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新作映画の満足度は最高★5つで表示

スター・トレック

2009-05-30 | 劇場映画れびゅー
トレッキーと言われるほどの思い入れは有りませんが、TNG・DS9・VOYにハマって欠かさず深夜にチェックして、次の日眠い目を擦って学校に行ったり出社したりしてた俺。
久々の映画版はリ・イマジネーションでこれまでのスター・トレックの歴史をリセットし、これまでのシリーズも映画版も観た事が無かった観客をも巻き込んで北米では歴史的な大ヒットを飛ばしてるのだそうで、そんな今年の大本命とも言える『スター・トレック』を観てきました。
★★★★★

文句無し堂々の★5つ。
これまでのシリーズを踏み台にして、ここから新しく始まるSFスペースオペラの大傑作が生まれました。

恐るべしJ.J.エイブラムス監督。
今回はこの人で良かった、この人だからここまで昇華されたって気持ちでいっぱい。

手に汗握りまくるスピーディーなアクションの連続、緻密な人間関係をサラッとと描く手法、観た事も無い映像の中に嘘っぽさが見当たらない完璧なスペースオペラっぷり、多少のご都合主義は気にしてられないエンターテイメント性重視の姿勢。
どれもこれも超一流で、スター・トレックシリーズなんて知らなくても超満足して劇場から出る事になるに違いない。

なのに加え、シリーズを知ってる人なら涙ぐみながら観てしまうようなお約束の雨あられ。
あのキャラクターが、あの設定が、あの歴史が、みたいな感じで最初から最後までゾクゾクしっぱなしで、ほんまにちょっと泣いてしまったんですけどw

ゆうても、TNG・DS9・VOYと映画版は全部チェックしてても、今回のメインクルー達が活躍したTOSは全話チェックと言う程は見てないし、ENTは全く観てないんですが、そんな俺でもこんな具合だから、ほんまのトレッキーはどんな気持ちでこの映画を観てたんでしょう。

初めての方にとってはここから始まる新たな歴史ですが、興味を持って以前のシリーズを調べ始めようものなら、もうひとつの実在した長い歴史を知る事になるわけで、それはそれで楽しいかもね。

意外な人が意外な役で出てたりするのは、TNGのウーピー・ゴールドバーグのように根っからのトレッキーなのかな?

ネタバレ

J.J.エイブラムスによるリ・イマジネーションは、ティム・バートンによる『猿の惑星』のリ・イマジネーションとはわけが違った。

シリーズが持つ特徴を生かし、これまでのスター・トレックの歴史は一切否定しないで、尚且つ再創造というのを大成功している。
「ジェームズ・T・カークが艦長に就任するまでを描いた話」それだけを情報に観たら、なるほどそうには違いない。
でも、オリジナルシリーズを原点回帰で作り直したわけではなくて、オリジナルシリーズの時系列の延長上で起きたタイムワープにより、過去が変わって生まれた別の時系列の話なんですよね。

しかも、オリジナルのレナード・ニモイ演じるスポックがその橋渡し役をしている点が、TNG以降に思い入れの有る俺みたいな世代にも感動を呼ぶ。
だって、スポックはTNG以降にもちょいちょい出てたからね。
で、時系列云々もこのシリーズのネタだから誰も文句言えないし、逆にファンには「なるほど!」と思う。
ロミュランの宇宙船がウォーバードじゃなかったり、早々にスポックの名前を知ってたり、「そこまで作り変えてしまうの?」と思いながら観てたら、未来人だったという事で辻褄が有った時に感心する作り。

知らない人にとってはここからスタートだから、これまでの40数年に渡るシリーズを観る必要も無いわけで、こりゃもうアイデアっつうか、ちょっと考えりゃ思いつく事なんだろうけど、単にリ・イマジネーションと聞いていたからこんな展開になるなんて思いもしませんでした。
前作『ネメシス/S.T.X』まで全く否定せずに、文字通り違う過去を“再創造”してるんですよね。

最もファンが楽しめるのはやっぱお約束やらルーツを描く場面かな。
途中、カークを転送で送り出す未来のスポックの台詞が有ったおかげで、本物感が増しましたよね。

各キャラクター達の登場から活躍する場面でのお約束の数々が、新キャストであるにもかかわらず、フツーなら違和感を感じるところが嬉しくて仕方が無い事の連続だったりするのは、オリジナルの役者さん達がもう老人過ぎてやっぱ新しく“活躍”する姿が観たかったせいもあるんだろうけど、人物設定の完璧さで付け入る隙も見せない描き方やら、新旧スポックそれぞれのハマり役っぷりが全部を許す気持ちにさせてくれるんだと思う。

