ゆうわファミリーカウンセリング新潟 (じーじ臨床心理士・赤坂正人)     

こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で、じーじ臨床心理士が公園カウンセリングや訪問カウンセリングなどをやっています。

あだち充『スローステップ』(全7巻)1991・小学館-青春真っただ中のお話ですよ!

2024年11月06日 | 小説を読む

 2024年11月のブログです

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 今年1月の能登半島地震で崩れたじーじの部屋の本の山はまだまだ崩れたままの状態。

 少しでも整理をしようと本を積み直していると、奥のほうにコミック本を発見した。

 あだち充さんの名作『タッチ』と『いつでも美空』。

 『タッチ』はさすがに記憶があるので(少々あやしいが…)、全く記憶がないが、主人公が中学女子という『いつでも美空』をパラパラとめくる。

 上の孫娘が中学生になったので、お薦め本を、と思って一所懸命に(?)読む。

 とても面白いコミックでいいかも(!)、と思ったのだが、少しエッチな場面があったり、怖い場面があったりしたので、孫娘がもう少し大きくなってから(?)お薦めしようと判断する。

 さらに、本の山を探すと、高校女子が主人公の同じあだち充さんの『スローステップ』(1991・小学館)を発見する。

 高校女子のお話だと中学生には少し早いかな?と思いながらも、こちらも一所懸命に点検すると(?)、これが大当たり、すごく面白い。

 例によって、あらすじはあえて書かないが、青春真っただ中の物語!という言葉がぴったり。

 ユーモアが上質で、つい笑ってしまい、家族にバレないように真面目な顔をして読む(?)。

 面白くて笑ってしまうだけではなく、高校生の切なさやおとなの哀しさや、あだち充さんの世界の底流に流れている生と死のテーマも少しだけ感じられて、完璧なあだち充ワールドだ!

 もともと『ちゃお』という少女向けのマンガ雑誌に連載をされていたらしく、中学女子が読んでも安全そうで(?)、孫娘たちにお勧めするのが楽しみになってきた。

 孫娘たちに自慢ができる一冊になるといいな!とひそかに期待をしているじーじである。       (2024.11 記)

 

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子どもをめぐる争いにおいて子どもの意思を尊重することについて考えてみる-家庭裁判所での司法臨床と臨床心理士の経験から

2024年11月06日 | 遊ぶことの力を考える

 2024年11月のブログです

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 面会交流や子どもの親権者・監護者の指定などで子どもをめぐる争いが生じた場合に、子どもの意思を尊重することが大切になると思われるが、そのことに考えてみたい。

 子どもの意思を尊重することが大切であることに異論はないと思うが、子どもの意思を尊重するということは簡単なことではなく、とても難しいことである。

 民法では、養子縁組の際に、子どもが15歳以上であれば、自分で同意の意思を示すことができると規定されており、ここから考えると、子どもが15歳以上の場合には、その意思を尊重しなければならないと考えられていると思われる。

 つまり、子どもが15歳以上の場合には、子どもは自分の意思を表明する権利と責任があると考えられる。

 一方、家庭裁判所の実務では、子どもをめぐる争いの場合に、子どもが10歳程度からその意思を参考にしているように思われる。

 もっとも、参考にするだけで、子どもをめぐる争いに結論を出す場合には、それよりも双方の親の過去の監護状況や現在の監護状況で判断されることが多いと思われる。

 参考にする場合でも、子どもの意思や気持ちや感情などは、流動的で、不確実性や複雑さなどが大きく、その把握のためには慎重な配慮と十分な対応やケアが求められる。

 例えば、じーじの経験では、子どもは現在、一緒に住んでいる親の気持ちにすごく配慮をするし、その親の態度や言葉などに影響をされることが多いと思う。

 子どもがそのような状況の中で不用意な発言をしてしまうと、あとで後悔をするような場面も想像される。

 そういう子どもに意向を表明させることには慎重でなければならないし、場合によっては意向を表明させないことが子どもを守ることになるだろうと考える。

 子どもの意思を尊重するということは、そういった子どもの立場を守って、子どもの意思の表明の是非や可否を慎重に判断することによってのみ可能になることではないかと考えられる。

 子どもの権利を守り、子どもの福祉を実現するためには、子どもの意思を尊重することが不可欠であるが、子どもの意思の確認にはおとなの上記のような配慮と冷静な対応、十分なケアが不可欠であることを忘れてはならないだろうと考える。        (2024.11 記)

 

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