ホセ・クーラが脚本・作曲した新作オペラ「モンテズマと赤毛の司祭」、数日後に迫った世界初演(2020年1月29日)にむけて、リハーサルもいよいよ大詰めを迎えています。
今回は、(告知編)、(解説編)、(解説編・その2)に続き、(リハーサル編)ということでまとめてみました。
サプライズは、クーラがリハーサルのワンシーンを動画で公開してくれたことです。貴重な初演前の新作オペラ、ごく一部ですが、リハーサル室でクーラが指揮し、オケと合唱が演奏している場面を見ることができたのは、とてもうれしいことです。
以下でリンクを紹介していますので、ぜひご覧になってみてください。
JOSÉ CURA: MONTEZUMA AND THE RED PRIEST – opera buffa (ma non troppo) – world premiere – half-staged version
Prologo
Francisquillo – János Alagi
El Amo – Matias Tosi
La Amante – Katalin Károlyi
Backstage voices:
A Woman – Gabriella Sallay
A Man – Péter Tóth
Quintet:
1. Nóra Ducza (also Donna 2 in Stornello)
2. Bernadett Nagy (also Donna 4 in Stornello)
3. Kornélia Bakos (also Donna 1 in Stornello)
4. József Csapó (also Uomo 1 and Pignatta in Stornello)
5. Szabolcs Hámori (also Uomo 3 in Stornello)
Il Carnevale
Vivaldi – Donát Varga
Host – Róbert Rezsnyák
Filomeno – Zoltán Megyesi
Händel – Domonkos Bazsó
Scarlatti: József Gál
Stornello
Donna 3 – Katalin Süveges
Uomo 2 – Gábor Pivarcsi
L’Ospedale
Orderly Noun – Borbála László
Orphans orchestra:
Bianca Maria – Fruzsina Varga (flute)
Claudia – Melinda Kozár (oboe)
Cattarina – Yoshie Toyonaga (clarinet)
Luciett – Dóra Béres (trumpet)
Pierin – Ildikó Fazekas (violin)
Bettina – Katalin Madák (viola)
Margherita – Rita Keresztes (cello)
Giuseppina – Gerda Kocsis (double bass)
Il Cimitero
The Gondoliere and the Friar – Róbert Rezsnyák
La Prova
Motezuma – Matias Tosi
Teutile – Nóra Ducza
Ramiro – Kornélia Bakos
Fernando – Bernadett Nagy
Mitrena – Katalin Károlyi
Stage Manager – Pál Kálmán Könyves
Spectator – Péter Tóth
Hungarian Radio Symphony Orchestra and Choir (choirmaster: Zoltán Pad)
Organ, harpsichord, continuo: Soma Dinyés
Conductor: José Cura
*リスト音楽院のHPに掲載されたもので、各場面ごとの詳しい配役と出演者のリストのようです。プロローグを含め、全部で7場で構成されているということでしょうか。
≪リハーサルの動画ーークーラのFBより≫
”リハーサルでの短い瞬間ーーフランシスキーリョの死の間際のディエス・イレ(Dies irae=怒りの日)の断片” by ホセ・クーラ
≪SNSより、リハーサルの様子≫
●ハンガリー放送芸術協会のFBから、アーティストとリハ中のクーラ
全部で10枚の写真が掲載されています。右上のFBをクリックしてご覧ください。
”来週、1月29日水曜日に、ホセ・クーラの新しいコメディ「モンテズマと赤毛の司祭」を演奏する。初演まであと1週間、オーケストラとボーカルのアーティストとソリストが、作曲家・指揮者とハードに働いている。写真は今朝Radio 6スタジオで撮影された。”
●同じくハンガリー放送芸術協会のFBより、主演のマティアス・トシの紹介
●ハンガリー放送芸術協会のインスタより
こちらも同じ協会によるリハの風景ですが、FBとは違う写真が10枚、掲載されています。
インスタの10枚の写真のうちから2枚を。
主要なキャストの方たちなのでしょうか、ピアノを囲み、クーラの説明を聞いているようにみえます。
ヴァイオリンを弾くクーラ。ヴィバルディなど作曲家が主要なキャストで、音楽がふんだんに出てくるドラマのため、ヴァイオリンを弾く役、シーンをやってみせているのでしょうか。
●出演者のFBより
ヘンデル役の方がアップされていたリハ風景。とても楽しそうです。
1月29日の初日が迫っています。この時点で、ゲネプロの直前という頃でしょうか。
リハーサルは笑いが絶えないなかですすめられたそうです。ハンガリーに滞在中の日本の音楽家の方がSNSでクーラのリハの様子を紹介されていましたが、英語、ハンガリー語、イタリア語、フランス語が入りまじり、バロック音楽、モダン音楽、ジャズが入りまじり、そして喜劇で笑いが絶えない現場、マエストロ・クーラが面白すぎる、という内容を記されていました。これを読むだけで興味がかきたてられます。クーラのユーモア、リーダーシップとカリスマ性、出演者、同僚、劇場関係者へのフランクで寛容な姿勢、そして劇場と音楽、芸術を深く愛するクーラの全面的な能力とパワーが発揮され、初演へと着実に前進しているのだと思います。
クーラが数年がかりで執筆、作曲をすすめてきた新作オペラ。どんなものなのか、どんな音楽なのか、話を聞くだけではあまりイメージしにくかったのですが、今回、クーラが1場面を紹介してくれたおかげで、期待が大きくふくらみました。主人公の従者の死の場面、ヴェルディなどレクイエムでおなじみの「怒りの日」、とても迫力ある音楽、ドラマティックな合唱の場面でした。わくわくして、もっと聞きたいと思います。ぜひ、放送をお願いしたいです。
*写真はハンガリー放送芸術協会、関係者のFBなどからお借りしました。