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新井満『尋ね人の時間』1991・文春文庫-おとなの哀しみと父娘の面会交流を描く

2024年09月26日 | 小説を読む

 2020年9月のブログです

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 本棚を眺めていたら、読んで、読んで、と言っている本があった、ような気がして、新井満さんの『尋ね人の時間』(1991・文春文庫)を読む。

 新井さんは新潟市出身の作詞家で、小説家。

 今は北海道に住んでいるらしい(なんだか身近な感じ)。

 『尋ね人の時間』は1988年の芥川賞受賞作。

 おそらく20数年ぶりに読んだが、例によって、当然、あらすじも忘れていて、新刊同様に読む。

 これがなかなかいい。

 落ちついたおとなの小説という感じ。

 びっくりしたのだが(一度読んでいて、びっくりした、もないが)、離婚で別れた小学生の娘との面会交流の場面が出てくる。

 面会交流の場面が出てくる小説としては、かなり早いほうではないだろうか。

 父娘の派手ではないが、しんみりとした交流がとてもいい。

 小説全体もおとなの哀しさがよく描けていて、いいと思う。

 新井さんの他の小説も読みたくなったが、見つけ出せるかどうか。

 こちらも年末までのお楽しみかもしれない。          (2020.9 記)

 


コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (masashiclub)
2021-03-31 19:54:28
新井満さんは昔、シンガーソングライターとしても活躍されていましたね。
「ワインカラーのときめき」とか。
新井満さんの歌う「千の風になって」もいいです👍
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コメント、ありがとうございます。 (どさんこじーじ)
2021-04-01 06:21:37
そうらしいですね。うっかり屋のじーじは最近、知りました。
新井さんの、哀しみを知ったうえでの生きることの美しさ、はいいですね。
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