いろいろと調べてみると、『トゥーランドット』自体はこれまでに何度も戯曲化されていて、一番有名なのは、先日お亡くなりになったパバロッティの「誰も寝てはならぬ」が有名なプッチーニ版のオペラ。
今回の日本版はオペラではなくて、日本と一部中華圏のエンターテイナーが総力を挙げてイチから創作した、全く新しいミュージカルバージョン。
その名も『祝祭音楽劇 トゥーランドット』。
スタッフに演出/宮本亜門、音楽/久石譲、衣装/ワダエミ、脚本/鈴木勝秀、作詞/森雪之丞、振付/ダレン・リーと、誰か一人だけが関わっているだけでも箔が付くようなビッグネームがずらっと並んだこのミュージカル。
観逃すのはもったいなさ過ぎ。
まだ名古屋公演が残っているので、機会のある方は是非!
ワダエミの絢爛たる衣装に身を包んだ豪華キャスト達が、ファンタジックな久石譲サウンドに乗せて歌い、宮本亜門ネエさんの奇抜な演出とダレン・リーのダイナミックな振り付けでホール中を沸かせます。
台詞と歌のパートが分かれているので、ミュージカルが初めてな方にも馴染みやすいと思います。
プッチーニ版とは全く別物だと思っておいた方が良いかもしれません。
ストーリー云々よりも、この企画自体が奇跡的なので、どこに価値を見出すかで楽しみ方が変わってくるかな。
今回は、超満員のホールで、運良く4列目の通路側をゲットしての観劇。
大勢の登場人物たちが、舞台上の大きな階段のセットや、客席をところ狭しと動き、踊り、歌い上げる舞台に大興奮でした。
この先はネタバレです。
いつもに増して支離滅裂な感想なのはご愛嬌。
スタッフの豪華さも去ることながら、メインのキャストも驚きのビッグネーム揃い。
トゥーランドット役に、台湾の歌姫アーメイ。
元々この役には香港のケリー・チャンがキャスティングされる予定だったのが、足の怪我を理由にキャンセル。
先日の聖火マラソンにはしっかり出て走っていたので、複雑な事情が有ったんでしょう。
さらに中国との間に複雑な事情が有るアーメイを代わりにキャスティングするなんて、それこそいろんな意味でナイスかも。
正直、日本語はケリー・チャンのようには行かないけれど、かなりがんばってはりました。
でも、日本語が不自由な彼女に日本語で歌わせ、歌はともかく台詞まで日本語で話させるなんて、最高の素材を揃えたこの舞台の中で観ていて際立って違和感を感じるところなんだから、もうちょっと“彼女が出演している事自体”に意味を持たせるような演出が有っても良かったのでは?
事情を知らずに観た人は、何故に外国人がこの重要な役を?と感じたんじゃないかな。
カラフ役には、地球ゴージャス外の舞台は珍しいらしい岸谷五朗。
顔デカイけど、堂々としててカッコエーね。
トゥーランドットを、しいては自分を守る事に固執するワン将軍役は、やり過ぎ芸達者な中村獅童。
どうせなら、いつものようにやり過ぎるなりで個性を発揮して欲しいところだったけど、シェイクスピア劇に出てきそうな苦虫を噛み潰したような人物に終始。
それこそ吉田鋼太郎辺りが演じていたらハマりそう。
表情のやり過ぎ具合が面白い人でもあるので、顔の輪郭を覆う兜は無しにしてくれていたらまた違う楽しみ方が出来たかな。
カーテンコールでは沸かせてくれました。
アーメイのが目立とうとしてたけどw
宦官のミンには早乙女太一。
ならではなハマリ役w きっと、彼目当てな観客が多かったんじゃないだろうか。
舞いはさすがに美しかったけど、台詞は聞き取り辛かった。
カラフを慕うリュー役は、どういう訳か安倍なつみ。
もしかしたら、折角の夢の共演に水を差す存在になるんじゃないかと、キャスト発表時から彼女の存在を微妙に思ってたんですが、まるで別人のようなミュージカルの歌唱力と、表現力にびっくり。
彼女のイメージって、モーニング娘。の中でも元メインを張ってたのに、歌唱力は一番微妙って感じだったのに、どれだけ練習したらこうも変われるんだろう。
最近ミュージカルで頭角を現してるソニンには元々資質が見え隠れしていたけど、全く期待もしてなかった安倍なつみにはびっくりしたのと共に、見直しました。
