住職の独り言

~ご縁に触れて~

夜半に嵐の 吹かぬものかは

2024年04月02日 | 独り言
明日ありと
思う心の仇桜
夜半に嵐の
吹かぬものかは
(親鸞聖人)
申すまでもなくこの詩は、親鸞聖人が得度式の時、今日の得度式は夜も更けたし明日にしましょうと慈鎮和尚に言われた時、桜の花は今は咲いていても、夜に嵐が来て散ってしまうかも知れません。
今、得度式をお願いします。と嘆願された模様を詠まれた詩と伝えられます。

この詩でこんな思い出があります。

友人の寺の法要に行って会食の時、女性が私の所に来られて、こう言われるんです。
お寺さんは浄土真宗ですよね。はい、そうですが…
私は親鸞聖人の明日ありと思う心の仇桜夜半に嵐の 吹かぬものかは」という詩を人生訓にしているんです。
どう言う事ですか?とお聞きすると
「夕食が終わり、流しには食器の山。明日でもいいか…と思うんですが、親鸞聖人の詠まれたこの詩を思い出して、明日にしないで、今やろう…と思うんです」
と言われた。

そうですよね、明日に延ばした所で、食器の片付けは誰かやってくれる訳でもなく、結局、自分がやらなくちゃいけない!今やればスッキリするし、気持ちよく明日を迎える事が出来ますもんね。



コメント
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