どーんもどんもどんも、そうだいでございます。みなさま、今日も一日お疲れさまでした。
いよいよあったかくなってきましたね~。なんとなく潮のかおりとしめりけのある空気もただよってきて、ついに夏の足音も聴こえてきたような気までします。まだ早いかな?
いや~なんかね、最近はなんか本を読んでますねぇ。活字の本だけじゃなくマンガも読んでます。
さきごろ辻村深月先生の『スロウハイツの神様』のことをつづった時にも申したとおり、ひまな時には本を読んでる生活を始めまして、今思い出せる範囲でいうと、ここ1週間くらいの間では、
宮本 輝 『流転の海 第1部』(1984年 新潮文庫)
島本 理生 『リトル・バイ・リトル』(2002年 講談社)
辻村 深月 『ロードムービー』(2005~10年 講談社ノベルス)
そんなにスピードをあげてないもんで量は読んでないんですけど、いいもの読んでる感はありますね。いい感じでさくさく読んでますよ~。
『流転の海』は親しい人にすすめられて読んだのですが、まぁ~おもしろいね!! 恥ずかしながら私、宮本輝さんの作品を読むのが初めてだったりしまして……30すぎで初もってる!
いや~、もってる先生はすごい。わかりやすいのに文章に詰め込まれた情報量が膨大。登場するキャラクターがいちいち魅力的。魅力的なのに存在に無理がないからとってもリアル。
1980年代に書かれた小説なのに、終戦直後の荒廃した日本と、そこに満ちあふれていた人間の生のエネルギーというものが、文章だけの力で見事に立ち上がっているんですね。
もちろん、本当に1940年代の日本にあった風景がその通りだったのかどうかは別問題だし、1980年代に生まれた私がそれを比較するすべもないのですが、「こういう時代だった」と私に信じさせてくれる強力な牽引力が『流転の海』にはありました。
さっすがライフワーク。さっすが「ちがいのわかる男」。ふるっ!
『流転の海』、続きを読むのが楽しみですね。今のところ第5部までが文庫化されているようです。
物語の時間はどんどん現在に近づいていくわけなんですが、第1部で八面六臂の活躍をした怪物・松坂熊吾の1人息子である伸仁くんがどんな人間に成長していくのか? 気になるな~。
余談なんですが、その伸仁くんの誕生日が私とおなじ3月6日だったのにはビックラこいてしまいました。ほんとに本を読みながら「おおっ。」と声をあげてしまいましたからね。こんなささいなことでも、人間って全身に電流が走ったようなリアクションをとっちゃうのねぇ~。
辻村さんはあいかわらず読んでいるのですが、島本理生さんは今回の『リトル・バイ・リトル』が最初に読んだ作品となりました。去年にちょっとした縁があって島本さんの存在をはっきり知るようになりまして、今ごろになってやっと彼女の作品を手にするようになったのです。おそっ。
島本さんはうまいね~!! あら、みなさん、もうそんなことご存じ?
ただ、まず『リトル・バイ・リトル』によって島本理生というプロの小説家がいる、ということは十二分にわかったのですが、私の生活にとって読むことが必要な作家さんである、という感覚まではまだつかんでないんですね。えらそうなこと言ってんねぇオイ!
ま、島本さんの本は、おそらく今のところいちばん有名なんじゃないかと思われる『ナラタージュ』(2005年)をはじめとした何冊かをすでに買いだめしてあるんで、どんどん読んでいきたいです。
でね、話は変わるんですけど、実は今、小説よりもマンガのほうをけっこう読んでたりしてまして……へへ。
なんだかんだいって先月まではあんまり書店に行く余裕がなかったのですが、久しぶりに今月になって近所の本屋さんに行ってみたらアラビックリ。
続きを読んでないままになってた連載中のマンガの新刊単行本が、出てる出てる!
