2018年のブログです
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昨日の日曜日に新潟大学で開催された県臨床心理士会の定例研修会に出席しました。
土曜日から孫娘たちが遊びに来ていたのですが、たまには真面目に勉強しているじーじの姿も見せようと思い(?)、「じーじは勉強会に行ってくるね」といって、出かけました。
孫娘たちはじーじの予想に反して、なぜか笑顔で(?)、お見送りをしてくれました。
研修会の講師は福島学院大教授の岸良範さん。
お名前は以前から存知あげていましたが、お話をお聞きするのは初めて、楽しみにしていました。
テーマは、思春期・青年期と彷徨い歩く力。
岸さんは大学の先生らしからぬ(?)ユーモアたっぷりのお話で、会場はまたたくまに岸さんのお話に引き込まれました。
岸さんが、サリンジャーさんの『キャッチャー・イン・ザ・ライ』の中から、村上春樹さんの訳した、寄る辺ない「うら淋しさ」という言葉を引用して、思春期の心性を巧みに表している、とほめられ、村上フアンのじーじもおおいに頷けました。
岸さんは昔、山王教育研究所にいらしたこともあるということで、学者さんというよりは臨床家という雰囲気が強く、とても参考になるお話をたくさんうかがうことができました。
じーじの好きなウィニコットさんのお話も聞けて、勉強になりました。
午後は事例検討。
若手臨床家のケースに助言をいただきました。
ある箇所で、岸さんが、自分なら、ここでは発言はできない、哀しみを一緒に味わうことで精一杯かもしれない、と発言をされ、その素直で率直な姿にこころをうたれました。
ちからのある臨床家は本当に自分に正直で、クライエントさんのことを考えるのだな、と改めて感動しました。
10時から16時半まで、久しぶりに学生用の固い椅子に座って、体も頭もクタクタになりましたが、こころはすがすがしく、充実した感じになれました。
いい講義をしてくださった岸さん、そして、いい企画をしてくださった心理士会に感謝します。 (2018. 10 記)
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2023年4月の追記です
このブログをどこかで目にしてくださった岸先生から、この時の講演のもとになった論文などのコピーを4本も送っていただきました(岸先生、ありがとうございました)。
思春期の彷徨いやゆらぎなどについて、深い考察がなされていて参考になります。
藤山直樹さんも引用されていました。
そして、事例がすばらしいです。
女子高校生の内界での彷徨いとそれへの岸先生のより添いが素敵です。
勉強になりましたし、感動しました。
臨床は大変だけど、すごいです。 (2023.4 記)