ソーシャル・ネットワーク

フェイスブックが出来るまでの人間ドラマを描いた『ソーシャル・ネットワーク』を初日に観てきました。
★★★★★

独善的で人間関係の形成が苦手な天才青年のエキセントリックな発想と行動により、好意を持って接してきた周囲の人々を傷つけ続けるのに反して、“友達作り”の輪は現在５億人規模を突破するまでに成長。

人間ドラマとしても一風変わったサクセスストーリーとしても、こんなにホットで面白い題材は無い現在もまだまだ成長し続けているフェイスブックの創世時に起きたスキャンダラスな出来事を赤裸々に描いているんだけど、この映画のマーク・ザッカーバーグの表情を観ていると本物とはかなりかけ離れて根暗な部分をデフォルメしているので、まるっきり実話だと思って観るのは止した方が良いかもしれない。

「本当は優しい」という台詞があるんだけど、現在のザッカーバーグの慈善事業への力の入れようを知って観ていないと、この台詞に「ほんまかよ」と突っ込みを入れてしまいそうなくらいに性悪に描かれてます。
とは言っても下げて下げて描いてるんじゃなくて、「変人だから表現が下手なんで許してあげてね」的なノリ。
どういう意図なのか下げておいて逆にイメージアップを狙ってるんじゃないかなんて勘ぐりながら観ていたのですが、最後まで観ても真意はよくわからない、でもその創造力を掻き立てる辺も面白い。
アップルのスティーブ・ジョブスをこの路線でボロクソに描いた映画が観てみたい。

ドラマも面白いんだけどザッカーバーグ役のジェシー・アイゼンバーグの表情がムチャクチャ良いです。
『ゾンビ・ランド』でへちゃへちゃな兄ちゃんを演じてた彼ですが、今後が楽しみ。

	シリコンバレー・アドベンチャー―ザ・起業物語
	ジェリー カプラン
	日経BP出版センター