私はもともとマンガを連載している雑誌の段階で読むくせがなかったもので、うひょひょうひょひょと己の欲望のおもむくままに買いあさってしまいました。
そして気がつくと家には、単行本の山が。
山田 芳裕 『へうげもの』第12巻(講談社 週刊モーニング連載)
宮下 英樹 『センゴク外伝 桶狭間戦記』最終第5巻(講談社 週刊ヤングマガジン連載)
宮下 英樹 『センゴク 天正記』第10巻(講談社 週刊ヤングマガジン連載)
山本 直樹 『レッド』第5巻(講談社 隔週刊イブニング連載)
椎橋 寛 『ぬらりひょんの孫』第12~15巻(集英社 週刊少年ジャンプ連載)
藤崎 竜 『屍鬼』第8~10巻(集英社 月刊ジャンプスクエア連載)
ヤマザキ マリ『テルマエ・ロマエ』第3巻(エンターブレイン 月刊コミックビーム連載)
山内 泰延 『男子高校生の日常』第4巻(スクウェアエニックス 月刊ガンガンONLINE連載)
いや~。もう幸せ。単行本だと新しい展開が山ほど読めるんですからね。当ったり前のことに今さらながら感じ入っております。読みたいマンガはこれでもう、だいたい読み尽くしちゃったかなぁ。
しっかしまぁ、戦国時代ものに妖怪ものに吸血鬼もの、おまけに風呂もの童貞もの。そろいもそろったねぇ。
けっこう、しばらくマンガを読んでなかったんでね。去年に出た単行本も、今ごろになってやっと手にすることとなりました。
いろいろ読んだわけなんですけど、作品全体を通してじゃなく、1冊の単行本として読んでいちばんおもしろかったのは、なんといっても『へうげもの』でしたね。
いや~、マンガを読んで泣くなんてことは滅多にない私なんですが、最後に収録された第131席「J-DREAM」にはやられてしまいました。あんな幸せな死に方をした秀吉さんなんて、今までどの作品にも出てこなかったんじゃないかしら。
『センゴク外伝 桶狭間戦記』は、まぁ~こんな終わりかたですよね、といった感じでした。ちょっとキレイにまとまりすぎてしまったきらいはありましたが、個人的には本編の『センゴク』よりもよっぽどスリリングで大好きな作品でしたね。なるほどねぇ~、「商業」と「農業」のたたかい。
宮下先生は『天正記』で忙しいでしょうからいいんですけど、誰か手のあいてるマンガ家さん、今川義元の伝説的ボンクラ息子・今川氏真と今川家の崩壊をメインにすえた作品をつくってくれませんかね!? ゼッタイおもしろいから。
今川氏真はすごいですよ……自分の親父を殺した人間の目の前でけまりを披露してますからね。日本代表クラスのJリーガーだってなかなかそんなことはできねぇよ。
『レッド』はもう、すごい試みですよね! はっきり言って今回の第5巻もほっとんどなんにも起きてないんですけど、かなり高い純度で1969~72年に展開したある集団の活動が記録されており、そしてその行く末には、昭和を知る者ならば誰もが知っているあの惨劇が待っている……
その、これから起きることの予感、予兆、ざわめき! それがコマの裏からにじみ出てくるんだよなぁ~。こういう怖さのある作品はなかなかないですよ。また、山本さんのタッチがリアル&ドライ。基本的に登場人物たちとはそうとうな距離をおいた描写にはなっているんですけど、ある瞬間には急にズームアップして彼ら彼女らの「あせり」や「疑心暗鬼」をとらえるリアリティをもっているのです。こーわーいー!!
恐いといえば、いよいよ人間VS屍鬼の全面戦争が始まってしまった『屍鬼』第10巻もそうとうな勢いでブルーな読後感におちいってしまいました。
キッツいなぁ……いやもちろん、約10年前にぶあつい原作小説が発表された時にそれをむさぼり読んだ記憶のある私ですもんで、こんな感じの流れになるな~なるな~と覚悟はしていたのですが、やっぱりキツいですよ……
去年の春すぎに始まった深夜アニメの『屍鬼』も好きだったんですけど、この作品はともかく、日本のどこかにいかにもありそうな地方の一村落と、日本のどこでもお目にかかりそうにないスーパーモデル体型とファッションセンスの持ち主である美女美男子たちとのスパーク飛び散るミスマッチ大戦争っぷりが最大の魅力でしょうね。
そうなんですよ、物語上では第9巻から本格的に勃発する人間VS屍鬼の大抗争なのですが、実はそれ以前、すでにマンガ連載の第1回が始まった時点で「小野不由美の世界VS藤崎竜のタッチ」という激烈バトルは火蓋を切っていたのです!! これはもう、数ある原作つきマンガの中でも歴史に残る名勝負。
ただ、そこがマンガ『屍鬼』ならではの、原作にはない特異な魅力になっているんですよねぇ! 正直なところ、いよいよ原作のおそろしさがきわだってきた終盤では藤崎さんのほうがやや劣勢になってきているのですが、いよいよ最終巻になるらしいという第11巻、藤崎ワールドがどんな地獄絵図を現出せしめてくれるのかが、今から楽しみです。
こんな感じでいろんなマンガを一気読みしたわけなんですけど、『へうげもの』もいよいよ主人公の最期へのカウントダウンが始まってきた感がありますし、『屍鬼』もクライマックスまっさかりだし。
そろそろ、あらたなるハマりものを見つける時期かな~。
なんとなく重いマンガが続いた気がしますから、なんかぶっ飛んだ明るいギャグマンガでもないかどうか探してみましょうか。
しっかし、『テルマエ・ロマエ』を阿部寛さんでって、どうなの……?
