目中央でした。
シアターBRAVA!は2階もかなり観やすいんですが、如何せん距離があるのでコンタクトレンズ装着で観劇すると、舞台が暗くなった時の表情が見え難くてオペラグラスに頼りつつ。
西洋美術史に造詣が深いと余計に楽しめますよね。
私は印象派の画家についてはパリを旅行する前に本で読んだ程度の知識でしたが、実際に観た彼らの絵を思い出しながら観ることが出来たので感慨深い物がありました。
人間ドラマとしても、コメディーとしても最高に楽しめるお芝居でしたね。
今週末は、また雰囲気をかえて『血の婚礼』を観劇してきます。
お芝居観る目も肥やしたい(笑)
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これ! 最高でした。 (あかん隊)
2007-05-29 03:37:34
観ましたよー! パルコ劇場、最前列で。
すごい迫力あったし、内容もとても良かった!
美学で西洋美術史をやっていたし、彼らのことはだいたい知っていたけど、こういう逸話(?)は、とても興味深くて。人間ドラマとしては、フランスでもなんでも、状況と人物設定で、どんなにもおもしろくなると感じます。ポスターの雰囲気は、ちょっと違う傾向でしたが、お芝居は最高! すごくおもしろかったです。
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