和讃に
名号不思議の海水は 逆謗の屍骸もとどまらず
衆悪の万川帰しぬれば 功徳のうしほに一味なり
衆悪の万川帰しぬれば 功徳のうしほに一味なり
意訳
思いはかることのできない功徳をそなえた名号の海水には、五逆のものや逆謗のもののしかばねは残らない。さまざまな川も海に流れこめば一つの味になるように、あらゆるものが犯した悪の川が流れこむと、功徳の海水と一つの味になる。
衆悪の万川とは、すべての河川の事であり、私自身だと領解していたが、
ある時、親鸞聖人の「清浄の心はさらになし」との言葉を思い出した。
普通の川ではなく、手の施しようのない真っ黒に濁った川でったと気づかされた。