いよいよあったかくなってきましたね~。なんとなく潮のかおりとしめりけのある空気もただよってきて、ついに夏の足音も聴こえてきたような気までします。まだ早いかな?
いや~なんかね、最近はなんか本を読んでますねぇ。活字の本だけじゃなくマンガも読んでます。
さきごろ辻村深月先生の『スロウハイツの神様』のことをつづった時にも申したとおり、ひまな時には本を読んでる生活を始めまして、今思い出せる範囲でいうと、ここ1週間くらいの間では、
宮本 輝 『流転の海 第1部』(1984年 新潮文庫)
島本 理生 『リトル・バイ・リトル』(2002年 講談社)
辻村 深月 『ロードムービー』(2005~10年 講談社ノベルス)
そんなにスピードをあげてないもんで量は読んでないんですけど、いいもの読んでる感はありますね。いい感じでさくさく読んでますよ~。
『流転の海』は親しい人にすすめられて読んだのですが、まぁ~おもしろいね!! 恥ずかしながら私、宮本輝さんの作品を読むのが初めてだったりしまして……30すぎで初もってる!
いや~、もってる先生はすごい。わかりやすいのに文章に詰め込まれた情報量が膨大。登場するキャラクターがいちいち魅力的。魅力的なのに存在に無理がないからとってもリアル。
1980年代に書かれた小説なのに、終戦直後の荒廃した日本と、そこに満ちあふれていた人間の生のエネルギーというものが、文章だけの力で見事に立ち上がっているんですね。
もちろん、本当に1940年代の日本にあった風景がその通りだったのかどうかは別問題だし、1980年代に生まれた私がそれを比較するすべもないのですが、「こういう時代だった」と私に信じさせてくれる強力な牽引力が『流転の海』にはありました。
さっすがライフワーク。さっすが「ちがいのわかる男」。ふるっ!
『流転の海』、続きを読むのが楽しみですね。今のところ第5部までが文庫化されているようです。
物語の時間はどんどん現在に近づいていくわけなんですが、第1部で八面六臂の活躍をした怪物・松坂熊吾の1人息子である伸仁くんがどんな人間に成長していくのか? 気になるな~。
余談なんですが、その伸仁くんの誕生日が私とおなじ3月6日だったのにはビックラこいてしまいました。ほんとに本を読みながら「おおっ。」と声をあげてしまいましたからね。こんなささいなことでも、人間って全身に電流が走ったようなリアクションをとっちゃうのねぇ~。
辻村さんはあいかわらず読んでいるのですが、島本理生さんは今回の『リトル・バイ・リトル』が最初に読んだ作品となりました。去年にちょっとした縁があって島本さんの存在をはっきり知るようになりまして、今ごろになってやっと彼女の作品を手にするようになったのです。おそっ。
島本さんはうまいね~!! あら、みなさん、もうそんなことご存じ?
ただ、まず『リトル・バイ・リトル』によって島本理生というプロの小説家がいる、ということは十二分にわかったのですが、私の生活にとって読むことが必要な作家さんである、という感覚まではまだつかんでないんですね。えらそうなこと言ってんねぇオイ!
ま、島本さんの本は、おそらく今のところいちばん有名なんじゃないかと思われる『ナラタージュ』(2005年)をはじめとした何冊かをすでに買いだめしてあるんで、どんどん読んでいきたいです。
でね、話は変わるんですけど、実は今、小説よりもマンガのほうをけっこう読んでたりしてまして……へへ。
なんだかんだいって先月まではあんまり書店に行く余裕がなかったのですが、久しぶりに今月になって近所の本屋さんに行ってみたらアラビックリ。
続きを読んでないままになってた連載中のマンガの新刊単行本が、出てる出てる!