ザカリー・クイント凄いわ、完璧にスポック。
『HEROES』にサイラー役で出てるのを見た時から「バルカン人みたいな物凄い眉毛」と思ってたけど、ほぼノーメイクで眉を整えただけでスポックになってしまった。
何の違和感も無くスポックの後継者が堂々と演じてるだけでも嬉しかったのに、サレク役で出てくると思ってたレナード・ニモイが演じたのも未来から戻ってきた“スポック大使”って。
どう?俺もうこの設定だけで感動モノだったんだけど、最後に対面する場面なんか、手に汗握りまくった後だったせいか全身熱くなっちゃって身震いがする程感動してしまいました。

そこで終わるのかと思ったら、最後の最後にテレビシリーズのオープニングタイトルで終わるなんてニクイ演出で〆られてしまったら、次はいつ観に行こうかななんて、上映してる間に何度でも観に行ってしまいそうな気持ちになってしまう。
せっかくならIMAXで観たかったなぁ…。

多少シリーズ上で描かれてたのとズレた設定が有っても、長寿シリーズだけにシリーズ上でも勘違いからか結構ズレてる事があったし、気しない気にしない。
未来人が過去に干渉してしまったせいでいろんな事がおかしくなってしまったけど、U.S.S.エンタープライズのクルーは運命に導かれて本流の歴史通りのメンツが全員揃い、ここから未知の宇宙へ再出発というわけです。
オリジナルのナレーションとテーマ曲に乗せて。

欲を言えば、劇場版1作目~TNGで使われてたジェリー・ゴールドスミス版のテーマ曲も混ぜて欲しかったけど。

最後の任命式に参列している面々の中にシリーズの俳優が居たような気がしたので、また観直して確認しなきゃ。

むっちゃ身近な友人がTNG・DS9・VOYの日本での放送に携わってたと先日知って驚いたばかりの、オンタイムな映画でした。



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4 コメント

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こんばんは^^ (KLY)
2009-05-30 03:06:13
ザカリー・クイントよかったですよねぇ。私もHEROS大好きなんです。サイラーと違うことといったら髪型と無精ヒゲぐらいですよね。(笑)若いころのニモイのスポックと普通にてません?

客観的に観たら設定なんて古くさいんだけど、「ワープ」「転送」「シールド」とかお馴染みの用語?が出てくるだけで嬉しくて♪転送のエフェクトが昔はそれこそサリーちゃんの魔法状態でしたけど、流石にかっこよくなってたのに時の流れを感じました。(笑)
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>KLYさん (そーれ)
2009-05-30 09:14:06
どうもです!
そうなんですよね、微妙に男前なところを除けば素でレナード・ニモイの若い頃にも面影が。
映画を観ていて感情の起伏が激しくて表情豊かだったサイラーのイメージが被って違和感有るかなぁと思ってたんですが、全くそんな事なくて完璧にスポックでしたよね。

古臭い設定だけど、最新のSFスペースオペラやら実際の宇宙技術でも使われてる用語がここから生まれて今も生きてるからいつまでも新鮮ですよね。
転送のエフェクトと映画内の技術はシリーズを見てると歴史をありありと感じる設定だったのも良かったです。
スコット→スコティーと呼び方が変わるところとかもグッと来たりw
返信する
いやー、完全にやられましたねえ (よろづ屋TOM)
2009-06-11 15:22:10
そーれさん、おしかけトラバですみませんでした。
ほんまのトレッキーは、不安→オドロキ→心酔…と変わりましたよ。
これこそ本当の意味でのリメイクなんでしょうね。
まるでTOSで予算不足とか時間不足で適当にやってきた脚本上の“ほころび”を丁寧につくろいながらも、まったく新しく美しいパッチワーク・アートに仕立て上げてしまったという感じ。

一番感心したのは、未来はもう変わってしまった…というスンゲー割り切り。
だからスポックとウーラができてしまってもアリなんでしょうね。こらおもろいわー。
できれば監督交代とかなしで続編続けて欲しいもんです。
返信する
>よろづ屋TOMさん (そーれ)
2009-06-13 00:28:14
どうもです!
>不安→オドロキ→心酔
なるほどー。
私の場合は、これまでの映画版がテレビシリーズを観た人としか話が合わなかったので、J.J.エイブラムスって聞いた時から違うアプローチをしてくれそうって期待してたんですよね。
加えてスポックのビジュアルを見てから期待がどんどん膨らんで、さらに北米で大ヒットしたと噂を聞いてぐんぐんハードルが上がった状態で観たんですが、それでも超満足な映画でした。
>これこそ本当の意味でのリメイク
おっしゃる通りですね、しかも二つの意味で。
しかも一番難しい“ファンを納得させる”なんて神業をこなしたJ.J.エイブラムスに大拍手です。

>来はもう変わってしまった…というスンゲー割り切り
ほんと、ここが肝心なところですよね。
これまで描かれてきた世界はこの映画の時間軸の先には無いにしても、その世界が存在した証拠にレナード・スポック・ニモイが居るわけで、彼がシリーズのかけ橋になってる。

また映画館で観たくなってきましたw
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