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希望の国

2012-10-23 | 劇場映画れびゅー
東日本大震災、それに伴う福島第一原子力発電所事故から1年半。
そこから題材とロケ地を継承し、園子温監督作というところが観終わったあとの精神的な落ち方を考えると怖くもありながら、『希望の国』を観てきました。
★★★★

2011年の大震災から数年後のある日、日本の違う地域で再び大地震が発生した。
大津波、原発の爆発と同じ未曾有の災害が繰り返される中、日常を奪われた放射能汚染区域に住む二家族の辿る道を描かれている。

ドキュメンタリータッチで福島を描いているのだと思い込んで観に行ったら、上記のようなフィクションの物語だった。

フィクションではあるけれど、大震災から1年半経ち、何事も無かったかのように暮らしている今の日本人に警鐘を鳴らす内容になっている。

園子温監督作らしく、狂気に満ちているのは間違いない。
この映画での狂気とは、放射能に妥協している世の中、見えないからと目をつぶって無かったことにしようとする人々、守ってくれないばかりか真実を公表せず被害の拡大を黙殺し続ける政府、人知れず薄く広く拡散していく放射性物質。
これらは今現在この日本で進行している事実がそのままベースになっている。

原発が爆発したのを聞いた時の恐怖を忘れてはいけない。
爆発なんてしたら日本が終わってしまう、でも絶対に技術的に安全だと信じていた原発が事実爆発したのに、なぜこんなにのほのんと暮らしていられるんだろう。

その辺りを考えようとしない人達に対してしつこい程にメッセージを発信している映画なんだけど、そういう人はそもそもこの映画を観ないだろう。
だからこそ、事放射能に関しては正確な情報を随時公表して、妥協しなくて済む社会づくりをする義務を政府が怠ってはならないはずなんだけど…。

今回も園子温組の一度やった役のイメージが強い役者さん達が脇を固めて、他の役者さんがやるよりも無駄に恐怖を感じてしまった。



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ポニーキャニオン

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