抜群の歌唱力と言う程では無いにしても、日本語の発音が辛そうなアーメイよりもある意味聞き応えが有ったなんて言ったら誰も信じてくれないだろうなぁ。
良い舞台女優さんになるかもしれない。
登場人物たちの進む道を示す、謎の行商には北村有起哉。
観ていて一番面白い役柄で、実はこの人が主役だったようにも思えた。
この人もムチャクチャ芸達者ですね。
そんなメインで名前の出ている俳優さん達に加え、数十名の俳優さん達が舞台の上や、時には客席の通路に登場して、至る所で演じ、歌い、舞う。
加えて、中国の舞踏団からも10名程がコッソリ参加していて、本格的な剣術を披露するクライマックスは、『座頭市』で書いた迫力もスッ飛ぶ程の臨場感。
至る所で“本物”や“一流”が支えているからこそな、至高の祝祭音楽劇でした。
舞台装置は巨大な階段が左右に2つと奥に1つ。
最初は中央の階段と左右の階段がぴったりとくっ付いた状態なんだけど、場面によってそれぞれがまるで立体パズルのように形を変えて行く面白い作り。
文章で説明するのは難しいけど、舞台の変化を観ているだけでも飽きないのに加えて、セット自体に3階建ての建物位の高低差がある上を役者さん達が歩いたり、走ったりするのを観ていると危なっかしくてまたそれがこの舞台の魅力の一つになっている。
ストーリーを簡単に説明すると、東方の島国から来た王子が、中国の女王と民衆を呪縛から解き放ち、軍政や専制政治を否定した女王と王子が結ばれめでたしめでたし、つー感じ。
某国国家主席が来日した当日に観たんですが、思いっきり民主主義を掲揚するクライマックスは、いろんな意味で面白かった。
ケリー・チャンは出なくて本当に正解だったかもしれないねw
プッチーニ版とは全く別物と思った方が良いような展開なんだけど、ストーリーはまんまプッチーニ版にした方が面白かったかも。
今回の日本版はオペラではなくて、日本と一部中華圏のエンターテイナーが総力を挙げてイチから創作した、全く新しいミュージカルバージョン。
その名も『祝祭音楽劇 トゥーランドット』。
スタッフに演出/宮本亜門、音楽/久石譲、衣装/ワダエミ、脚本/鈴木勝秀、作詞/森雪之丞、振付/ダレン・リーと、誰か一人だけが関わっているだけでも箔が付くようなビッグネームがずらっと並んだこのミュージカル。
観逃すのはもったいなさ過ぎ。
まだ名古屋公演が残っているので、機会のある方は是非!
ワダエミの絢爛たる衣装に身を包んだ豪華キャスト達が、ファンタジックな久石譲サウンドに乗せて歌い、宮本亜門ネエさんの奇抜な演出とダレン・リーのダイナミックな振り付けでホール中を沸かせます。
台詞と歌のパートが分かれているので、ミュージカルが初めてな方にも馴染みやすいと思います。
プッチーニ版とは全く別物だと思っておいた方が良いかもしれません。
ストーリー云々よりも、この企画自体が奇跡的なので、どこに価値を見出すかで楽しみ方が変わってくるかな。
今回は、超満員のホールで、運良く4列目の通路側をゲットしての観劇。
大勢の登場人物たちが、舞台上の大きな階段のセットや、客席をところ狭しと動き、踊り、歌い上げる舞台に大興奮でした。
この先はネタバレです。
いつもに増して支離滅裂な感想なのはご愛嬌。
スタッフの豪華さも去ることながら、メインのキャストも驚きのビッグネーム揃い。
トゥーランドット役に、台湾の歌姫アーメイ。
元々この役には香港のケリー・チャンがキャスティングされる予定だったのが、足の怪我を理由にキャンセル。
先日の聖火マラソンにはしっかり出て走っていたので、複雑な事情が有ったんでしょう。
さらに中国との間に複雑な事情が有るアーメイを代わりにキャスティングするなんて、それこそいろんな意味でナイスかも。
正直、日本語はケリー・チャンのようには行かないけれど、かなりがんばってはりました。
でも、日本語が不自由な彼女に日本語で歌わせ、歌はともかく台詞まで日本語で話させるなんて、最高の素材を揃えたこの舞台の中で観ていて際立って違和感を感じるところなんだから、もうちょっと“彼女が出演している事自体”に意味を持たせるような演出が有っても良かったのでは?
