ゆうわファミリーカウンセリング新潟 (じーじ臨床心理士・赤坂正人)     

こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で、じーじ臨床心理士が公園カウンセリングや訪問カウンセリングなどをやっています。

再び東日本大震災の原発と津波による被災地を自分の眼で見て考えたこと-じーじの2017東北の旅

2024年03月18日 | ひとり旅で考える

 2017年5月のブログです

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 5月の連休、昨年に続いて、東北3県の沿岸部を車で旅してきました。

 国道6号線の沿線は、昨年より少しだけ帰還困難地域が減りましたが、しかし、規制解除になった地域でも、入り口がフェンスで閉鎖されているお店もあり、まだまだ大変な様子でした。

 もちろん、帰還困難地域内は、当然、無人で、犬や猫の姿も見当たりません。その代わりに、獣注意、という看板が目立ちます。動物ではなく、獣(けもの)という表記が、異様な感じです。

 また、あいかわらず、国道の交差道路には、警備員が通行止めの警戒をしています。盗難防止のためか、福島県警のパトカーも頻繁に行き来をしています。

 今回も、じーじは国道6号線の沿線しか見ていませんが、国道6号線の西側を中心に大きく広がっている帰還困難地域では、今も大変な状況が広がっているのではないかと想像をします。

 その後、岩手県まで北上をして、各地で津波の被害地を見ました。まだまだどこの湾も復興工事の最中でした。

 去年はあまりよく見られなかった被災地も今年は見るようにしましたが、陸前高田で5階建ての団地の4階までが津波でめちゃくちゃになり、かろうじて5階だけが原型をとどめている建物に気づきました。

 いまさらながら、津波の威力の大きさに驚かされました。あの団地の住人は避難が間に合ったのか気にかかりました。

 昨年も書きましたが、じーじが家裁の調査官の仕事をしていた時に、先輩から、できるだけ家庭訪問をして、現場の雰囲気を感じることが大切だ、と教えられ、実践をしてきました。

 精神科医の中井久夫さんも同じようなことを書いておられましたが、本当にそうだな、とつくづく感じます。

 今回の旅でも、テレビの映像などでは納得をせずに、それをきっかけにして、できるだけ自分で現地に行き、自分の眼で現場を見て、その雰囲気を感じることが、自分の考えを深め、こころに響くものを大切にすることだ、とあらためて深く思いました。

 年老いたじーじの車中泊による貧乏旅行でしたが、精神的には有意義な旅でした。    (2017. 5 記)

 


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