私はもともとマンガを連載している雑誌の段階で読むくせがなかったもので、うひょひょうひょひょと己の欲望のおもむくままに買いあさってしまいました。
そして気がつくと家には、単行本の山が。
山田 芳裕 『へうげもの』第12巻(講談社 週刊モーニング連載)
宮下 英樹 『センゴク外伝 桶狭間戦記』最終第5巻(講談社 週刊ヤングマガジン連載)
宮下 英樹 『センゴク 天正記』第10巻(講談社 週刊ヤングマガジン連載)
山本 直樹 『レッド』第5巻(講談社 隔週刊イブニング連載)
椎橋 寛 『ぬらりひょんの孫』第12~15巻(集英社 週刊少年ジャンプ連載)
藤崎 竜 『屍鬼』第8~10巻(集英社 月刊ジャンプスクエア連載)
ヤマザキ マリ『テルマエ・ロマエ』第3巻(エンターブレイン 月刊コミックビーム連載)
山内 泰延 『男子高校生の日常』第4巻(スクウェアエニックス 月刊ガンガンONLINE連載)
いや~。もう幸せ。単行本だと新しい展開が山ほど読めるんですからね。当ったり前のことに今さらながら感じ入っております。読みたいマンガはこれでもう、だいたい読み尽くしちゃったかなぁ。
しっかしまぁ、戦国時代ものに妖怪ものに吸血鬼もの、おまけに風呂もの童貞もの。そろいもそろったねぇ。
けっこう、しばらくマンガを読んでなかったんでね。去年に出た単行本も、今ごろになってやっと手にすることとなりました。
いろいろ読んだわけなんですけど、作品全体を通してじゃなく、1冊の単行本として読んでいちばんおもしろかったのは、なんといっても『へうげもの』でしたね。
いや~、マンガを読んで泣くなんてことは滅多にない私なんですが、最後に収録された第131席「J-DREAM」にはやられてしまいました。あんな幸せな死に方をした秀吉さんなんて、今までどの作品にも出てこなかったんじゃないかしら。
『センゴク外伝 桶狭間戦記』は、まぁ~こんな終わりかたですよね、といった感じでした。ちょっとキレイにまとまりすぎてしまったきらいはありましたが、個人的には本編の『センゴク』よりもよっぽどスリリングで大好きな作品でしたね。なるほどねぇ~、「商業」と「農業」のたたかい。
宮下先生は『天正記』で忙しいでしょうからいいんですけど、誰か手のあいてるマンガ家さん、今川義元の伝説的ボンクラ息子・今川氏真と今川家の崩壊をメインにすえた作品をつくってくれませんかね!? ゼッタイおもしろいから。
今川氏真はすごいですよ……自分の親父を殺した人間の目の前でけまりを披露してますからね。日本代表クラスのJリーガーだってなかなかそんなことはできねぇよ。
『レッド』はもう、すごい試みですよね! はっきり言って今回の第5巻もほっとんどなんにも起きてないんですけど、かなり高い純度で1969~72年に展開したある集団の活動が記録されており、そしてその行く末には、昭和を知る者ならば誰もが知っているあの惨劇が待っている……
その、これから起きることの予感、予兆、ざわめき! それがコマの裏からにじみ出てくるんだよなぁ~。こういう怖さのある作品はなかなかないですよ。また、山本さんのタッチがリアル&ドライ。基本的に登場人物たちとはそうとうな距離をおいた描写にはなっているんですけど、ある瞬間には急にズームアップして彼ら彼女らの「あせり」や「疑心暗鬼」をとらえるリアリティをもっているのです。こーわーいー!!
恐いといえば、いよいよ人間VS屍鬼の全面戦争が始まってしまった『屍鬼』第10巻もそうとうな勢いでブルーな読後感におちいってしまいました。
キッツいなぁ……いやもちろん、約10年前にぶあつい原作小説が発表された時にそれをむさぼり読んだ記憶のある私ですもんで、こんな感じの流れになるな~なるな~と覚悟はしていたのですが、やっぱりキツいですよ……
去年の春すぎに始まった深夜アニメの『屍鬼』も好きだったんですけど、この作品はともかく、日本のどこかにいかにもありそうな地方の一村落と、日本のどこでもお目にかかりそうにないスーパーモデル体型とファッションセンスの持ち主である美女美男子たちとのスパーク飛び散るミスマッチ大戦争っぷりが最大の魅力でしょうね。
そうなんですよ、物語上では第9巻から本格的に勃発する人間VS屍鬼の大抗争なのですが、実はそれ以前、すでにマンガ連載の第1回が始まった時点で「小野不由美の世界VS藤崎竜のタッチ」という激烈バトルは火蓋を切っていたのです!! これはもう、数ある原作つきマンガの中でも歴史に残る名勝負。
ただ、そこがマンガ『屍鬼』ならではの、原作にはない特異な魅力になっているんですよねぇ! 正直なところ、いよいよ原作のおそろしさがきわだってきた終盤では藤崎さんのほうがやや劣勢になってきているのですが、いよいよ最終巻になるらしいという第11巻、藤崎ワールドがどんな地獄絵図を現出せしめてくれるのかが、今から楽しみです。
こんな感じでいろんなマンガを一気読みしたわけなんですけど、『へうげもの』もいよいよ主人公の最期へのカウントダウンが始まってきた感がありますし、『屍鬼』もクライマックスまっさかりだし。
そろそろ、あらたなるハマりものを見つける時期かな~。
なんとなく重いマンガが続いた気がしますから、なんかぶっ飛んだ明るいギャグマンガでもないかどうか探してみましょうか。
しっかし、『テルマエ・ロマエ』を阿部寛さんでって、どうなの……?
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