事情を知らずに観た人は、何故に外国人がこの重要な役を?と感じたんじゃないかな。
カラフ役には、地球ゴージャス外の舞台は珍しいらしい岸谷五朗。
顔デカイけど、堂々としててカッコエーね。
トゥーランドットを、しいては自分を守る事に固執するワン将軍役は、やり過ぎ芸達者な中村獅童。
どうせなら、いつものようにやり過ぎるなりで個性を発揮して欲しいところだったけど、シェイクスピア劇に出てきそうな苦虫を噛み潰したような人物に終始。
それこそ吉田鋼太郎辺りが演じていたらハマりそう。
表情のやり過ぎ具合が面白い人でもあるので、顔の輪郭を覆う兜は無しにしてくれていたらまた違う楽しみ方が出来たかな。
カーテンコールでは沸かせてくれました。
アーメイのが目立とうとしてたけどw
宦官のミンには早乙女太一。
ならではなハマリ役w きっと、彼目当てな観客が多かったんじゃないだろうか。
舞いはさすがに美しかったけど、台詞は聞き取り辛かった。
カラフを慕うリュー役は、どういう訳か安倍なつみ。
もしかしたら、折角の夢の共演に水を差す存在になるんじゃないかと、キャスト発表時から彼女の存在を微妙に思ってたんですが、まるで別人のようなミュージカルの歌唱力と、表現力にびっくり。
彼女のイメージって、モーニング娘。の中でも元メインを張ってたのに、歌唱力は一番微妙って感じだったのに、どれだけ練習したらこうも変われるんだろう。
最近ミュージカルで頭角を現してるソニンには元々資質が見え隠れしていたけど、全く期待もしてなかった安倍なつみにはびっくりしたのと共に、見直しました。
抜群の歌唱力と言う程では無いにしても、日本語の発音が辛そうなアーメイよりもある意味聞き応えが有ったなんて言ったら誰も信じてくれないだろうなぁ。
良い舞台女優さんになるかもしれない。
登場人物たちの進む道を示す、謎の行商には北村有起哉。
観ていて一番面白い役柄で、実はこの人が主役だったようにも思えた。
この人もムチャクチャ芸達者ですね。
そんなメインで名前の出ている俳優さん達に加え、数十名の俳優さん達が舞台の上や、時には客席の通路に登場して、至る所で演じ、歌い、舞う。
加えて、中国の舞踏団からも10名程がコッソリ参加していて、本格的な剣術を披露するクライマックスは、『座頭市』で書いた迫力もスッ飛ぶ程の臨場感。
至る所で“本物”や“一流”が支えているからこそな、至高の祝祭音楽劇でした。
舞台装置は巨大な階段が左右に2つと奥に1つ。
最初は中央の階段と左右の階段がぴったりとくっ付いた状態なんだけど、場面によってそれぞれがまるで立体パズルのように形を変えて行く面白い作り。
文章で説明するのは難しいけど、舞台の変化を観ているだけでも飽きないのに加えて、セット自体に3階建ての建物位の高低差がある上を役者さん達が歩いたり、走ったりするのを観ていると危なっかしくてまたそれがこの舞台の魅力の一つになっている。
ストーリーを簡単に説明すると、東方の島国から来た王子が、中国の女王と民衆を呪縛から解き放ち、軍政や専制政治を否定した女王と王子が結ばれめでたしめでたし、つー感じ。
某国国家主席が来日した当日に観たんですが、思いっきり民主主義を掲揚するクライマックスは、いろんな意味で面白かった。
ケリー・チャンは出なくて本当に正解だったかもしれないねw
プッチーニ版とは全く別物と思った方が良いような展開なんだけど、ストーリーはまんまプッチーニ版にした方が面白かったかも。