大変に残念なお知らせです。
今年2020年11月に予定されていた、イタリアのバーリ歌劇場の来日公演のアイーダですが、ホセ・クーラがラダメスを演じることが公表されていた名古屋クラシックフェスティバルより、公演中止が正式に発表されました。
本当に残念ですが、世界的な新型コロナのパンデミック、日本でも欧州でもまだまだ収束とはいえず、さらに第2波第3波への備えと警戒ということから考えれば、イタリアからの大型引っ越し公演の断念は、やむを得ないことだと思います。
今回の中止発表は、名古屋クラシックフェスティバルでの公演についてですが、下の画像を見ていただければわかりますが、バーリ歌劇場の総裁による日本ツアーのキャンセルの連絡が掲載されています。ということは、いずれ他の劇場も中止の告知をせざるを得なくなるのではないかと思います。また東京の劇場からは、いまだに開催告知さえ出ていなかったわかですが、コロナ禍のもと、幻の公演と終わったということでしょうか。いずれ、すでに開催告知していた劇場からも正式発表があるかと思います。
舞台上での密接した演技と歌唱、大勢の合唱団とオーケストラが狭い場所で演奏し、舞台裏にも多数の技術者、スタッフが働き、劇場内では数千人もの観客が鑑賞するスタイルのオペラが、今後、どのような形で再開、復活が可能なのか・・。ドイツをはじめ欧州では、オーケストラ公演に関してすでに様々な研究や模索が始まっているようですが、コロナウイルスに対する医療・医学分野の研究、社会保障の充実、文化芸術・アーティストへの補償などの社会的備えと合わせて、パンデミック防止を念頭においた新しい芸術の探求がすすむことを期待して見守るしかありません。
愛するアーティストが心身ともに無事にこのパンデミックを乗り越え、そして元気にその姿を舞台上に見せてくれる日を、そしてそれを生で見ることができる日が一日も早く訪れることを、心から願っています。
劇場関係者、アーティストの皆さん、招聘団体、フェスティバル関係者の皆さんの苦渋の決断、この間のご苦労には、心から感謝とねぎらいの思いでいっぱいです。ぜひ、またクーラの来日公演が実現するよう、今後もよろしくお願い申し上げます。
≪第38回名古屋クラシックフェスティバル HPより≫
ーー以下の画像に、フェスティバルのサイトへリンクがはってあります。
*なお、名古屋クラシックフェスティバルのうち、バーリ歌劇場アイーダは中止が発表されましたが、フェスティバル自体は行われるようです。演目によって、中止の公演と予定通りの公演があるようですので、お間違えの無いようお願いいたします。また公演情報は今後も変わる可能性が高いですので、公式HPなどから最新の情報をご参照ください。