「わたしには子がある。わたしには財がある」と思って愚かな者は悩む。
しかしすでに自己が自分のものではない。
ましてどうして子が自分のものであろうか。
どうして財が自分のものであろうか。
しかしすでに自己が自分のものではない。
ましてどうして子が自分のものであろうか。
どうして財が自分のものであろうか。
「法句経」中村元訳『ブッダの真理のことば・感興のことば』(岩波文庫)
私たちは「自己は自分のもの」と思っているが、そもそも「自己が自分のものではない」のです。
だから、いのちを含めたさまざまなもの(子・財…)を「自分のもの」と思ってしまうから悩みや苦しみの原因となってしまう。
