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南木佳士『陽子の一日』2015・文春文庫-不器用に、無骨に、ゆっくりと生きる人たちを描く

2024年10月18日 | 小説を読む

 2015年のブログです

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 じーじの大好きな小説家の南木佳士さんの文庫最新作『陽子の一日』(2015・文春文庫)です。

 南木さんはじーじより三つ年上で,1989年に『ダイヤモンドダスト』で芥川賞を取っていますが,じーじはその時からのファンです。

 あまり派手ではないですが,身の丈を大切にした小説家で,なんとなく人生を闘う同志という感じがします。

 この小説も,主人公の中高年の女性内科医,同期の男性内科医,若い男性内科医,その他,さまざまな人生模様が描かれます。

 いずれも不器用に,いかにも生きづらい人生を無骨に歩む姿が大変そうですが,自分を見ているようでもあり,共感させられます。

 地道に生きていこう!とあらためて考えさせられる一冊です。      (2015.7 記)

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 2022年春の追記です

 その後の南木さんの小説を読んでいても、不器用な主人公が多いですね。

 中には、加えて、小心者の主人公もいて、同じ小心者のじーじ(?)はすごく共感してしまいます。

 そのせいもあってか、病気になったりして、なかなか大変ですが、ヒーローの出てこない小説もなかなかいいものだなと思ったりします。      (2022.3 記)

 


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